メッキのプロであるNAKARAIが開発した史上”最鏡”のケミカル
メッキング・ミガキング・サビトリキング
それぞれの使用方法について詳しく解説します。
目次
メッキ保護剤「メッキング」の使用方法
メッキングの特徴
「メッキング」は唯一無二の強力な保護剤です。
正しい方法で使用することで、高い耐食性と意匠性のあるメッキに仕上がります。
メッキングの効果
- メッキを保護し、サビやくすみの発生から守ります。
- 本来の綺麗な状態を維持することができます。
使用すべきパーツの状態
新品・もしくは綺麗な状態
使用可能な素材
メッキ・金属全般
メッキ
クロームメッキ・ゴールドメッキ・銀メッキ・ニッケルメッキ・無電解ニッケルメッキ・クロメート・ユニクロ・アルマイト など
金属
アルミ・アルミポリッシュ(アルミを磨いたもの)・ステンレス・鏡面ステンレス(ステンレスを磨いたもの)・真鍮・銅・鉄 など
メッキング使用手順
①付着した汚れを落とす
塗布したいパーツの表面に付着した汚れを落とします。
←軽い汚れ酷い→
「乾拭き」「水洗い」「中性のカーシャンプー」「アルコール」「パーツクリーナー」
汚れ具合によって脱脂方法を選択してください。
※水洗いの場合は水が完全になくなるまで乾燥してからメッキングをしてください。
※カーシャンプーは酸性・アルカリ性のものはNGです。
※メッキングはアルコール溶剤なのでアルコールで落ちる汚れでしたら、メッキングとの相性は◎。
※パーツとメッキングの隙間にできる限り異物が挟まらないようにします。
②付属クロスに「メッキング」を垂らして塗布する
付属の史上”最鏡”クロスにメッキングを垂らしてから塗布します。
目安としては10×10cm四方のサイズに対して1~2滴で構いません。
円を描くように優しく塗ります。
メッキ自体がデリケートな性質を持つため、あまり擦ると剥がれたり傷ついたりしてしまいます。
そのため、優しく円を描き、摩擦を減らすことも重要になります。
POINT!
この時、以下の点にご注意ください。
メッキングに直接触れない
手荒れを防ぐためにも必ずクロスに垂らしてお使いください。
メッキングを直接パーツに垂らさない
予想外のところに垂れてしまったり、虹ムラの原因となります。
専用のクロス以外を使用する
史上”最鏡”クロスはメッキング用に脱脂・脱色しており、他のクロスを使用するとクロスの色が抜け、メッキにクロスの色がついてしまいます。(例:青いクロスを使用すると青く色がついてしまう)
一般的なクロスと違い、目に見えない小さなホコリもゆるされないクリーンルーム内でも使用できるほど目の細かいクロスですので、表面に傷が付きにくくメッキと相性が抜群です。
③クロスの面を変えて「虹ムラ」にならないよう伸ばす
メッキングにはクローム光沢剤が配合されており、塗布後に輝きが増します。
しかし非常に強力なため「虹ムラ」が出来やすい性質があります。とにかく薄く塗ることが重要です。
POINT!
メッキングは塗布後に硬化が始まります。
塗布後5〜10分ほどで始まり、24時間経つと完全に硬化し終えます。(最初の1時間で90%硬化)
④全体的に「虹ムラ」がないか確認して仕上げ
硬化する前にあらためて「虹ムラ」を確認して仕上げます。
もし「虹ムラ」になってしまった場合は、硬化前に史上“最鏡”クロスの面を変え「メッキング」が付いていない部分で乾き拭きして、「虹ムラ」を薄く伸ばします。
POINT!
