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YAMAHAの250cc2サイクルオフロード『DT−1』
みなさんこんにちは!今回はYAMAHAの旧車の中でも人気のあるバイク『DT−1』のご紹介をします。大の旧車好きではなくともこの名前を聞いたことのある人は多いと思います。
DT−1は1968年3月に発売された250cc2サイクルエンジン搭載の小型クラスのバイク。『トレール250DT1』という名前で売り出され、その名の通りトレール走行に特化したアフロードバイクとして登場。
シンプルかつモダンなスタイリングのDT−1はその後のトレールバイクのベースを作り上げたとして今も尚、その界隈では始祖的な存在で一目を置かれています。旧車としても非常に人気で、中古相場の中央値はおよそ90万円程度。更に状態がいい個体であれば200万円以上で取引されるほど、価格は高騰しています。
旧車としてもその地位を確立したDT−1はYAMAHAのみならず、日本のバイクメーカー全体でも貴重な財産とも言えます。今となってはそのビンテージルックな外観も非常に魅力的で、世代を問わず多くのファンを虜にしているDT−1。250ccというとっつきやすさからセカンドバイクとしても人気で、『遊びバイク』としても持ってこいのバイクです。
また、そのビンテージルックなスタイリングに憧れて、現行車をDT−1風にカスタムする人もいるほど時代を超えて愛されている一台とも言えます。
それでは、YAMAHAのオフロードバイク『DT−1』の魅力についてじっくりと語っていきたいと思います。
目次
DTシリーズとは?
DT−1はYAMAHAが輩出するオフロードバイクのシリーズのひとつDTシリーズの中の一台です。このDTシリーズについて簡単に説明します。
DTシリーズはYAMAHAが製造販売するデュアルパーパスモデルのバイク。デュアルパーパスとはオフロードもオンロード、両方の走破性を持ち合わせたバイクの事を言います。しかしDTの場合は『砂漠とガレ場』の二つを意味しており、あくまで生粋のオフロードバイクである事を強調しています。
因みに車名にあるDTとは『Dualpurpose Trail(デュアルパーパス・トレール)』の略称ですが、DT−1については『D=250cc、T=トレール』という意味だそうです。
DT−1は日本国内ではオフロード専用設計公道用市販車として初めて登場しました。公道を走れる本格派オフロードバイクとして非常に珍しい注目を浴びました。
しかし市販車として登場したにも関わらず、保安部品であるウインカーが装着されていませんでした。後に標準装備された事で、市販車としての条件をクリアしています。
DY−1の主要諸元
車体型式
- 型式:DT1
エンジン
- 種類:単気筒 2ストローク
- 冷却方式:空冷
- 総排気量:246cc
- 2スト吸気方式:ファイブポート
- 内径(シリンダーボア):70mm
- 行程(ピストンストローク):60mm
- 圧縮比:18.5
- 最高出力/回転数:18.5ps/6000rpm
- 最大トルク/回転数:2.32kgf•m/5000rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:キックスターター式
- 点火方式:マグネット式
- 2ストエンジンオイル全容量:1.90L
- 変速機:リターン式5段変速
- 操作方式:フットシフト
寸法
- 全長:2060mm
- 全幅:890mm
- 全高:1130mm
- ホイールベース:1360mm
- 最低地上高:245mm
- 車両重量:112kg
- タイヤサイズ(前):3.25−19
- タイヤサイズ(後):4.00−18
- タイヤタイプ:バイアス•チューブタイヤ
性能
- 乗車定員:2名
- 最小回転半径:2.1m
- 燃料タンク容量:9.5L
構造
- フレーム型式:ダブルクレードル
- 動力伝達方式:チェーン
- キャスター角:60.5°
- 懸架方式(前):テレスコピックフォーク(正立)
- 懸架方式(後):スイングアーム式
- リアサスペンション本数:2本
- ブレーキ(前):機械式リーディングトレーリング
- ブレーキ(後):機械式リーディングトレーリング
趣のあるビンテージオフロードスタイル
DT−1の魅力と言えば、今でこそ雰囲気抜群の趣あるビンテージなオフロードスタイルです。現行車には無い旧車のオーラを全身から放っており、旧車好きのみならずお洒落スキンなバイカーも思わず魅入ってしまうのでは無いでしょうか。
現代では些か心許なくなった前後ドラムブレーキも、こうやって見ると非常に洒落た感じに見えます。スイングアームとフレームを繋ぐツインサスペンションも直立したデザイン。今となっては見なくなったこの直立に配されたサスペンションも旧車好きのハートをくすぐってくる要素のひとつですね。
前タイヤに装着されたフェンダーは、ビンテージ感溢れる形状のサイクルフェンダーが採用されています。パイプワークステーが印象的なアルミ製フェンダーとなっています。因みにリアフェンダーは鉄製。アップフェンダーではなくダウンフェンダーが採用されているのもまた纏まりのあるデザインの要素でもあります。
