YAMAHA・ヤマハ【HX90】
画像参照元・・ヤマハ公式ページ
【クラス唯一の2サイクルツイン『HX90』】
みんさんこんにちは。寒さも本格的になってバイクライフを如何お過ごしでしょうか?コタツが気持ち良すぎて乗り出すのも躊躇しそうな時期になってきましたが、走り出してしまえばそんな寒さも忘れてくる様なバイク中毒の方も多いと思いますが、寒さに負けちゃいそうなバイク好きの方々は、このブログを読んでお家でバイク浸りになるのも良いんじゃないでしょうか?
そんな冗談はさておき、今回ご紹介するのは幻の1台とも言えるミニバイクをご紹介しようと思います。そのバイクとはヤマハの『HX90』です。何が幻なのかと言いますと、実はこのバイク、当時としては世界でも珍しい最小クラスの2スト2気筒バイク。
HX90が登場したのは1971年7月。後の1974年には同じくヤマハから2ストの小型車であるRD90も登場しましたが、気筒数がひとつ減った単気筒だった為、やはり2スト2気筒バイクのHX90は独特の存在感を持っていました。当時としても『パラレルスポーツ』や『リトルツイン』と言った2気筒に肖った愛称で親しまれていたそうです。
販売期間自体は短かったものの、強烈な個性を持ったHX90は当時はもちろんの事、生産が終了して40年以上経った今でも熱狂的なファンがいるほどです。その尖りまくったスペックと90ccバイクが故の小柄な車体が『普通じゃ満足できない』尖ったライダー達を虜にさせる理由とも言えるでしょう。外観については後ほどじっくり解説しますが、ヤマハらしいスタイリッシュな外観は今見てもなんとも魅力的なものです。
ヤマハの歴史の中でも異端児とも言えるHX90。その車名をいざ聞いてもほとんどのライダーがピンとこない最早忘れ去られたバイクと言えます。先代は1967年発売のAT90で世界初の90cc2スト2気筒エンジン搭載のバイクでした。ツイン90と呼ばれたAT90のDNAはHX90へと受け継がれたのです。
それではヤマハ『HX90』の魅力についてたっぷりと語っていきたいと思います。
目次
【HX90の主要諸元】
ヤマハHX90の主要諸元はこの様になっております。
〈車体型式〉
・型式:HS2
〈エンジン〉
・型式:HS2
・種類:直列2気筒2ストローク
・冷却方式:空冷
・総排気量:89cc
・2スト吸気形式:ピストンリードバルブ
・燃料供給方式:キャブレター
・内径(シリンダーボア):36.5mm
・行程(ピストンストローク):43mm
・圧縮比:7:1
・最高出力/回転数:10.5ps/回転数:8000rpm
・最大トルク/回転数:0.96kgf•m/回転数/7500rpm
・始動方式:キックスターター式
・変速機形式:リターン式5段変速
〈寸法〉
・全長:1860mm
・全幅:750mm
・全高:1000mm
・ホイールベース:1200mm
・最低地上高:160mm
・乾燥重量:95kg
・車両重量:104kg
・最小回転半径:2m
・乗車定員:2名
・燃料タンク容量:7.5L
・タイヤサイズ(前):2.50−18
・タイヤサイズ(後):2.50-18
〈燃料消費率〉
・40km/h走行時:65.0km/L
・満タン時航続距離:487.5km
〈構造〉
・フレーム型式:ダイヤモンド
・動力伝達方式:チェーン
・ショックアブソーバー本数:2本
・懸架方式(前):テレスコピックフォーク(正立)
・懸架方式(後):スイングアーム式
・ブレーキ(前):機械式リーディングトレーリング
・ブレーキ(後):機械式リーディングトレーリング
【ヤマハらしい洒落た外観】
HX90はヤマハらしいスタイリッシュな外観をしており、先代のAT90とは違ったスマートな印象を受けます。全体的に同じヤマハの大型バイクであるXS650に似たモダンなデザインとなっています。
容量7.5Lのタンクはロングタイプの細長いものを採用。カラーリングもヤマハらしい深みのあるレッドまたはブルーにホワイトのツートンカラー。タンクのサイド部分にはさりげなくYAMAHAの文字が刻まれたゴールドのバッヂが飾られています。
