アルミポリッシュ加工をすることで、ホイールなどのパーツをより綺麗にできます。
ツヤを出す方法としてはメッキ加工もありますが、アルミポリッシュはメッキよりも光沢が少し鈍く、メッキだとツヤが強すぎるという場合に便利です。
そんなアルミポリッシュですが、普段の手入れはどうすれば良いのでしょうか?
ここではアルミポリッシュの磨き方をはじめ、知っておきたい基本的な情報を紹介します。
正しい知識を身につけ、愛車をしっかりと手入れしてあげましょう。
目次
こまめな手入れがとても重要
アルミポリッシュされたパーツはとにかくこまめに手入れすることが重要です。
たとえばタイヤのホイールは走行中に付着する砂やホコリ、ブレーキダストなどで汚れやすく、どうしても劣化が進んでしまいます。
普段からこまめに手入れをしてあげないと、あっという間に見た目も悪くなってしまうのです。
面倒ではありますが、綺麗に保つためにはできるだけ頻繁に状態をチェックし、必要なら手入れをしてあげます。
日常的な手入れの方法としては、洗剤を使って洗えば問題ありません。
ちょっとした汚れならこれで十分に落とせますし、本格的な手入れとなると頻繁に行うのは大変になってしまいます。
いわゆる洗車をすることでアルミポリッシュのパーツも綺麗に磨くことが可能です。
アルミポリッシュを洗剤で磨く時の注意点
普段の手入れとして洗剤を使って磨くわけですが、この時に注意したいことがあります。
それが使用する洗剤の種類です。
使う洗剤によってはアルミポリッシュを磨いて綺麗にするどころか、シミができたり塗装が剥げてしまうおそれがあります。
ではどういった洗剤は使ってはいけないのでしょうか。
アルミポリッシュの磨きに使うべきではない洗剤は以下の2種類です。
★強い酸性のもの
★強いアルカリ性のもの
こうした洗剤はどちらもアルミポリッシュのシミや塗装剥げの原因になります。
酸性とアルカリ性は正反対の性質を持ちますが、いずれも強いものはアルミポリッシュにとって良くないわけです。
アルミポリッシュの手入れで洗剤を使用する時は、酸性のものもアルカリ性のものも避けるのが無難です。
でないとせっかく綺麗にするために行った作業で、逆にアルミポリッシュの見た目が損なわれ、大きなダメージを受けてしまいます。
硬いブラシは使わないように
洗車をする時にやってしまいがちなミスの1つが、硬いブラシでゴシゴシとこすることです。
たしかに硬いブラシで力を入れてこすると磨いている実感がありますし、しつこい汚れも落とせたりします。
ですが力を入れてこするとアルミポリッシュ加工されたパーツそのものを傷つける危険があります。
実際、硬いブラシを使うと目に見えない小さなものも含めて、無数の傷がついてしまうことは珍しくありません。
普段の手入れとして洗車をする場合、硬いブラシは使わないようにしましょう。
磨く際のアイテムとしては、ブラシではなくスポンジなどが有効です。
できるだけ柔らかく、傷をつけないものを選びましょう。
その場合も力は入れすぎないようにします。
洗剤を使う場合、洗剤の効果で力を入れなくても軽い汚れなどなら落とせます。
鉄粉について
車やバイクの場合、外装部分に鉄粉がつくこともあります。
ブレーキダストとも呼ばれていますが、この鉄粉がまた厄介です。
アルミポリッシュ加工されたパーツに鉄粉が付着すると、対処が非常に難しくなるからです。
まず、鉄粉は1度付着してしまうと洗車ではまず落とせません。
どんなにこすっても落ちず、傷を広げるだけになってしまいます。
鉄粉を除去するための除去剤などが市販されていますが、これらも使用には注意しなければなりません。
鉄粉除去剤はパーツに与えるダメージも大きく、特にアルミポリッシュパーツだとシミができてしまう危険があるのです。
鉄粉が除去できたとしても、今度はシミができてしまったでは意味がありません。
鉄粉の付着がひどい場合、基本的には業者に修復してもらうのが理想です。
塗装をいったん剥がし、再塗装することで鉄粉を除去しつつ綺麗な状態に戻せます。
それなりに費用もかかってしまいますが、現状ではこれがもっとも良い手入れの方法です。
アルミポリッシュがすぐにくすんだり、錆びてしまう
アルミポリッシュ加工をしてそれほど経っていないのに、くすんでツヤがなくなったり、錆びが目立つようになって困っているという人も多いはずです。
なぜ短期間のうちにくすんだり錆びたりするのでしょうか?
