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ヤマハ・イタリーのVツインネイキッド『BT1100 ブルドッグ 』
ヤマハ・イタリー(旧ベルガルタ・ヤマハ)がかつて製造していた大型Vツインスポーツネイキッド『BT1100 Bulldog(ブルドッグ)』。主に欧州市場向けとして2001年に販売が開始されており、国内においても一部代理店で購入する事が可能でした。排ガス規制により2006年にはヤマハ・イタリーでの生産が終了し、国内では2008年を最後に販売が終了した希少モデルです。
スポーツネイキッドとしては珍しい空冷Vツインエンジンを搭載したモデルで、異色の組み合わせが魅力的な唯一無二のスタイリングが魅力的です。
まずは名前について触れてみましょう。『BT1100 ブルドッグ 』という車名がとにかく覚えやすいキャッチーなネーミングです。車名の元となったのは文字通り犬種の”ブルドッグ” です。
そもそも犬の方のブルドッグはかつて18世紀ごろ、雄牛(Bull)と戦わせる「ブルベイティング(Bullbaiting)」と呼ばれる闘牛競技用に開発された犬種だったのが名前の由来です。1830年代にはこのブルベイティングが禁止された事で、獰猛な性格を取り除く改良がなされ、今では飼育犬として多くの愛犬家に親しまれています。性格は優しく温厚ですが、どっしりとした肉厚な風貌がとても逞しく力強さがあり、かつては自分の何倍も体の大きい牛と闘っていた名残を感じさせます。優しさと強さの象徴の様な犬種です。
そんな大らかで力強いイメージの”ブルドッグ”の名を冠したBT1100 ブルドッグは、その名の通りどっしりとした肉厚なボディで重厚感のある外観が特徴です。言葉で表現するのであれば”マッシブ”がピッタリではないでしょうか。しかし車体の長幅は2200×800×1140mmとギュッと抑えられた印象です。その”詰まった感”もまさにブルドッグっぽさがある様に思えます。
他を見渡せば同じくVツインスポーツといえばアメリカのビューエルが思い浮かびます。ハーレースポーツスターエンジンを積んだネイキッドスタイルのバイクで、やはりこちらも”詰まった感”のあるマッシブなバイクです。しかしビューエルとは似ても似つかない独特の雰囲気があり、単純に比べる相手ではないかも知れません。
BT1100ブルドッグのパワートレインとしては、ツインチューブバックボーンフレームに搭載されているのは1100ccの4ストロークV型2気筒2バルブSHOCエンジン。ヤマハのアメリカンバイクであるドラッグスター1100譲りのトルクフルなエンジンで、ボアストロークは95×75mm、圧縮比は8.3:1、最高出力は65ps/5500rpm、最大トルクは88.3N•m/4500rpmです。
ドライブトレインはメンテナンス性に優れたシャフトドライブを採用しています。シャフトユニットと一体型となったスイングアームと、モノサスを装備する事で後輪周りはとてもスッキリした見た目です。
目次
BT1100 ブルドッグの主要諸元
- 車体型式:RP052
- 種類:4ストロークV型2気筒2バルブSOHC
- 冷却方式:空冷
- 総排気量:1063cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):95mm
- 行程(ピストンストローク):75mm
- 圧縮比:8.3:1
- 最高出力/回転数:47.8kW(65ps)/5500rpm
- 最大トルク/回転数:88.3N•m(9kgf•m)/4500rpm
- 始動方式:セルフスターター式
- 変速機:リターン式5速MT
- 全長:2200mm
- 全幅:800mm
- 全高:1140mm
- ホイールベース:1530mm
- シート高:812mm
- 車両重量:233kg
- タイヤサイズ(前):120/70ZR17
- タイヤサイズ(後):170/60ZR17
- 乗車定員:2名
- 燃料タンク容量:20L
- フレーム型式:ツインチューブバックボーンフレーム
- 動力伝達方式:シャフトドライブ
- ブレーキ(前):油圧式ダブルディスク
- ブレーキ(後):油圧式ディスク
BT1100 ブルドッグの外観の特徴
”詰まった感”満載のBT1100 ブルドッグは一見するとシンプルなネイキッドスタイルです。丸目一灯のヘッドライトにはビキニカウルが装着され、ハンドルも低く構えたロータイプを採用しスポーティな印象です。
ハンドルミラーはオーバルタイプが採用。ハンドル同様にメッキ加工が施された煌びやかなミラーで、無骨なボディにドレッシーな要素を感じます。
