画像参照元…カワサキ公式ページ
カワサキが誇る250スポーツバイク『バリオス』
みなさんこんにちは。今回はカワサキ『バリオス』をご紹介致します。バリオスは250ccと言う小排気量でありながら、最高出力45psを誇る水冷4気筒DOHCエンジンを搭載した超本格派スポーツバイクで、カワサキ『ゼファー』に次ぐ人気モデルとして有名でした。
バリオスには通常の『バリオス』と『バリオスⅡ』が存在しますが、今回は前者の『バリオス』のご紹介です。その両者の違いについても少し説明したいと思います。
そのエンジンスペックもさることながら、外観も非常に洗練されたモデルで、数多くのファンを抱えており不朽の名車として今でも尚語り継がれているバイクです。私の周りのバイク好きの方もバリオスは非常に人気で、250ccらしからぬ性能から特にスピード重視の方から好まれている様に感じます。
現代でも多くのライダーを魅了するバリオス。初めて登場したのは1991年4月。それ以前の1989年にはゼファーが既にカワサキのラインナップに登場し、小排気量〜大排気量までのスポーツネイキッド市場はカワサキが席巻する勢いでした。
しかし懐古的な外観のゼファーとは違い、バリオスは先進的なデザインを積極的に取り入れた事で、同じメーカーでも差別化が図られています。シンプルでありながら決して周りに媚びないバリオスはもちろん他メーカーとは一線を画すバイクとして認知され、その存在を広く知らしめる事となったのです。
車名にある『バリオス(BALIUS)』とはギリシャ神話に登場する不老不死の馬の名前から取られており、まさに誕生から現在まで多くのライダーに愛されている様子を見ると不老不死に値する人気の高さを感じます。タンクにも前足を大きく上げた跳ね馬をモチーフにした
エンブレムも飾られており、この馬のエンブレムもバリオスの代名詞として語り継がれていました。
車やバイクにとって『馬』は関わりの深い存在で、そのマシンとしての性能や性格を表現するにはピッタリの動物と言えます。イタリアのフェラーリやアメリカのフォード・マスタングと言った世界が誇るカーブランドやモデルのエンブレムにも『馬』が用いられており、馬とクルマの関係性の深さは世界共通の様です。バリオスもまたその軽快さとエンジン性能の高さを跳ね馬で表現したバイクと言えます。
発売当時から人気が高かったバリオスも排ガス規制によって生産終了を余儀なくされ、惜しまれつつも2007年8月に生産が終了しました。生産終了までの16年間は根幹のスポーツバイクとしてのコンセプトにブレはなく、仕様変更を繰り返しマシンとして醸成を重ねた結果、数多くのファンを獲得しまさに神話を築き上げたバリオス。
今回はそんなカワサキの誇る名馬のバースデーモデルである1991年式バリオスのご紹介をしていきたいと思います。
目次
バリオスの主要諸元
車体型式
- 型式:ZR250A
エンジン
- 型式:ZX250CE
- 種類:直列4気筒 4ストローク DOHC
- バルブ数/気筒:4バルブ
- 冷却方式:水冷
- 総排気量:249cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):49mm
- 行程(ピストンストローク):33.1mm
- 圧縮比:12.2
- 最高出力/回転数:45ps/15000rpm
- 最大トルク/回転数:2.6kgf•m/11500rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:セルフスターター式
- 点火方式:フルトランジスタ式
- 潤滑方式:ウェットサンプ式
- エンジンオイル全容量:2.6L
- 変速機:リターン式6段変速
- 操作方式:フットシフト
寸法
- 全長:2005mm
- 全幅:730mm
- 全高:1055mm
- ホイールベース:1380mm
- 最低地上高:150mm
- シート高:745mm
- 車両重量:163kg
- タイヤサイズ(前):110/70−17
- タイヤサイズ(後):140/70−17
- タイヤタイプ:バイアス・チューブレス
性能
- 乗車定員:2名
- 燃料タンク容量:15L
- 60km/h走行時燃費:51.5km/L
- 満タン時航続距離:772.5km
構造
- フレーム型式:ダブルクレードルフレーム
- キャスター角:25°00’
- 懸架方式(前):テレスコピックフォーク(正立)
- 懸架方式(後):スイングアーム式
- リアサスペンション:モノサス
- ブレーキ(前):油圧式ディスク
- ブレーキ(後):油圧式ディスク
バリオスの個性的なルックス
冒頭でもかなり触れた通り、バリオスはシンプルながらも当時としては先進的な外観のスポーツモデルとして、他メーカーの同クラスバイクと比較しても垢抜けたデザインとなっていました。全体的にスマートなネイキッドバイクですが、流麗かつスマートな外観はまさにバリオスだけの個性とも言えます。
