画像参照元…スズキ公式ページ
インパクトは十分!サベージは魅力的!
これほどまで潔いアメリカンバイクは他にあるでしょうか?
かつてスズキが販売していた『サベージ400』は396ccビッグシングルエンジン搭載のアメリカンバイク。どっしりとした威厳のあるシルエットに、超シンプルな単気筒エンジンを搭載した見た目は他に類を見ないサベージだけの個性とも言えます。
アメリカンバイクと言えばVツインエンジンというイメージが強いですが、このサベージ400は単気筒エンジンでありながらも、見る者に強いインパクトを与えるバイクです。
サベージの歴史はは1986年5月に登場したLS650サベージが始まり。652cc単気筒SOHCエンジン搭載でベルトドライブのスムーズで静寂性のある走りが特徴のアメリカンバイクはチョッパーライクな見た目のスマートなアメリカンバイクでした。
その後1987年1月にはその縮小版としてLSサベージ400が販売開始。基本的なデザインは650cc版と同じでしたが、ベルトドライブからチェーンドライブに変更されるなどして、排気量以外にも細かな仕様変更が見られました。
しかし、その個性的な見た目は650ccでも400ccでも変わらず、アメリカン=Vツインという概念と枠を見事に超えてきたサベージは、まさに唯一無二の存在としてスズキのラインナップに輝かしく名を刻みました。
スッキリしたシンプルなデザインのサベージ400ですが、車名である『Savage』とは英語で『獰猛(どうもう)』『荒々しい』という意味で、なんとも物騒なネーミングです。確かに見ようによっては、ちょっとした”ワル”な雰囲気も感じます。
サベージ400はビッグシングルアメリカンという唯一無二の存在だった為か、断続的に販売されており意外にも知名度の高いバイクと言えます。
また、良く見ればサベージ400はかなりバランスの取れたシルエットとなっており、単気筒エンジンという意外なスペックで有りながらも王道のアメリカンスタイルを貫いています。こう言った外観デザインの秀逸さが、サベージファンから支持されているのも理由のひとつなのかも知れません。
目次
サベージ400の主要諸元(1995年式)
車体型式
- 型式:NK41B
エンジン
- 型式:K407
- 種類:単気筒4ストロークDOHC
- 冷却方式:空冷
- 総排気量:396cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):88mm
- 行程(ピストンストローク):65.2mm
- 圧縮比:8.5
- 最高出力/回転数:24ps/7000rpm
- 最大トルク/回転数:2.7kgf•m/4000rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:セルフスターター式
- 点火方式:フルトランジスタ式
- プラグ型式:DPR7EA−9
- 潤滑方式:ウェットサンプ式
- エンジンオイル全容量:2.4L
- 変速機:リターン式5速MT
- 操作方式:フットシフト
寸法
- 全長:2195mm
- 全幅:775mm
- 全高:1150mm
- ホイールベース:1480mm
- 最低地上高:135mm
- シート高:650mm
- 車両重量:172kg
- タイヤサイズ(前):100/90−19
- タイヤサイズ(後):140/80−19
- タイヤタイプ:バイアス/チューブタイヤ
性能
- 乗車定員:2名
- 燃料タンク容量:10L
構造
- フレーム型式:セミダブルクレードル
- 動力伝達方式:チェーン
- キャスター角:35°00’
- 懸架方式(前):テレスコピックフォーク(正立)
- 懸架方式(後):スイングアーム式
- ブレーキ(前):油圧式ディスク
- ブレーキ(後):機械式リーディングトレーリング
王道のアメリカンスタイル
サベージ400はとにかくシンプルなデザインが非常に魅力的です。だいぶ大袈裟な表現かも知れませんが、初見で絵が描けそうなくらいとにかくシンプル。シングルエンジン搭載というのも有りますが、全体的に無駄なモノが一切ない、引き算の美学を極めた様なバイクです。
ヘッドライトはシンプルなラウンドタイプで、その左右には小ぶりなウインカーが装備されています。35°のキャスター角によって大きく寝かせられたフロントフォークに19インチの大径ホイールの組み合わせがロー&ロングなシルエットと作り出し、まるでチョッパーカスタムの様な迫力が有ります。
ハンドルはそびえ立つ様なアップハンドルを採用。大きくプルバックした形状に、フォワードコントロールのステップの組み合わせでアメリカンバイクらしい豪快なライディングポジションとなります。またハンドルグリップとクラシカルなラウンドミラーにはメッキ加工が施されており、ドレッシーなハンドル周りを演出してくれます。
容量10Lという大きすぎず小さすぎない程よい大きさのフューエルタンクは、ティアドロップタイプとなっており、タンク一体型のスピードメーターが装着されています。その傍らにはメッキのフューエルキャップも有り見応えのあるタンクです。タンクのサイド部分にはファイヤーボールの様なデザインに、『SAVEGE』と書かれたデカールが誇らしげに飾られています。
ボリュームのあるメインシートにピリオンシート、そしてバックレストというこちらも王道スタイルのシートデザイン。ゆったりとしたライディングポジションに肉厚なシートが快適なライディングを実現してくれます。
フェンダーはショートフェンダーを採用し、チョッパーライクな雰囲気も醸し出しており、カスタムしたかの様なスタイリングはノーマル状態でもオーナーを満足させる事でしょう。
王道的なアメリカンスタイルなので、サイドバッグもよく似合い、ロングツーリングやキャンプツーリングといったシーンにも良く似合います。また、車体もスリムで取り回しが良く、ちょっとした街乗りでも重宝できそうです。
クルーザーとしても、普段の足としても柔軟にこなす器用なサベージ400はオーナーのバイクライフをより豊かにしてくれそうですね。
インパクト大!ビッグシングルエンジン!