完全硬化する24時間後まで水がかからないように注意して乾かしてください。
24時間経過後に、もしムラが見つかった場合は、史上最鏡クロスで乾拭きしてみて下さい。
それでも取れない場合はミガキングで磨いてみて下さい。
メッキングの皮膜は完全硬化すると難しいですが、硬化しきれなかったムラはミガキングで落とせる場合があります。
メッキ磨き剤「ミガキング」の使用方法
ミガキングの特徴
「ミガキング」は超微粒子コンパウンドです。もともとは自社でメッキしたパーツの手入れに使うため使用していましたが、「私も使いたい!」というご要望が多く販売に至りました。
ミガキングの効果
- メッキに輝きを取り戻します。
使用すべきパーツの状態
サビてはいないけど、くすんだり汚れたりしている状態
使用可能な素材
- ・鏡面クロームメッキ
- ・鏡面ステンレス
※樹脂メッキパーツにも最適です。
※他のメッキや金属にも使用できますが効果が薄いです。
ミガキング使用手順
①付着した汚れを落とす
塗布したいパーツの表面に付着した汚れを落とします。
パーツとミガキングの間にできる限り異物が挟まらないようにします。
②付属クロスに「ミガキング」を垂らして塗布する
ボトルをよく振ってから付属の史上”最鏡”クロスに、
適量のミガキングを垂らして塗布します。
POINT!
この時、以下の点にご注意ください。
ミガキングに直接触れない
手荒れを防ぐためにも必ずクロスに垂らしてお使いください。
専用のクロス以外を使用しない
史上”最鏡”クロスは一般的なクロスと違い精密機械を製造するクリーンルームでも使用できるほど目の細かいクロスで、表面に傷が付きにくくメッキとの相性が抜群です。
③くすみや汚れが取れてくるまで磨く
ミガキングを塗布したクロスでやさしく磨きます。撫でるように拭き取るイメージです。
くすみや汚れがどう変化していくか、観察しながら綺麗になるまで磨いていきます。
POINT!
ゴシゴシ磨きは厳禁!
メッキはデリケートです。なるべく摩擦を抑えながら磨けるかがポイントです。
メッキをしばらく磨いても綺麗にならない場合は、
既に磨きすぎによりクロームメッキが薄くなっている事が予想され、
再メッキでないと復元が難しいです。
汚れが落ちる事によりクロスが黒くなります。極力クロスの面を変えて使用してください。
④最後にメッキングで仕上げ
ミガキングだけでは保護効果がありませんので、せっかく綺麗になったメッキでも、このままではまた腐食が進んでしまいます。
最後はメッキングできちんと保護してあげることがお勧めです。
錆取り剤「サビトリキング(デカキング)」の使用方法
サビトリキングの特徴
「サビトリキング」はサビに厳しくメッキに優しいメッキ用サビ取り剤です。
クロームメッキには作用せずサビのみに作用する特殊な研磨剤を配合しています。
そのため、クロームメッキを極力傷付けることなくサビ取りが可能です。
サビトリキングの効果
- メッキに発生したサビやくすみを落とします。
使用すべきパーツの状態
軽くサビているもの
使用可能な素材
- ・クロームメッキ(鏡面含む)
- ・ステンレス(鏡面含む)
※アルミには効果が薄いです。
※金メッキ、アルマイトには使用禁止です。
サビトリキング使用手順
①サビトリキングを付属クロスにたっぷりつける
ボトルをよく振ってから付属の専用特殊クロスに、たっぷりとサビトリキングを垂らします。
POINT!
専用の特殊クロスは、一般的なクロスに比べて、取れたサビを巻き込む特殊構造になっています。そのためクロームメッキを極力傷付けにくく安心してご利用いただけます。
一般的なクロスでは、取れたサビでクロームメッキを傷付けてしまう恐れがありますのでご注意ください。
②やさしく磨く
たっぷりつけたサビトリキングでメッキを傷つけないよう、やさしく撫でるように磨くのがコツです。
POINT!
この時、以下の点にご注意ください。
サビトリキングに直接触れない
手荒れを防ぐためにも必ずクロスに垂らしてお使いください。
あらかじめ目立たない箇所からお試しください
状態によっては剥がれたサビでメッキ部分が傷つく場合があります。
③何度かサビトリキングを追加して磨く
サビは優しく磨くだけでもかなり取れてきますが、範囲が広かったり、深めのサビには、何度か磨きます。
追加する場合はクロスの新しい面を使用します。
POINT!
