結論からいいますと、メッキの傷消しを自分で修復する事は不可能です。
メッキの傷を補修し、目立たなくすることも正直難しいです。
とはいえ、「本当にメッキの傷消しはできないの?」「なぜ傷を消せないの?」「多少でも補修できないか?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
そこで、この記事ではクロムメッキ専門店「NAKARAI」がメッキの傷消しと補修について、メッキの傷が消えない理由やメッキ傷の再発防止・おすすめ商品などと共にご紹介していきます。
メッキの傷消し・再発防止をお考えの方は、ぜひこの記事を参考にしていただければと思います。
1、メッキの傷消しは不可能か?徹底解説!
一度傷ついてしまったメッキを元通りにすることはできません。
まずは、その理由を分かりやすくするために「メッキの構造・性質」を解説し、「なぜメッキの傷消しが不可能なのか?」といった疑問を解消していきます。
1-1. メッキの構造・性質とは?
メッキの傷消しが不可能な理由は、メッキの構造・性質にあります。
- 素材に金属がいくつも被覆して層となっている
- クロームメッキ被膜は非常に薄い
- 鏡面度が高く硬い
といった大きく分けて3つの構造・性質によって、メッキの傷消しが不可能になっています。
そもそもメッキとは、素材に金属がいくつも被覆している状態です。
メッキは素材をバフ研磨したのち、銅メッキ・ニッケルメッキ・クロームメッキ加工して作られます。
そして、加工によりできた最終表面のクロームメッキは、光沢性・耐食性に富んだ性質を持ちます。
クロームメッキは耐食性に富むものの、構造上、目に見えない無数の穴が空いていて、その穴から水やホコリが侵入することで下地のニッケルメッキが錆びる・腐食してしまう性質もあります。
また、装飾用クロームメッキの被膜は、0.5μm~0.02μmと他の金属被膜に比べてとても薄い構造になっています。
そして、クロームメッキの鏡面度は高く、硬い金属の性質を持ちます。
1-2. なぜメッキの傷消しが不可能なのか?
傷消しには、研磨剤などで磨く方法が一般的です。
実際、単一金属・ステンレス・アルミニウムなどの傷消しには、研磨剤で磨く方法が用いられます。
例)ステンレスマフラー
- 磨く前
- 磨き後
しかし、クロームメッキの傷消しを金属磨きと同じように研磨剤で行うと、すぐに下地のニッケルメッキが出てきてしまいます。
理由は、先ほど説明した通り、クロームメッキの被膜は他の金属被膜に比べてとても薄く、メッキは素材に金属がいくつも被覆している構造だからです。
単一金属のステンレスやアルミニウムなどは層になっていないことから、研磨剤で磨くことにより傷を緩和させることができます。
しかし、薄い層状になっているメッキの場合は、クロームメッキが剥がれ、ニッケルメッキが出てきてしまうため、メッキの良さである耐食性や光沢がなくなってしまうのです。
その上、クロームメッキの鏡面度は高く、硬い金属性質から、磨いてできた小さな傷も目立ってしまいます。
また、二次的な悪影響として、下地のニッケルメッキが出てしまうことで、錆びやすくなってしまいます。
そして、それを放っておくと錆が大きくなり、最終的にはメッキを剥がしてしまうのです。
まとめると、メッキの傷消しは
- メッキが層になっているから
- クロームメッキがとても薄い被膜だから
- 小さな傷でも目立ってしまうから
といった理由で不可能です。
2、メッキ傷の補修・対処法は?
メッキの傷を完全に消し去ることはできなく、少しだけ目立ちにくくするのが精一杯です。
次は、メッキ傷の補修・対処法について解説していきます。
繊細な性質を持つクロームメッキには、「メッキ用ケミカル保護皮膜剤で傷を少しだけ目立たなくする」しかないです。
また、最終手段として、メッキの傷を完全に消し去りたい方は、「メッキ専門店で再メッキをする」方法もあります。
メッキ傷の補修をお考えの方に、役立てていただければと思います。
2-1.メッキ用ケミカル保護皮膜剤で傷を目立たなくする!
メッキ傷の補修には、メッキ用ケミカル保護皮膜剤でメッキをコーティングし、傷を目立たなくするしかくらいしか方法がないです。
イメージとしては、メッキの表面を覆うようにコーティングするものです。
傷とともに表面をコーティングすることで、傷が少しだけ目立ちにくくなる程度です。
また、ここで注意するポイントは、ポリマー系ではなくガラスコート系のメッキ用ケミカル保護皮膜剤を選ぶことです。
ポリマー系とは、樹皮系・プラスチックに近い被膜を形成します。
一方、ガラスコート系は、ガラスに近い被膜を形成するため透明度が高く、クロームメッキの青光りを活かしつつ傷を目立ちにくくできます。
2-2.メッキ専門店で再メッキをする!
