画像参照元…いすゞ公式ページ
かつていすゞが誇ったスポーツカー『ベレット1600GT TYPE−R』
みなさんこんにちは。今回ご紹介するのはいすゞ(以下ISUZU)がかつて製造販売していた『ベレット1600GT TYPE−R』です。かなりのマニアで無ければ存在は愚か、その名前すら知ることは無い非常に珍しいクルマ。実は私もこのベレット自体を生で見た事が無く、まさに幻のクルマと言えます。
そもそも現代におけるISUZUと言えばやはりトラック・バスと言った運搬車両のイメージが強いでしょう。SUVで言えばビッグホーンなんかは比較的有名ですが、今回ご紹介するベレット1600GT TYPE−Rはそんな現代のISUZUのイメージからは到底連想が出来ない生粋のスポーツカーでした。
ISUZUベレットシリーズは他メーカー同様にFR仕様で4ドアセダン・2ドアセダン・2ドアクーペ・ファストバック・ライトバンといった多様なボディタイプを揃えた大衆車として国民の生活に寄り添ってきました。車格的にはコンパクトな小型乗用車で、既存の上級モデルであるベレルの下位モデルとしての位置付けでした。車名もある『(ベレット)BELLETT』はその上級モデルである『ベレル(BELLEL)』から派生した造語で、ネーミングからもベレルの弟分である事を示しています。
ベレットシリーズの中でも一際異彩を放っていたのがこのベレット1600GT TYPE−R(以下ベレット1600GT)。スポーツモデルとしてISUZUも非常にこだわりを詰め込んだ珠玉の一台です。
1963年の東京モーターショーに登場し、翌1964年には市販モデルとして華やかに登場しました。『ベレG』の愛称で親しまれましたが、日産を始めとしたハイスペックな競合車と比較される事が多く徐々に存在感が薄れてしまった悲しき運命を辿る事となりました。
しかし現代においてはその希少性が高く評価され、僅かに流通する個体は300万円以上で取引されるなど、時代を超えて花を咲かせました。外観においても他メーカーを追従するのでは無く、あくまで個性を貫いた非常に独創性に秀でたデザインを有していました。
それではISUZUの『ベレット1600GT TYPE−R』の知られざる魅力について語っていきたいと思います。
目次
ベレット1600GTの主要諸元
車体型式
- 型式:PR91W
エンジン
- 型式:G161W
- 種類:直列4気筒 DOHC
- 総排気量:1584cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):83mm
- 行程(ピストンストローク):73mm
- 圧縮比:10.3
- 最高出力/回転数:120ps/6400rpm
- 最大トルク/回転数:14.5kgf•m/5000rpm
- 使用燃料:プレミアムガソリン
- 変速機:4速MT
寸法
- 全長:4005mm
- 全幅:1495mm
- 全高:1325mm
- ホイールベース:2350mm
- 最低地上高:195mm
- 車両重量:970kg
- タイヤサイズ:165/70HR13
性能
- 乗車定員:4名
- 最小回転半径:5.0m
- 燃料タンク容量:46L
構造
- 駆動伝達方式:FR
- 懸架方式(前):ウィッシュボーン
- 懸架方式(後):コイル
- ブレーキ(前):ベンチレーテッドディスク
- ブレーキ(後):ドラム
斬新なシルエットのクーペスタイル
ベレット1600GTは非常に独創的な外観で、今のISUZUのイメージから想像もつかない曲線の美しいボディラインとなっています。日本車離れした様な垢抜けたシルエットは他メーカーとは一線を画すものとなっています。
その独創的な外観のモチーフになったのはなんと卵の殻。その外観を見ただけではなかなかそこに辿り着くことはなかなか難しいですが、言われてみれば確かに滑らかな丸みを帯びたボディラインは卵っぽい感じはしなくも無い・・・。しかしところどころにフラットなデザインも折り込まれており、直線と曲線を上手く組み合わせています。シンプルでありながらどこかありきたりでない、個性的な外観も魅力と言えますね。
フラットなボンネットは真ん中が僅かに窪んだデザインとなっています。またサイド部分にはエアインテークが装備されており、スポーティさの演出にもなっています。またラウンドタイプのフェンダーミラーも今となってはクラシックカーのマストアイテムと言えるでしょう。
リア部もボンネット同様にフラットなデザインとなっています。テールランプはシンプルなスクエアタイプを採用し、なんとなく愛嬌のあるリアビューとなっています。
ベレット1600GTには派手な装飾こそは無いものの、フロントとリアバンパーにメッキ加工を施すなど最低限のドレスアップはされている模様です。サイドビューもまるで外車の様な少し洒落たデザイン。特にリアタイヤ部分のプレスラインは繊細で芸の細かさを感じます。