シートはフラットなダブルシートで小柄な90ccながらもタンデムが可能でしっかりと幅があります。またツンと上がったシートエンドがスポーティな印象を強めており、HX90がロードスポーツモデルであることを物語っています。シートは片側にヒンジがついており、横開きする構造となっています。シートを開くとフレームエンドの美しいアール加工がお目見えしますが、これは旧車好きには堪らない光景とも言えますね。最近のバイクでは見なくなったこのアール加工も旧車ならではですね。
ヘッドライト・ウインカー・スピードメータータコメーター・ハンドル周りは癖の無いデザインで、古いオートバイらしい景観のコックピットとなっています。ヘッドライトリムとメーターケースにはメッキ加工が施されており、煌びやかな演出もしっかりとされている様です。レッドゾーンはスピードメーターで50km/h以上、タコメーターで9000回転以上となっています。ハンドルから伸びたミラーはラウンドタイプの小ぶりなミラーが付けられており、『当時もの』っぽい雰囲気がビシバシと伝わってきます。
前後のタイヤは18インチのバイアスタイヤが装着されフェンダーにはメッキフェンダーが採用。フロントフォークにフォークブーツ、リアサスペンションはフルカバータイプなど足回りの装飾もなかなか見応えのある仕様となっています。特にタイヤをまるっと包み込んだリアフェンダーがクラシックバイクならではのデザインで個人的にかなりグッとくるものが有ります。プラスチックのインナーフェンダーも目立たなくて良いですが、この贅沢な感じもまた当時の資源の豊かさを象徴している様で、なんだかノスタルジックな気分になります。
サイドカバーもタンクと同様のカラーリングが施されており、センターには車名である『HX』の文字が誇らしげに飾られています。
軽さに特化したダイヤモンドフレームに搭載された心臓部である90cc2スト2気筒エンジンは非常に小ぶりでフレームとの間には大きなクリアランスができるほど。このスカスカな感じ、肉厚で所狭しとみっちり積まれたエンジンが好きな方には物足りないですが、これもまた小型車ならではの独特なスタイリングでで、ある意味醍醐味とも言えますね。ミニチュアみたいなこのエンジンは可愛らしくて好きですが。
小柄なエンジンではあるものの、2気筒エンジンなので横幅は意外にも厚みがあり、小型バイクらしからぬ独特な雰囲気を放っています。メーカーは違いますが、カワサキマッハを初めて見た時の様な『只者では無い感』がビシビシと伝わって来る様で、それと同時にこの時代のバイクは本当に個性が強いものだな・・・と変な感動を覚えるほどです。
クランクケースは楕円形のシンプルな造形となっており『YAMAHA』の刻印もしっかりと刻まれています。エンジンの始動方式はキックスターター式の一択で、ライダーの熱い一蹴りでエンジンに命が吹き込まれます。
エンジンから伸びるのは左右2本出しマフラー。ストレートタイプのサイレンサーは細いながらも、エンジン造形に負けないくらいになかなかの存在感を出しています。
冒頭でも言った様な『リトルツイン』と言った愛称はまさに中型クラスのバイクをギュッと縮めた様な再現性からきたのでしょう。むやみやたらにコストを抑えようとした形跡は無く、手のこんだ細かい造形はそれこそ精巧なミニチュアのバイクを見ているかの様な感覚になります。なんとなく手元において置きたくなる様な愛嬌のあるフォルムには「なるほど、これは手放したく無いだろうな」とオーナーの気持ちがなんと無く伝わって来る様です。
ちなみに当時の販売価格は9万8000円。現代の価値で言うなら大体40万円くらいでしょうか。
【甘くみてはいけないパワー】
HX90の最大の魅力とも言えるのはそのパワーです。125ccクラスにも匹敵すると言われた2スト2気筒エンジンの最高出力は10.5ps/8000rpm。その加速度は多くのライダーを驚かせた様で、ついたあだ名は『ジェットツイン』。スタイリッシュな外観からは想像もつかないド派手な走りを見せていた様です。