メッキ用ケミカル保護皮膜剤を使用しても、傷が気になる方は、思いきって再メッキの依頼がおすすめです。
なぜなら、メッキ用ケミカル保護皮膜剤でも気になる傷は、手の施しようがないためです。
また、再メッキはメッキ専門店に依頼しましょう。
なお、弊社「NAKARAI」はメッキ専門店のため、再メッキのご相談も受け付けております。
ぜひお気軽にご相談ください。
詳しくはこちら:「メッキ加工NAKARAI」
3、メッキの傷消しする前に「メッキング」で予防がおすすめ!
メッキのお手入れには、メッキ専門店「NAKARAI」のメッキ用ケミカル保護皮膜剤「メッキング」がおすすめです。
「メッキング」は、「NAKARAI」が5年の歳月をかけ、独自に開発・研究を行い誕生したメッキ用ケミカル保護皮膜剤です。
メッキについた傷消しはできないものの、傷をほんの少しだけ目立たなくできます。
メッキングの被膜には鏡面度を改善する性能があり、鏡面度を改善することで光の反射で若干ですが、メッキについた傷が少しだけ目立たなくするのが精一杯ですが、メッキについた傷をそのままにしとくと、その傷から腐食しやすくなりますので、腐食防止という観点からも、メッキングで傷をコーティングした方がいいです。
メッキ磨き剤の代表のワックスの効果はせいぜい2週間程度で、かなりの頻度でワックスを塗りなおさなくてはいけなく、それだけメッキを磨く回数が増えれば、増えるほど、メッキを傷つける可能性が高くなります。
その点、メッキングは1コートで半年くらい持ちますので、2~3回/年程度のコーティングですみます。それだけメッキを磨く(メッキングは磨くというよりは塗布するイメージですが)回数を物理的に減らすことで、メッキとの接触回数を極限まで減らしながら、腐食を最大限に抑える事こそが、メッキに傷をつけない極意だといって過言ではないです。
そうは言っても、、『メッキ磨くの好きなんだよなぁ。。』
という方多いですが(気持ちはよくわかります。私NAKARAIも大好きです)、
くどいようですが、メッキに傷をつけない正解は、極力メッキを磨く回数を少なくしつつ、最大に錆を抑える事が重要です。
また、塗布後はクロームメッキ独特の青光りが増し、深い艶が持続するため、傷がなくてもコーティングとして用いる方が非常に多いです。
なお、傷を目立たなくさせる前に、錆を取りたい方には「サビトリキング」がおすすめです。
たっぷり優しく!
さびとり前
さびとり後
「サビトリキング」は、同じくメッキ専門店「NAKARAI」が開発した、メッキを傷つけずに錆が取れる特殊な研磨剤を配合した「錆に厳しく、メッキに優しい」メッキ用錆取り剤です。
そして、バイク好きな俳優・タレントの「岩城滉一」さんにも、「サビトリキング」後に「メッキング」を塗布することで「メッキに深みが出る」とお褒めの言葉をいただいております。
他にも、「メッキング」&「サビトリキング」は、その確実な効果から数々の雑誌に取り上げられています。
例えば
- 旧車雑誌「オールドタイマー」
- ハーレー雑誌「クラブハーレー」
- 絶版バイク雑誌「Zeppan Bikes」
- トラック雑誌「カミオン」
- ジェットスキー雑誌「HOT WATER」
- 台湾でもっとも人気な自動車・バイク雑誌「一手車訊」
などがあります。
クロームメッキの傷消しはできないものの、できる限り傷を抑えたい方は、ぜひ「メッキング」&「サビトリキング」をお試しください。
詳しくはこちら:「NAKARAI」
4、まとめ
- 完全にメッキの傷消しを行うことは、不可能です。
- メッキ用ケミカル保護皮膜剤を使用して、メッキの傷予防がお勧めです。
- メッキを磨く回数を最大限減らしつつ、最大限腐食から守ることこそが、メッキの傷予防の最大ポイント。
メッキ用ケミカル保護皮膜剤は、メッキ専門店「NAKARAI」が5年の歳月をかけて独自に開発した「メッキング」がおすすめです。
ぜひお試しください。
そして、「メッキング」でも傷が目立ってしまう場合は、手の施しようがないため、再メッキが必要になります。
「NAKARAI」は、メッキ専門店のため再メッキのご相談も受け付けております。
2019ホットロッドカスタムショーで、弊社で再メッキ加工されたお客様が 「デイトナマガジンアワード」を受賞されました!