トヨタ『2000GT』・レジェンド・オブ・トヨタ

レジェンド・オブ・トヨタ『2000GT』

トヨタ2000GT

画像参照元:トヨタ公式サイト

【トヨタスーパーカーの原点『2000GT』】
『トヨタ2000GT』。旧車好きでもそうで無くてもその名を聞いた事がある人は多いのでは無いでしょうか。トヨタ自動車とヤマハ発動機と共同開発し、1967年に登場したスポーツカーです。

遡る事1960年代。当時のトヨタ自動車にはメーカーの顔となるマシンが存在していませんでした。既にクラウンやカローラなどトヨタが誇る名車は数多くあれど、日産はフェアレディ、ホンダはSシリーズなど、それぞれスペシャルティーカーの頂点たるマシンやスポーツカーをイメージリーダーとして据えておりましたが、トヨタにはそのポジションが空席の様な状態。

トヨタにおけるスポーツカーと言えば当時パブリカ・スポーツなどがありましたが、日本の自動車産業を牽引する存在のトヨタが1000cc以下のマシンをイメージリーダーとして据える訳にもいかず、それこそ他を圧倒する様な大排気量のスーパーカーたる存在が新たに必要だったと言う訳です。

そこで開発の計画がされたのが2000GT。当時のトヨタの最新の技術を詰め込んだこのマシンは、後にトヨタのスーパーカーの原点として未来永劫語り継がれる存在となったのです。現代における2000GTの認識はまさに国産車のレジェンドの様な存在。もはや博物館レベルと言っても過言ではなさそうです。

2000GTは現在に至るまで数多の特集が組まれ、某有名週刊雑誌では毎号付録パーツを組み立てて完成させるキットなんかもありましたね。模型ながら完成度の高さに驚愕した覚えがあります。

旧車としてだけでは無く、日本車としてレジェンド的存在であるのは既知の事実ですから今更2000GTを語るのはかなり痴がましい事ではありますが、やはりトヨタの誇る最高のスーパーカー。語らずにはいられ無いでしょう。

それでは『トヨタ2000GT』の魅力についてじっくり語っていきたいと思います。

【2000GTの主な仕様】

2000GTの製造年は1967年5月〜1970年8月までのわずか3年程度。その期間でも国内向けに販売された台数は218台・海外向けで102台と合計で320台。特殊車やテスト車などを含めても340台未満と非常に台数が少なく、現存している個体が如何に貴重かが分かります。

それでは2000GTの仕様について見ていきます。型式はMF10型となっています。

・エンジン型式 3M型 水冷直列6気筒 DOHCエンジン
・総排気量1988cc
・駆動方式FR
・全長4175mm
・全幅1600mm
・全高1160mm
・ホイールベース2330mm
・車両重量1120kg
・最高出力/回転数 150ps/6600rpm
・最大トルク/回転数 18.0kgf•m/5000rpm

エンジンはヤマハ発動機との技術提携により開発され、最新で高性能エンジンである3M型直列6気筒2.0リッターエンジンが搭載されました。最高出力150psが打ち出す最高速は220km/hでゼロヨン加速は15.9秒。当時としては16秒台でも凄まじい速さと言われていたので、それを切る記録はまさにスーパーカーに恥じない好記録とも言えます。

3年3ヶ月という短い製造期間の間に1969年に一度だけマイナーチェンジを遂げ、フォグランプやグリル・内装など多岐に渡って更にブラッシュアップされました。

また試作的に2.3リッターエンジン搭載の2300GTの開発も進められ、試作車まで作られましたが、市販には至りませんでした。

【2000GTの外装】

2000GTが誕生したのが1967年。当時としてはその前衛的すぎるデザインは当然の様に注目されました。全体的に見てロングノーズのファストバッククーペスタイルでかなりスタイリッシュな印象です。イタリアのポルシェ911やジャガーEタイプを参考にするなど、デザインにはかなりの拘りを見せています。流線型の美しく妖艶なボディラインは、まさに伝統工芸品の様な仕上がり。全長4175mm、全高1160mmのロー&ロングなボディに食い込む様にタイヤが装着されています。

フロントデザインから見ていくと、当時のスーパーカーらしいスッキリとした見た目。なだらかなフロントノーズにはリトラクタブルヘッドライトが採用されており、おむすび型のハッチからまん丸なヘッドライトがポップアップします。

更にフロント先端には大きなフォグランプが装着されており、美しいカットが施された立体的なカバーレンズによって保護されています。そのフォグランプの間には小ぶりでソリッドなデザインのグリル。随所にメッキパーツをあしらうなど質感にも拘りが見られます。フロントフェンダー中腹に装着された砲弾型ラウンドミラーもスポーティーな印象です。

2000GTのこの独特の意匠は、他メーカーのスポーツカーとは一線を画しており、スーパーカーとしてのオーラを放っています。

次にリア部分を見ていくと、大きなハッチバックがお目見えします。リアが窄んだファストバックスタイルながら、上手く積載性を確保しています。ハッチ開閉や補助をするダンパーは装備されておらず、ボンネットの同様につっかえ棒で支える必要があります。

大きなハッチの下にはレーシーなデザインの2連灯のテールランプ。リアが窄んだ形状の限られたスペースで上手にまとまられている為、シンプルでありながら品のあるリアビューとなっています。