取れたサビで磨かないように注意
サビトリキングを追加する際は、クロスの面を変えることがポイントです。
サビを巻き込む構造になっている特殊クロスですが、使いすぎると限界を超えてしまうため、面を変えて磨くことが重要になります。
表面のサビは取れたが、まだ深くの黒いサビが残っている場合
サビトリキング後に「パーツクリナー」を吹きかけると、黒いサビが白くなる場合があります。完全にサビを落とせなかった場合は一度お試しください。
サビトリキングで落ちなかったサビが残ったメッキや、プツプツが残っているメッキは、再メッキ加工が必要となります。
④最後にメッキングで仕上げ
サビトリキングだけでは保護効果がありませんので、せっかく綺麗になったメッキでも、このままではまた腐食が進んでしまいます。
最後はメッキングできちんと保護してあげることがお勧めです。
POINT!
サビトリキングの油分を完全に落としてから、メッキング(汚れ具合によって脱脂方法を選択)を塗布して下さい。
メッキング・ミガキング・サビトリキング
シーン別使用例
新車時ピカピカの状態
綺麗な時こそ[メッキング]
愛車の状態をピカピカに持続させます
軽いクスミや汚れがある
[ミガキング]の後に
[メッキング]
クスミや汚れを落としてからピカピカに
軽くサビがある
[サビトリキング]の後に
[メッキング]
赤錆イチコロ サビを落としてからピカピカに
サビが多い
[デカキング]の後に
[メッキング]
旧車・絶版バイク・ハーレー・トラックなどメッキが多い車両に
サビトリキングで取れないサビがある
メッキ工房NAKARAI
で再メッキ加工
酷いサビには再メッキ加工をお勧めいたします
利用方法に関するよくあるご質問
塗布ムラが残った場合はどうすればいいですか?
薄いムラでしたら、史上"最鏡"クロス(メッキング未使用品)で、乾拭き、水拭きで取れます。
厚いムラの場合はミガキングで落としてください。
虹ムラは完全にメッキング被膜になりきれなかった部分なので、虹ムラ部分を落としてもメッキング被膜はきちんと残っておりますので、ご安心ください。
付属の史上"最鏡"クロス以外のクロスでも塗布は可能ですか?
史上最鏡クロス以外での塗布はおすすめ出来ません。
メッキングにはアルコール溶剤が入っており、他のクロスで塗布した場合、そのクロスの色が抜けてメッキ面に付着してしまいます。(例えば青いクロスで塗布した場合、青色の染料が溶けてメッキ面に付着する可能性があります)
付属の史上"最鏡"クロスは洗濯して使用可能ですか?
メーカーの立場からの回答は、NOになります。
メッキング硬化前(使用後すぐ)に業務用の洗剤で洗濯して再利用している方を多く見かけますが自己責任でお願いいたします。
ただし、汚れが酷くなってきたり硬くなってきた場合は、ただちに新しいクロスの購入をご検討願います。
メッキ面が一度でも傷ついてしまうと、再メッキでしか再生不可になってしまいます。
史上最鏡クロスはメッキ面を極限まで傷つけないようになっており、メッキに傷をつけたり、再メッキになる事を考えましたら、史上最鏡クロスは安いと考えています。
サビトリキングを使用したあとメッキングでコーティングする場合、脱脂溶剤で油分を除去した方が良いのでしょうか?
もし脱脂が必要な場合、どのような溶剤が推奨されますでしょうか?
はい、サビトリキングの油分を取り除いてからメッキングをしてください。
汚れ具合にもよりますがメッキングがアルコールベースの溶剤なので、アルコールで落ちるような油分・汚れ等でしたらベストな選択になります。
メッキングの容器がガラスで割れる恐れがあるので、プラスチック容器に入れ変えても良いでしょうか?
メッキングは溶剤とアルコールベースの薬品なので、プラスチック容器不可です。 品質を保てなくなります。
塗装面にメッキングが垂れてムラになってしまいました。どうすれば良いですか?