フレームにマウントされたタンクは、曲線の美しいデザイン。タンク後方部はライダーとの一体感を得る為にニーグリップポジションが設けられ、タンクのサイド部分には先ほど紹介した跳ね馬と『BALIUS』の立体エンブレムが誇らしげに飾られています。このタンクエンブレムは年式によって異なり、特に最終型バリオスはシンプルに車名のみのデカールとなっています。エンブレムの方が見応えがありますが、シンプルスタイルが好きな方はデカールでも十分満足できると思います。
シートは段付きのダブルシートが採用されています。メインシート部分もタンデム部分も十分な幅が取られており、250ccにしてはフィット感や座り心地も申し分なさそうです。テール部分にはシャープな形状のシートカウルが装着されており、スポーツバイクらしいケツ上がりなデザインとなっています。
また見事なフレームワークのダブルクレードルフレーム。リアサスペンションはモノサスにする事で後輪部分の見た目が非常にスッキリしているのもポイントです。
カラーリングについては1991年モデルにおいてはブラックパール・キャンディーパーシモンレッド・メタリックロイヤルブルーの3色。なんだか洒落た名前のカラーリングですが、どれも艶やかで美しい発色となっています。やはり中でも人気だったのはブラックパール。スタイリッシュな外観と相まってシックな雰囲気を演出してくれます。
ヘッドライトはシンプルな丸目単眼タイプが装着されています。ヘッドライトのリムはメッキであしらわれており、鮮やかなカラーリングにも映えるデザインとなっています。メーターもスピードとタコの二連メーターが採用されており、やはりこちらもメーターケースは煌びやかなメッキ加工が施されています。意外にもメッキパーツが多いので、お手入れにも注意したいところです。
ハンドルはロータイプハンドルが装着されており、ポジション的には自然な前傾姿勢といったところ。窮屈すぎず、バイクとの一体感が取れるポジションだと思います。
またエンジンは水冷の為、フレーム前方部分にはラジエーターが装着されています。正方形の少々野暮ったいラジエーターですが、両脇をアルミのカバーで飾るなど純正ながらもドレスアップが施されています。
全体的に硬派なスポーツバイクですが、随所に洒落た演出が光るバリオス。噛めば噛むほど味が出る外観もまた魅力のひとつだと言えます。
軽快な乗り心地
バリオスはその走りにも定評があり、多くのライダーを魅了してきました。
バリオス搭載されたエンジンはスポーツレプリカであるZXR250の水冷4発エンジン。高回転型のエンジンとネイキッドスタイルの軽量な車体が相まって直線ではもちろん、コーナリングでも軽快な走りを見せてくれます。
高回転型なのでアクセルを回す事でその本性を現し、マフラーから放たれるサウンドもまた250ccとは思えない力強いものです。
ブレーキシステムが前後シングルディスクというのが心許ないですが、走りに関してはお墨付きの高性能なバイクです。
バリオスとバリオスⅡの違い
バリオスとバリオスⅡの違いですが、大きな違いはリアサスペンションの仕様です。モノサスのバリオスに対し、バリオスⅡはツインサスが採用されています。
またキャブレターにスロットルセンサー装着で低回転域のフィーリングが改良。ガソリンメーター装備など嬉しい機能が追加されています。
僅かではありますが、バリオスを更にパワーアップしたバリオスⅡもまた魅力の塊のようなバイクだと言えます。
バリオスの中古相場
現在のバリオスの中古相場ですが、状態が良ければ1991年式〜1995年式でも40万〜50万円の価格が付けられるほど。
年式から考えてみればかなりいい値段と言えますね。更に高年式だと60万円オーバーですから、下手すれば新車の同クラスバイクと同等の価格です。
今後も高騰する可能性があるので、気になる方は小まめにチェックしましょう。
バリオスのお手入れの注意点は!?
さて、以上『バリオス』のご紹介でしたが如何でしたでしょうか。既に絶版車ではありますが、かなり魅力的なバイクである事が伝われば幸いです。
そんなバリオスの気になるお手入れのポイントとはやはり外装。エンジンメンテナンスももちろん重要ですが、外装が劣化していてはせっかくの名車が台無しです。
外装やペイントと同じように気遣いが必要なのが実はメッキパーツ。一見メッキパーツが少なそうなバリオスでもフロントフォークやヘッドライトリム、メーターケースなど随所にメッキパーツが使用されています。
メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事に・・・
またメッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもきちんとしたモノを使わないと更に傷やくすみの原因にもなり兼ねません。愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為にしっかりとしたケミカルを選び、お手入れをしていきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
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詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。