バイクには多くのメッキパーツがありますが、サビ付いてしまった場合に自分でサビ取りすることは可能なのでしょうか?
メッキパーツは本来なら綺麗な光沢があり、装飾性を高める効果が期待できますがサビが発生すると光沢も失われていきます。
見た目が大きく損なわれるだけでなく、メッキパーツに加わるダメージも大きいため早めに対処しなければいけません。
そこで今回はメッキのサビ取りについて紹介します。
どうやってサビ取りすればよいのかを把握し、愛車を適切にメンテナンスできるようになりましょう。
目次
バイクのメッキにサビが発生する理由
まずはメッキにサビが発生する理由から見ていきましょう。
メッキというのは素材を金属被膜で覆う技術のことです。
バイクの場合、鉄のパーツにクロームメッキ加工を施すのが一般的で、鉄という素材の上に金属被膜が乗るようなイメージです。
クロームメッキ加工は厳密には3つの金属を被膜として利用します。
- クローム
- ニッケル
- 銅
この3つです。
銅、ニッケル、クロームという順番で乗せていき3層の被膜で素材である鉄を保護する形です。
では3つの金属被膜で保護しているにも関わらずバイクのメッキパーツがサビてしまうのはなぜでしょうか?
クローム被膜の表面に原因が隠されています。
私達の目には見えませんがクローム被膜、つまりメッキの表面には小さな穴が無数にあいています。
この穴から水分が中へと染み込んでいき、やがてクローム被膜の下にあるニッケル被膜をサビさせます。
メッキの内部でサビが進行することになり、やがて表面にも浮き上がってきます。
バイクのメッキに斑点状のサビが見られることがありますが、これは内部から浮き上がってきたサビなのです。
このように素材である鉄を守るために利用されるメッキですが、構造上どうしてもサビが発生してしまうことがあります。
サビ付いたメッキは自分でサビ取りできるのか?
バイクに長く乗っているとどうしてもサビが発生してしまうことがあります。
早めに取り除くことが重要になってきますが、自分でサビ取りできるものなのでしょうか?
結論から言うとサビ取りは十分に可能です。
また、サビが発生してからなるべく早く対処することでより作業がしやすくなります。
逆に言うとサビが進行すればするほど対処は難しくなるわけです。
もし愛車にサビが見られるようならなるべく早くサビ取りを行うようにしましょう。
でないと最終的にはメッキが完全にだめになってしまい、再メッキしなければいけなくなります。
ここからは自分でできるサビ取りについて具体的な方法を見ていきましょう。
サビ取り剤の種類について
金属に発生したサビを落とすにはサビ取り剤が便利です。
お店でも数多くのサビ取り剤が販売されていますが、まずその種類について理解しておきましょう。
サビ取り剤は大きく2つの種類に分けられます。
- 研磨剤でサビを取るタイプ
- 化学成分でサビを溶かすタイプ
以上2つのタイプが主になっているのですが、バイクのメッキをサビ取りする場合は研磨剤タイプを選ぶようにしましょう。
化学成分でサビを落とすタイプの場合、サビだけでなくメッキまで溶かしてしまう危険があるからです。
サビ取りができてもメッキまで傷んでしまっては意味がありません。
バイクのメッキは専用のサビ取り剤を使おう
バイクのサビ取りには研磨剤タイプが適していると紹介しましたが、研磨剤タイプの中でもメッキ専用に作られているサビ取り剤を使うようにしましょう。
市販されているサビ取り剤の中にはメッキ専用のサビ取り剤というものがあり非常に便利です。
なぜメッキ専用のサビ取り剤でないといけないのか、それはメッキを傷つけないためです。
研磨剤タイプのサビ取り剤は文字通りメッキを研磨、削ることでサビを取っていきます。
この仕組み自体はとても良いのですがサビだけでなくメッキまで傷つけてしまうおそれがあります。
そのため一般的な研磨剤入りのサビ取り剤だとリスクが生まれます。
ですがメッキ専用のサビ取り剤は研磨剤の粒子が非常に細かく、メッキを傷つけないように作られています。
メッキを傷つけずサビだけを落とせるわけです。
こうした理由からバイクのメッキをサビ取りする場合、必ずメッキ専用に作られたサビ取り剤を選ぶようにしましょう。
バイクのメッキを自分でサビ取りする際の流れ
では具体的にサビ取りを行う場合の流れを見ていきましょう。
といってもそれほど難しい作業は必要なく、誰でもすぐに実践できます。
まずはじめにできればバイク全体の洗車を行いましょう。
必須というわけではありませんが、洗車をすることで細かい汚れを落とすことができます。
砂埃をはじめ汚れが残った状態でサビ取りを行うとメッキを傷つけてしまうおそれがあり、可能なら洗車で汚れを落としておきましょう。
洗車をし完全に乾燥させたらサビ取り剤を使ってサビ取りを行います。
柔らかいクロスやウエスにサビ取り剤を適量とり、メッキ部分を磨くようにこすっていきます。
力を入れる必要はありません。
撫でるように磨いていけば研磨剤の力によってサビが徐々に落ちていきます。
目でサビとメッキの状態を確認しながら慎重に作業を進めていきましょう。
サビが綺麗に落とせたら完了です。
基本的には洗車後、サビ取り剤でメッキ部分を磨くだけなので慣れればスムーズに作業を進められるはずです。
サビを放置するとどうなる?