メッキング被膜が塗装面についても、塗装面が侵されるわけではありません。
しかし、以下の理由で塗装面にメッキングの使用はNGとさせていただいております。
理由:「塗布中のムラがわかりずらい」「ムラになると落としずらい」等
塗装面についた場合はただちに拭き取っていただき、可能でしたらアルコールでメッキング被膜が固まらないうちに完全除去していただきたいです。
ムラが落としずらい理由は、
コンパウンドで磨くと、メッキングの被膜が削れるよりもその周りの塗膜の方が削れやすいためであり、
うまくメッキングの皮膜だけ削ることが難しいからです。
もし時間が許せば「メッキングの被膜がなくなるまで何もしない」というのが一番です。
メッキング被膜は1コートで半年もちますので、それくらい待っていただければ被膜は自然となくなります。
メッキング塗布後、8時間どしゃ降りにあってしまいました。大丈夫でしょうか?
塗布後、完全硬化する24時間は水はNGなのですが、最初の1時間で90%硬化、残りの23時間で10%硬化します。
1時間後以降に水がかかっても、乳白色に変色していなければほぼ大丈夫です。(メーカーとして保証するものではありません。)
被膜の効果もあると思いますが、念のため再度塗布してください。
(NAKARAIの愛艇にメッキング塗布後に何度か雨がふってきた事がありましたが、2時間たっていれば乳白色にならなかった事が多く、1時間以内ですと、乳白色になる事が多かったです。あくまで目安です。)
史上"最鏡"クロスは、各ケミカル後に洗濯して再利用可能でしょうか?
メッキング | ミガキング |
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▲ メーカー正式回答は不可 | 〇 洗濯して再使用可能 |
使用後すぐのクロスが硬化する前の状態で業務用洗剤を使用し洗濯している方もおられるようです。ただし、史上"最鏡"クロスが硬化してしまうとメッキ面を傷つけてしまうため、自己責任でお願いします。 | - |
汚れが酷くなってきたり、硬くなってきた場合は、ただちに新しいクロスの購入を検討願います。メッキ面が一度でも傷ついてしまうと、再メッキでしか再生不可になってしまいます。 |
史上"最鏡"クロスの代わりに、他の市販のクロスを使用してもよいですか?
メッキング | ミガキング |
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× 他の市販のクロスで使用は不可 | ▲ 他の市販のクロスの使用はおすすめしません |
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メッキング後にガラスコーティングしても問題ありませんか?
問題ないのですが、メッキにはメッキングでコーティングし、車のボディーには一般的なガラスコーティングでコーティングした方が効果的かと思います。
一般的なガラスコーティングは車のボディーを意識して作られており、セロハンテープ状にコーティングされるものが多いです。
一方、メッキングはメッキにあいている穴を埋めるような組成でつくっていますので、使い分けしていただくのがおすすめです。
メッキング塗布後にワックスをかけてもいいですか?
ワックスをかけても問題ありません。
ただ本来は、メッキングはガラス皮膜なのでワックスをする必要性がありません。
(ワックスは主成分が油ですが、酸化しやすいので週1回ほど定期的に塗布しなければなりません。一方、メッキングはガラス皮膜なので1回の塗布で約半年持ちます。)
ただ、もしメッキングを重ねて塗布したい方は、必ずワックスを除去してから実施をお願い致します。
アルカリ性のカーシャンプーを使用した場合、メッキングの保護皮膜は取れてしまいますか?
メッキングで形成された皮膜は、完全硬化後にガラス被膜になり以下のケミカルでは落ちません。
- アルカリ性のカーシャンプー
- パーツクリナー
ただ、できれば中性のカーシャンプーの方が望ましいです。
クロムメッキは塩酸に弱く、アルミは酸にもアルカリにも弱いです。
アルミ素材にクロムメッキがされているパーツですと、
酸性、アルカリ性に弱く悪影響を及ぼすので、
メッキング皮膜というよりは「材質」「メッキ」を守るという観点から、アルカリ性ではなく中性のカーシャンプーをお勧めいたします。
アルミポリッシュパーツにも使用できますか?
アルミポリッシュにメッキングはかなり効果ありますが、
〇メリットと×デメリットがあります。
〇メリットは、耐食があがりますのでくすみずらくになります。
×デメリットは、アルミは腐食しやすいので、メッキングの皮膜の内側で腐食した場合はメッキングの皮膜ごと削りとらないといけなくなり、その作業がとても大変です。
アルミは腐食しやすいので、メッキングの皮膜の内側で腐食する可能性があります。
使用されている方からは、デメリットよりもメリットの方が高いと感じていただける事が多いです。