バイザーに収められたメーターはアシンメトリーとなっておりイタリアらしい洒落たデザインです。左側にはラウンドタイプのメーターがひとつだけ装備されていますが、スピードメーターに半月型のタコメーターを埋め込んだ斬新なレイアウトです。メーターの中央にはヤマハの音叉マークが描かれています。メーターの右側にはインジケーターランプとODOと時刻を表示したデジタル計が装備されています。
タンクのデザインもとても特徴的です。ツインチューブバックボーンフレームに沿う様に大きく上に隆起した曲線が印象的で、ニーグリップしやすくシート方向に向かってシェイプした形状です。タンクのサイド部分を見て見るとここにもヤマハの音叉マークがしっかり飾られています。タンクの容量は20Lと見た目以上の大容量で、ロングツーリングでも安心です。
シートはリヤに向かって突き刺す様なシャープなデザイン。肉厚なボディとスマートなシートの組み合わせがレーシーな雰囲気をより助長させます。シート高は812mm。
タイヤサイズはフロント120/70ZR17、リヤ170/60ZR17。前後キャストホイールを装着し、フロントは油圧式ダブルディスクブレーキ、リヤは油圧式シングルディスクブレーキを採用しています。
迫力のVツインエンジン
BT1100 ブルドッグはバックボーンフレームにVツインエンジンという異色の組み合わせです。ヤマハが誇るアメリカンバイクであるドラッグスター1100譲りのトルクフルなVツインエンジンでスポーツネイキッドでありながら独特の重厚感を放っています。
ブラック塗装されたエンジンに、フィン部分とボルトは素材感のあるシルバー。無骨なVツインエンジンの造形がより際立つ洒落た見た目です。
マフラーは2−1−2の左右2本出しマフラーを装着しています。BT1100 ブルドッグ のマッシブなスタイリングにピッタリな極太のサイレンサーが迫力満点です。スッキリとしたリヤビューだからこそ、サイレンサーの存在感がより増している様にも感じます。
BT1100 ブルドッグ メッキ パーツもお任せあれ!
以上、ちょっと珍しいヤマハ・イタリーが誇るVツインエンジン搭載のマッシブネイキッド『BT1100 ブルドッグ』のご紹介でした。かつて闘犬としてのブルドッグを彷彿とさせる様な筋肉隆々なボディとパワフルなエンジンが魅力的なレア車です。
中古市場においてもとても球数が少ないので、BT1100 ブルドッグ に跨って颯爽と走れば注目される事間違いないでしょう。ヤマハとは言っても逆輸入車。イタリアで洗練された独特なスタイリングは見る者を魅了します。
バイクとしての造形も美しいので、外装のコンディションも美しく維持していきたいところです。もちろん塗装のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいメッキパーツへもコーティングを施し愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、何もせず放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事になり兼ねません・・・
車やバイクに施されているメッキ加工は『クロームメッキ』と呼ばれるキズや錆に強い加工技術ですが、やはりこのクロームメッキも完璧ではありません。確かにクロームメッキの加工面自体は硬く滑らかになっていますが、手触りでは分からないほど無数の穴が表面に存在しています。その穴から水分が入り込み、下地にあるニッケルメッキを侵食しやがて表面のクロームメッキごと剥がれ落ちてしまいます。
それを防ぐ為に、メッキを磨いたりした後はメッキパーツにもコーティングを施してこの水分の侵入を防ぐ必要があるのです。
またメッキ磨きに使用する磨き剤も正しく選ぶ必要があります。メッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもメッキ専用で、しかもきちんとしたものを使わないと更に傷みやすくなり錆や劣化の原因になります。
愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為に、しっかりとメンテナンスを依頼するショップやケミカルを選び、愛車を美しく維持していきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング」
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クロムメッキの事についてもっと知りたい方は
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。