2000GTでも不思議な構造なのが、ボディの左右にある四角い扉。しなやかなボディラインが故にこのこの四角い扉がなんとも言えない存在感を醸し出しています。ミサイルでも出てきそうですが、実はこの扉を開けると右側(運転席側)にはバッテリーボックス。左側(助手席側)にはエアクリーナーボックスとなっています。

なぜここにそんなものが収納されているのかと言うと、スマートなボディに直列6気筒DOHCエンジンを搭載し、ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用するなどエンジンルームを更に圧迫する構造であった為、フロントのタイヤハウス後部のスペースを利用しているそうです。日本人らしい省スペース化ですね。

この様に当時としてはかなり攻めたデザインで、スタイリッシュな2000GTですが、意外にも日本車らしい繊細なクルマ作りの技術が随所に見られる、素晴らしいマシンである事が分かります。

【アンティーク調のインテリア】

スポーティーな外観の2000GTですが、さすがイメージリーダーに据えられたマシンなだけあって、内装もかなり拘りが光っている様です。

運転席ドアを開けるとそこのは引き締まったブラックレザーのシートが目前に現れます。ヘッドレストの無い(後期型はヘッドレストが装着された)シンプルな艶のあるシート。シンプルでスリムではありますが、細かい横ステッチが程よい膨らみを産み出し、クッション性がある様にも見えます。

コックピットに目を向けると眼下に広がるのは、シックなウッドステア。細くも温かみのあるウッドとそれを支える鈍く光る金属のブリッジ部分の組み合わせが絶妙です。

そのウッドステアの隙間から見えるのは黒盤に白文字のまるで高級時計の様なスピードメーターとタコメーター。更にその左側には小さな5連メーターがズラリ。更にメーターからセンターコンソールまでまるっとアンティーク家具の様な品のあるウッドパネルが目を引きます。

この上質なウッドパネルを手掛けたのもヤマハです。楽器作りのノウハウを活かし、高級な木管楽器の様な荘厳でクラシカルな内装は、まるで高級セダンの様な空間を演出しています。

2000GTの駆動を司るシフトレバーももちろんウッド調のものが採用されており、黒いシフトブーツの周りにはシルバーメッキのリングが装着されています。

このインテリアデザインだけを見るとこれがバキバキのスポーツカーである事を忘れてしまいそうな感覚になってしまいます。走りも外観も楽しめて上質な居住空間も得る事が出来ます。

【映画007のボンドカーとしても登場】

2000GTはイギリスを代表するスパイ映画007シリーズで1967年に公開されたショーン・コネリー主演の『007は二度死ぬ』の中で、主人公のジェームズ・ボンドの愛車『ボンドカー』として登場。本来クーペスタイルの2000GTをオープン化した特別仕様を映画の為に2台製作されました。

ボンドカーと言えば、毎度多彩な秘密兵器を搭載し、その全てが市販車をベースにしている事から注目され、もちろん2000GTもボンドカーに採用された事で、更に注目を集め認知度も爆上がりしました。

シリーズ第5作目となるこの作品には日本を舞台としていた為、日本人キャストが多く採用されており丹羽哲郎や若林映子、ボンドガールには浜美枝が抜擢されています。当時の海外から見た日本像が面白くて、今観てもある意味楽しめる作品では無いでしょうか。

【2000GTは価格もぶっ飛んでいた】
2000GTはトヨタを代表するスーパーカー。もちろん当時の販売価格もかなりぶっ飛んでいました。当時の販売価格は238万円。現代の価値で言うと2000万円に匹敵する超高級車でした。

打倒と言えば打倒ですが、その強気な価格設定が2000GTの短命に終わった要因のひとつかも知れませんね。

もちろん超希少車なので、中古市場にもあまり出回る事も無く、あったとしてもかなりの高額である事は間違い無いでしょう。好コンディションの個体であれば1億円の値段が付くなど、その価格は既に手の届くものではありません。私の様な一般人では見つけても指を咥える事しか出来ませんね。

【語り継がれる『2000GT』の伝説】

レジェンド・オブ・トヨタ『2000GT』は国宝級と言っても過言では無い存在です。日本のクルマの歴史に深くその名を刻んだこのマシンは、これからも未来永劫語り継がれる事でしょう。

以上トヨタ『2000GT』のご紹介でした。

NAKARAIメッキで加工した旧車パーツ参考事例を掲載させていただきます。

ケンメリバンパー

ケンメリバンパー再メッキ前
再メッキ前
ケンメリバンパー再メッキ後
再メッキ後

ダットサン フェアレディ(SR311型)リヤバンパー

メッキ前バンパーメッキ剥離後バンパー
再メッキ前メッキ剥離後
板金修理後バンパー

メッキ後バンパー

板金修理後再メッキ後
再メッキ後バンパー全体画像
再メッキ後バンパー

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旧車パーツのメッキ手入れ

クロムメッキパーツの多い旧車パーツの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。

クロムメッキには最大の弱点が!?

 

クロームメッキにあいている目にみえない無数の穴

クロームメッキが錆びる原因【構造

点サビ画像

クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。

ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれるくらいの錆びになってしまいます。

錆びてきていない初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。

穴を埋める事で、クロムメッキの穴を埋める事で耐食性が上がます。

クロームメッキが錆びる原因【構造

メッキングの効果

クロムメッキ保護剤「メッキング

メッキ手入れバンパー

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クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング

サビトリキングはメッキに優しく、サビには厳しい錆取り剤

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