サベージ400について最も特筆すべきなのはやはりこのビッグシングルエンジンです。
バーチカルシングルとも呼ばれており、垂直に立ったエンジンは、柱でもぶち込んだかのようなとにかく気持ちのいいくらい直線を基調としたデザインです。
これぞ究極のシンプルと言わしめるほど、無駄のない造形は逆に言えば、新鮮味のある飽きのこないデザインの様にも感じます。まるでタンクを下からドンと突き上げる拳の様なエンジンはサベージ400の代名詞とも言え、誇るべき個性でしょう。
そのエンジンから伸びた太いエキゾーストパイプとシガレットタイプのサイレンサーもシンプルでアメリカンらしい見た目です。
エンジンスペックは396cc空冷単気筒4ストロークDOHC。ボアストロークは88×65.2mm、最高出力は24ps/7000rpm、最大トルクは2.7kgf•m/4000rpとなっています。
DOHCの高回転型でスムーズで力強い加速と、バランサーが内蔵により振動も少ないという意外にも快適な仕様となっています。
いわゆる単気筒らしさは薄れてしまうかも知れませんが、ロングツーリングではライダーの疲労を軽減させてくれるなどのメリットもあります。
サベージ400の名前には『獰猛』『荒々しい』という意味を持ってはいますが、紳士的かつ快適な乗り心地はロングランを想定したライダー想いの優しい面もあるのも魅力的です。
愛車をいつまでも美しく!
以上、スズキのインパクト大なビッグシングルアメリカン『サベージ400』のご紹介でした。今では中古車も少なく、レアな部類に入っているため、入手はなかなか難しそうです。
爆発的な人気こそはなかったものの、意外にも名の知れたアメリカンバイクであり、そのシンプルかつ潔いアメリカンスタイルは今見てもかなり魅力的ではないでしょうか。
しかしシンプルでありながらもありきたりではない、唯一無二の個性を持つサベージ400は決して他に埋もれる事のない強烈な印象を与えてくれます。
そんなサベージ400の様な魅力でレアな絶版車はいつまで綺麗な状態を保って、元気に風切って走らせたいのはオーナーの願いのひとつでもあると思います。
特にアメリカンバイクのようなメッキパーツを多用した煌びやかなバイクであれば、メッキのお手入れも重要になってくるでしょう。
もちろん、塗装のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいメッキパーツへもコーティングを施し愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、何もせず放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事になり兼ねません・・・
車やバイクに施されているメッキ加工は『クロームメッキ』と呼ばれるキズや錆に強い加工技術ですが、やはりこのクロームメッキも完璧ではありません。確かにクロームメッキの加工面自体は硬く滑らかになっていますが、手触りでは分からないほど無数の穴が表面に存在しています。その穴から水分が入り込み、下地にあるニッケルメッキを侵食しやがて表面のクロームメッキごと剥がれ落ちてしまいます。
それを防ぐ為に、メッキを磨いたりした後はメッキパーツにもコーティングを施してこの水分の侵入を防ぐ必要があるのです。
またメッキ磨きに使用する磨き剤も正しく選ぶ必要があります。メッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもメッキ専用で、しかもきちんとしたものを使わないと更に傷みやすくなり錆や劣化の原因になります。
愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為に、しっかりとメンテナンスを依頼するショップやケミカルを選び、愛車を美しく維持していきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング」
メッキ加工の事ならNAKARAI
メッキング&サビトリキングを購入する
クロムメッキの事についてもっと知りたい方は
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。