もちろんそのでたらめな速さは90ccクラスでも最速と呼ばれ、『最小最速のバイク』という称号を欲しいままにしていたのは言うまでもないでしょう。
90ccという一見して甘く見そうな排気量ですが、そのパワフルさは満足の一言で小柄な車体ながらも非力さを感じず、ストレスの少ないライディングが楽しめるそうです。
独創的なエンジンを搭載したHX90はもちろんの如く当時としても唯一無二の存在として一目を置かれていました。
【まさに小さな巨人!】
如何でしたでしょうか。元々の販売数が少ないので中古市場にもほとんど出回らない上に同クラスでも珍しい2スト2気筒と言うスペックなので、かなり希少&希少なバイクだと言うことが伝わったと思います。現在の中古車として流通している個体もかなり少なく、状態の良いものとなると50万円以上と当時の新車としての価値よりもかなり上がっている様です。
その希少性ももちろんですが、バイクのデザイン的にもヤマハらしい洒落たもので、旧車好きのみならずお洒落好きなライダーにもビビッとくるものがあるかも知れません。最近では小型バイクもかなり人気なので、もしHX90を入手することが出来れば注目の的ですね。
そのパワフルさから小さな巨人と言っても過言では無いHX90。これからも唯一無二の存在として時折その名前を残し続けるでしょう。当時としてもこのバイクはたくさんのライダーたちに刺激的なバイクライフを与えていたに違い有りません。
以上90cc2スト2気筒の希少車、ヤマハ『HX90』のご紹介でした。
YAMAHA・ヤマハ【HX90】マフラー再メッキできます
再メッキ前
板金&再メッキ後
再メッキ前
板金&再メッキ後
愛車はどのKING?
レストアに欠かせない再メッキできます
バイクマフラーの再メッキ実験的に受付開始
お問い合わせが多かった、バイクマフラーの再メッキですが、
ただいま、実験的にマフラー再メッキの加工の受付を開始しました。
消音機が入っているものでも対応可能。
~マフラーの再メッキをされたお客様の声~


お世話になります。先日依頼した再メッキした純正マフラーの取り付けが完了しました。30年前の純正マフラーの再メッキをして頂ける業者がいない中再メッキして頂き有難うございました。出来あがりも申し分ない仕上がりでとても満足しています。
又機会がありましたらお願いします。 山口県 M様
CB400F

再メッキ後(車種・・・CB400F)

再メッキ前(車種・・・CB400F)
※マフラー&液パイにつきましては再メッキ後(再生品の為) ピンホールが原因(ガスが発生)で熱が加わった時点(エンジンをかけた)で膨れる可能性があります。
この場合は過去に何度も再再メッキしたことがありますが、同じ箇所が膨れました。よってメッキ不良ではなく、再メッキ品のためピンホールが原因だといことがわかっております。
ですので、御社にお渡しする時はもちろんメッキ膨れがない状態でお渡しいたしますが、その後膨れは一切ノークレームになります。
ウルフ125t
ウルフ125tマフラーを再メッキいたしました
再メッキ後
再メッキ前
カワサキ750RS(Z2)
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再メッキ前 | 再メッキ後 |
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板金前の凹み | 板金後→再メッキ |
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング」
メッキ加工の事ならNAKARAI
メッキング&サビトリキングを購入する
クロムメッキの事についてもっと知りたい方は、
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。