画像参照元…カワサキ公式ページ
カワサキ1000GTRが一周してカッコイイ
1986年に海外モデルとして発売されたカワサキ1000GTR。その響きだけでも、いかにも速そうな名前です。見た目は大柄なツアラーバイクですが、エンジンはGPZ900をベースに排気量アップさせたハイパワーツアラーで、見た目に負けないくらいの豪快な走りを見せてくれます。
最近ではオフロードに強いアドベンチャーバイクが人気を博していますが、1000GTRのようなオンロードツアラーも魅力的です。また1000GTRは80年代の趣のあるスタイリングで、今となっては古めかしいデザインが一周してカッコよく感じます。
販売期間は1986〜2003年とロングセラーモデルであるため、根強い人気がありマシンとしての信頼性も高かったことが伺えます。後継車種は1400GTR(コンコース1400)で、こちらも現在でもカワサキが誇るスポーツツアラーとして確固たる地位を築いたモデルです。
そんなカワサキのスポーツツアラーの原点とも言える1000GTRは、大型フェアリングを装着した豪快な見た目でありながらも、よく見れば紳士的なスマートなデザイン。まさにオトナのツアラーとして「分かる人には分かる」バイクではないでしょうか。
ちなみに1000GTRが発売された同年には同じく海外向けモデルとしてGPZ1000RX Ninajaも登場しています。両者とも同型の998ccサイドカムチェーン式水冷4気筒4ストロークエンジンを搭載しており、デザインも類似している点も多い為、GPZ1000RXのツアラーモデルとして位置付けられていました。よって1000GTRは一目見て「カワサキのバイクだ」ということが分かるアイデンティティを感じるツアラーとなっています。
今までオンロードのツアラーには興味が無いバイカーにも一度はしっかり見て欲しい、色気と逞しさを感じるオトナのツアラー『カワサキ 1000GTR』。かなり情報の少ないモデルではありますが、そのミステリアスな部分がまた惹かれるポイントでもあります。
目次
1000GTRの主要諸元(2003年式)
エンジン
- 種類(バルブ/気筒):直列4気筒4ストローク4バルブDOHC
- 冷却方式:水冷
- 総排気量:998cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):75mm
- 行程(ピストンストローク):58mm
- 圧縮比:10.2:1
- 最高出力/回転数:72kW(97.8ps)/9000rpm
- 最大トルク/回転数:86N•m(8.7kgf•m)/6500rpm
- 始動方式:セルフスターター式
- 変速機:リターン式6速MT
寸法
- 全長:2290mm
- 全幅:930mm
- 全高:1415mm
- ホイールベース:1555mm
- 最低地上高:130mm
- 車両重量:273kg
- タイヤサイズ(前):120/70R18
- タイヤサイズ(後):150/80R17
性能
- 乗車定員:2名
- 最小回転半径:3.3m
- 燃料タンク容量:28.5L
構造
- フレーム型式:ダイヤモンドフレーム
- 動力伝達方式:シャフトドライブ
- 懸架方式(前):レテスコピックフォーク
- 懸架方式(後):スイングアーム
- ブレーキ(前):油圧式ダブルディスク
- ブレーキ(後):油圧式ディスク
迫力のある盾の様なフェアリングがカッコイイ!