メッキ部分に発生したサビを放置すると、どんどんサビが進行していきます。
浮き上がってきたサビで見た目が悪くなるのはもちろん、サビによってメッキが劣化していきます。
最終的にはサビだらけでどうしようもなくなり、自分でサビ取りすることも不可能になります。
サビ取り剤で除去できるサビはあくまでも初期段階のもの、症状の軽いものでひどくなったサビはもう取れません。
そうなってしまった場合、対処法としては再メッキ加工やパーツの交換しかなくなります。
再メッキ加工では業者に依頼をし、サビをすべて取り除いてもらってから改めてメッキ加工をしてもらうことになります。
ただ再メッキ加工をしてくれる業者は決して多くなく、パーツを新品に交換するという方法を選ぶ業者も珍しくありません。
いずれの方法にしても時間も費用もかかるため、そうなる前に自分で対処することが大切です。
サビが見られるようになったらできるだけ早くサビ取りを行うようにしましょう。
サビ取り剤を使った後はメッキ保護剤も活用しよう
サビ取り剤を使うことである程度のサビは自分で取り除くことができます。
ただ、それで終わりではなく最後の仕上げとしてメッキ保護剤も活用してみましょう。
メッキ保護剤はその名の通りメッキを保護するためのアイテムです。
メッキに光沢を持たせ、さらに被膜を形成することで保護能力も発揮してくれます。
バイクのメッキを守るためには欠かせないアイテムと言ってもいいでしょう。
メッキ保護剤の効果とは?
上記でも触れましたがメッキ保護剤を使うことでより光沢が出て、メッキを守ることもできます。
メッキ保護剤には、シリコンなどの樹脂、ガラス成分などが使われます。
こうした成分がメッキの表面に被膜を張り、メッキそのものを保護してくれるのです。
メッキも素材である鉄を保護するために金属被膜を形成するものですが、その上にさらに被膜を乗せるイメージです。
メッキ保護剤で被膜を形成することでメッキ表面の無数の穴がふさがり、水分の侵入を防いでくれます。
水分が染み込むことがなくなるためサビを強力に予防でき、サビ対策として非常に役立ちます。
また、同時に綺麗な光沢も出せるため単純にメッキを綺麗にする、メッキ磨きをするためのアイテムとしても使えます。
サビ予防ができれば自分で面倒なサビ取りをする必要もなくなります。
バイクのメッキにサビが気になりだしたらまずは自分でサビ取りをし、仕上げとしてメッキ保護剤で保護してあげましょう。
見た目がより綺麗になると同時に再度サビが発生することを防いでくれ一石二鳥です。
バイクのメッキにサビが発生した場合、サビ取り剤を使って自分でサビ取りが可能です。
サビ取りをする際はメッキ専用に作られた研磨剤が入っているサビ取り剤を選びましょう。
そうすればメッキに傷がついてしまうことも防げます。
また、サビ取り後はメッキ保護剤を使い、メッキの保護もしてあげましょう。
サビ予防になるだけでなく綺麗な光沢も出せ、愛車のメンテナンスに最適です。
バイクのメッキ部分は雨風にさらされることも多くどうしてもサビやすい部分です。
日頃からこまめに状態をチェックし、必要ならサビ取りなどのメンテナンスを行うよう意識しましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング」
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クロムメッキの事についてもっと知りたい方は
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。