オフロードバイクと言えばアップマフラー。もちろんの事このアップマフラーはDT−1にも採用されており、マフラーのサイド部分にはヒートガードで金属製のモールが装着されています。そのマフラーの横には、まさに旧車のマストアイテムとも言えるキックアームが誇らしげにそびえ立っており、エンジン廻りの雰囲気も抜群です。
愛嬌たっぷりの丸みを帯びたタンク
DT−1の特徴とも言える丸みを帯びたタンク。容量9.5Lと車格に対してはまずまずの容量です。
タンク形状の種類としてはピーナッツタンクに近い愛嬌のあるデザインとなっています。タンク前部はフレームのメインチューブに沿う様に返りがついているのも特徴のひとつ。複雑なペイントやグラフィックは施されておらず、ベースは白亜のホワイトペイントに曲線の形状をなぞる様にブラックでラインが描かれているという至極シンプルなデザイン。
タンクのサイド部分にはYAMAHAの文字が刻まれたレッドカラーのバッヂが飾られているのも非常に印象的です。
このタンクデザインこそがDT−1の顔として認識されており、オリジナルペイントとエンブレムバッヂの有無が価値に大きく左右される事もしばしばある様です。
小ぶりなシート
シートはタンデム走行も可能なフラットなダブルシートが採用されています。もちろんタンデムベルトも装着されています。タンクに対して3分の2程度の程よい厚みを持ったタックロールシートとなっています。
ビンテージ英国車チックなTTシートも好きですが、この古き良き日本車らしい形状のシートも独特の雰囲気があって良いですね。幅もしっかり確保されており、ある程度の長時間のツーリングでも疲労は軽減されそうです。
シンプルなヘッドライト回り
小ぶりなヘッドライトにはメッキのリムが施され、左右にはシンプルなボール型のウインカーが装着されています。丸を基調としたフロントフェイスはシンプルながらも、旧車特有の趣のある顔つきとなっています。
メーターはタコとスピードの丸型のアナログメーター。それぞれ大きさが異なるアシンメトリーな景観が特徴的です。ハンドルはオフロードバイクらしいブリッジ付きのアップハンドルとなっています。
小気味の良い2サイクルエンジン
DT−1に搭載された空冷単気筒2サイクルエンジンは最高出力8.5ps/6000rpm、最大トルク2.32kgf•m/5000rpmを発揮。
車両重量は112kgと軽量である事も相まって軽快な走行が可能。『砂漠とガレ場』のデュアルパーパスに相応しい走破性の根幹となる部分でもあります。
エンジン造形に関してはDT−1特有のコレと言ったものは無いにしても、シンプルで味のあるエンジンデザインが全体の雰囲気に見事にマッチしています。
クランクケースは旧車らしい曲線が印象的な卵形のカバーが採用されており、表面には『YAMAHA』の文字がしっかりとプレスされています。
迫力の足回り
続いてはDT−1の足回り。タイヤのサイズはフロント3.25−19、リア4.00−18の迫力のある大径ハイリムタイヤが採用されています。タイヤタイプはバイアスチューブのブロックタイヤが標準で装着。
この足回りの仕様はオフロードバイクの基礎となり、その後の多くのオフロードタイプのバイクに影響を与えたまさにパイオニア的存在とも言えます。DT−1はユーザーのみならず、国内のバイクシーンにおいても多くの爪痕を残しているのです。
DT−1のお手入れの注意点は!?
以上、YAMAHAのDT−1のご紹介でした。少しはその魅力が伝わったでしょうか?今となってはレアな旧車の仲間入りしたDT−1ですが、その魅力的なフォルムと洒落たデザインが多くのバイク好きの心を掴んで離さない名車でもあります。
こういった絶版車・旧車・レア車を所有するに当たって気を付けたいのがやはり外装メンテナンスでしょう。オリジナルのペイントや外装の維持がその後の価値の決め手となります。値段が全てでは無いですが、せっかく手に入れた愛車。いつまでも美しく乗っていたいと思うのは自然な事でしょう。
もちろん塗装面のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいメッキパーツへも愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事に・・・
またメッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもきちんとしたモノを使わないと更に傷やくすみの原因にもなり兼ねません。愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為にしっかりとしたショップとケミカルを選び、美しく維持していきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
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