カッコイイ。とにかく1000GTRはカッコイイ。何がカッコイイかというと、やはりこの大きなフェアリングカウルがとにかくハートに刺さってくるインパクトがあります。
ライダーだけではなく、タンデムシートの同乗者までまるっとガードしてくれる豪快で逞しいフェアリングカウルは1000GTRの大きな魅力のひとつと言えます。まるでシャチやサメといった獰猛な海洋生物を連想させる様なトップからアンダーまで鋭いデザインで、風防としての役割をしっかり果たし、見た目も巨大でありながらもどこかスピード感があります。
アンダーカウルとサイドカウル部分にはそれこそサメのエラの様なスリットが入っており、機能面だけではなくデザイン面でも非常に秀逸な造形です。
ヘッドライトはスクエアタイプの大きなライトがドンとひとつ。ヘッドライトの左右にはハンドルの切れ角確保で大きく隆起したデザインに沿う様にカットされたウインカーが装着されているのもポイントです。
大きくそびえ立つスクリーンはライダーと同乗者を風から守り、透過性の高いクリアスクリーンを採用することで視認性も抜群です。
しなやかで逞しいボディデザイン
迫力のフェアリングカウルに隠されたボディも、しっかりとカワサキの拘りが詰まったデザインが施されています。タンクからシートにかけて流れる様なボディラインは、まるでしなやかで鍛え上げられた筋肉の様な肉体美を見せつけてくれます。
肉厚な燃料タンクは28.5Lと超大容量。給油の煩わしさから開放し、止まることを知らないまさにツアラーらしさを見せつけてくれます。タンク形状はGPZ1000RXと同様にシート側に向かって大きく窄んだデザインで、ニーグリップのしやすい形状となっています。サイド部には『Kawasaki』のエンブレムのみと非常にシンプルな仕上がりです。
タンクとシートカウルを繋ぐサイドカバーも装着されており、頭から爪先まで統一感があります。
シートは黒く艶やかなダブルシートを装着。1993年までのモデルでは比較的平坦なデザインのシートでしたが、1994年以降のモデルではメインシート部分はライダーのヒップを大きく包み込む様なデザインへと変更されており、ロングツーリングでも疲労感を軽減させてくれそうな形状となっています。発売当初の1000GTRはソリッドな印象のシルバーカラーでしたが、最終型となる2003年モデルでは艶やかなレッドと引き締まったブラックのツートンカラーとなっています。
また後期モデルでは両サイドにオリジナルのパニアケースも装着され、よりツアラーらしくブラッシュアップされています。
ロングツーリングでも快適な足回り
続いては1000GTRの足回り。フロント120/70R18、リヤ150/80R17を装着。インチ表記の前にある”R”とは”ラジアル(Radial)”を表しています。高速道路走行での快適性と安定性が高いラジアルタイヤを採用することで、ロングツーリングに長けていることが伺えます。
ブレーキシステムもフロントにはダブル、リヤにはシングルの油圧式ディスクブレーキを装着することで、273kgの重量級のボディとハイスピードを制御するのには十分な性能を誇っています。
愛車をいつまでも美しく!
以上、『カワサキ 1000GTR』のご紹介でした。国内ではあまり見かけることの無いレア車ですが、カワサキらしい趣のある渋いデザインは今見てもかなり魅力的に感じるのでは無いでしょうか。
特に凝ったデザインではないのですが、潜在意識に語りかけて来る様な1000GTRの存在感のある一台だと思います。そしてなんといっても迫力のフェアリングカウルはまるで外車の様な豪快な印象さえ受けます。国内ではほぼ手に入れるのは難しいレア車なので、オーナーの方はかなり羨ましいですね。
海外モデルの為、情報の少ないバイクではありますが、その少ない情報の中でもかなり魅力的な一台だということが分かります。
また、1000GTRの様なレアな絶版車を所有するのであればエンジンのコンディションだけではなく、外装のコンディション維持にも気を付けていきたいところですね。
もちろん塗装のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいメッキパーツへもコーティングを施し愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、何もせず放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事になり兼ねません・・・
車やバイクに施されているメッキ加工は『クロームメッキ』と呼ばれるキズや錆に強い加工技術ですが、やはりこのクロームメッキも完璧ではありません。確かにクロームメッキの加工面自体は硬く滑らかになっていますが、手触りでは分からないほど無数の穴が表面に存在しています。その穴から水分が入り込み、下地にあるニッケルメッキを侵食しやがて表面のクロームメッキごと剥がれ落ちてしまいます。
それを防ぐ為に、メッキを磨いたりした後はメッキパーツにもコーティングを施してこの水分の侵入を防ぐ必要があるのです。
またメッキ磨きに使用する磨き剤も正しく選ぶ必要があります。メッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもメッキ専用で、しかもきちんとしたものを使わないと更に傷みやすくなり錆や劣化の原因になります。
愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為に、しっかりとメンテナンスを依頼するショップやケミカルを選び、愛車を美しく維持していきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング」
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クロムメッキの事についてもっと知りたい方は
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。