これはアルミの性質に原因があります。
アルミは比較的腐食しやすい性質を持っていて、どうしても錆びやすくなっています。
また、傷もつきやすいためくすむことも珍しくありません。
くすみや錆びはアルミポリッシュの宿命とも言えるでしょうか。
かといって諦めてそのまま放置するというわけにもいきません。
適切な手入れをして綺麗な状態を保つ必要があります。
だからこそこまめな洗車が手入れとして重要になってきます。
具体的な頻度としては、2週間に1度くらいが目安です。
このくらいの頻度で洗車をしてあげれば、アルミポリッシュのダメージを最小限に抑えることができ、長持ちにつながります。
アルミポリッシュの傷には対処できるのか?
すでにアルミポリッシュ加工のパーツに傷がある場合について考えてみます。
なんとか対処したいところですが、DIYで対処可能なものなのでしょうか?
結論から言うと、軽い傷であれば対処可能です。
磨いて傷を除去する形になりますが磨き方も決して難しくはありません。
柔らかい布などにコンパウンドを付け、錆びや傷が気になる部分を磨きます。
ちょっとした傷などであればこれで十分に落とせるでしょう。
もしコンパウンドでは落とせない傷がある場合、耐水ペーパーやサンドペーパーで削るという選択肢もあります。
ただしこの方法はやりすぎると削りすぎでパーツの下地が露出してしまったり、かえって傷を広げることになる可能性があります。
慣れていない人は避けた方が良いでしょう。
自分で傷に対処する場合はコンパウンドを使い、コンパウンドでは消せない傷は業者に依頼するというのが確実な方法です。
アルミポリッシュの白サビは対処できない
アルミポリッシュに白いサビが目立つこともあります。
白いシミのようにアルミポリッシュパーツに広がりますが、これは自分で対処することができません。
というのも、いわゆる白サビはアルミポリッシュの内部にまで浸透していて、表面ではなく中が腐食し始めている状態です。
つまり表面を削ってもなんの意味もなく、白サビが落ちるまで削るとすれば塗装も剥げてしまいます。
そうなると元に戻すのも大変で、自分では行えません。
1度塗装を完全に剥がして再加工するなど、業者に依頼しなければなりません。
白サビを自分で落とそうとしても対処は難しいので、白サビが目立つようになったら最初から業者に相談し、プロの手で手入れをしてもらいましょう。
アルミポリッシュを保護するにはコーティング剤が効果的
アルミポリッシュされたパーツというのは基本的に外装部分ですので、どうしても汚れが付着したり、水分が付着したりと劣化しやすい環境に置かれます。
その結果として傷がついたり、錆びたりしてしまうわけですが、こうした劣化からアルミポリッシュを保護するにはコーティング剤が有効です。
コーティング剤というのは対象に塗ることで特殊な皮膜を形成し、その皮膜がダメージから守るという仕組みです。
アルミポリッシュ加工では最後の仕上げとしてクリアー塗装することが多いですが、原理はこのクリアー塗装と一緒です。
表面部分に皮膜を形成し、皮膜によって内部を保護します。
業者にアルミポリッシュ加工を依頼した場合はほぼ間違いなくクリアー塗装をしてくれています。
そのためコーティング剤を使わなくても保護効果が期待できるのですが、自分でアルミポリッシュ加工をしてクリアー塗装していないことや、時間の経過でクリアー塗装が剥げてしまっているということも考えられます。
改めてクリアー塗装するというのも方法の1つですが、コーティング剤も選択肢として挙げられます。
コーティング剤の役割
パーツを保護するためのコーティング剤としては、ポリマータイプやガラスタイプが一般的です。
どちらのタイプも車やバイクの外装部分を保護するためによく使われます。
アルミポリッシュ加工だけでなく、メッキ加工されたパーツにも使われ、ツヤをだしつつ傷やサビに強くなるので非常に便利です。
コーティング剤というとメッキ加工に使うというイメージの人も多いかもしれませんが、アルミポリッシュ加工にも応用できます。
たとえばメッキングというコーティング剤があります。
このメッキングは基本的にメッキパーツ用に開発されたコーティング剤ですが、アルミポリッシュにも使うことができます。
使い方もメッキパーツに対してと同じで、アルミポリッシュ加工されたパーツに塗布していくだけです。
これで特殊な皮膜が形成され、汚れや水分から守ってくれます。
アルミポリッシュ加工した仕上げとして、もしくは手入れの仕上げとしてこうしたコーティング剤を使ってあげれば、傷もつくにくく錆びにくい状態にできます。
普段の洗車に加え、コーティング剤も活用することで綺麗な状態を維持しやすくなるのです。
アルミポリッシュ加工されたパーツはとても綺麗です。
メッキパーツほどのツヤはありませんが、それが良いという人も多いでしょう。
ですがせっかくのアルミポリッシュも手入れを怠ると汚れたり、傷んだりしてしまいます。
防止するためにはこまめな手入れが重要で、普段から洗車をしっかりとしてあげましょう。
同時にコンパウンドを活用して小さな傷を消したり、コーティング剤を使って保護してあげることも重要です。
こうした手入れまでやってあげれば、愛車を長く綺麗な状態に保てます。