またドア後方部には車名である『BELLETT』が洒落た書体の立体エンブレムとして飾られています。
個性的なフロントマスク
ベレット1600GTは外観だけでは無く、フロントマスクデザインも非常に個性的です。当時の主流であった2つ目ヘッドライトではあるものの、他メーカーとは違う少し斜め上を行くもの。
深く窪んだフロント部分に装着されたヘッドライトは、まるでゴーグルを装着したかの様なデザインが施されており、なんとも奇抜な見た目をしています。その縁の部分には『GT』と『DOHC』のバッジが誇らしげに装着されております。
ISUZUにとってスポーツモデルのベレット1600GTですが、非常に愛嬌のあるフロントマスクは一度見たらなかなか脳裏に焼き付いて離れない強烈な印象を与えてくれます。
その個性的なフロントフェイスと、絶妙な曲線美のボディはなんとも日本車離れした秀逸なデザイン。その見た目から『和製アルファロメオ 』とまで呼ばれる様になりました。
今見ても確かに日本車とは思えない非常に洒落たデザインであり、クラシックカーとしても魅力をたっぷり感じる一台。現存する個体数が非常に少ないが故にまさかこのベレット1600GTがISUZUのクルマだとは誰も思いもしないでしょう。
渾身のDOHCエンジン
ベレット1600GTに搭載された直列4気筒DOHCエンジン。当時としてはOHV車がまだ多く存在していた時代ではあったものの日産スカイラインを始めとしたスポーツモデルは軒並みパワフルなDOHCエンジンを採用していた事から、ベレット1600GTもやはりDOHCエンジンを搭載しない訳にはいきませんでした。
そこで採用されたのが1968年に発表された117クーペ様に開発していたG161W型エンジン。移植されたDOHCエンジンの排気量は1584ccを誇り、最高出力は120ps。最高速度は190km/hでゼロヨン記録(0−400m加速時間)は16.6秒をマークしました。
また、足回りにおいても当時のスポーツモデルでは日本車初となるフロントにディスクブレーキを装着。懸架方式も四輪独立懸架を採用する事で、パワフルな走りと軽快なハンドリングで走る楽しさを追求した一台となりました。
ここまでこだわりを詰め込まれたベレット1600GTが他メーカーのスポーツモデルに淘汰された最大の理由はISUZUの販売戦略にあると言われています。積極的なモデルチェンジがなされず、次第に大型化される競合車に次第に引き離される形で存在感が薄れていき、最終的には排ガス規制をきっかけに生産が終了しました。
1600GTの総販売台数は1万7000台ほどで、悲運の道を辿ったベレットシリーズも今となっては超レア車となっています。
ベレット1600GTの内装
内装においても非常にシンプルなもので、大衆車らしい飾らない雰囲気とスポーツカーらしいストイックさを兼ね備えた室内空間となっています。ドライビングの要であるステアリングは細いウッドステアが採用され、ブリッジ部分は無骨なT字デザイン。
フロントパネルも運転席と助手席が一直線に繋がった形状で、メーターは丸目の2連メーターが装着されています。センターパネルにも各種メーターが配備され、まさにスポーツモデルであることを強調するものとなっています。エアコンパネルにはアルミプレートにつまみと言った何とも男らしいデザイン。アナログ時計も装着されています。
シートもレザー調のシックでスポーティーなタイプが採用されています。些かスリムな感じがするのでホールド感はそれなりの様ですが、それがまたクラシックカーらしくてファンには堪らないかも知れませんね。リクライニングのヒンジ部分は剥き出しの金属パーツで無骨な演出をしてくれています。
ベレットのお手入れの注意点は!?
以上、ISUZUの『ベレット1600GT』のご紹介でした。あまりこのクルマの概要について知る機会は無いと思いますが、その魅力は伝わったでしょうか。
趣のあるクラシックカーとしても非常に魅力的で、現代でも一定数のファンを抱えるベレット1600GT。やはり絶版車を所有するにあたって気を付けたいのがエンジンと外装のコンディション。特に古い塗装や装飾を綺麗に保ちいつまでも美しい愛車を維持しておきたいものです。
塗装の状態はもちろんのこと、メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事に・・・。一見シンプルなベレット1600GTですが、随所にメッキパーツがあしらわれているので、注意が必要です。
またメッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもきちんとしたモノを使わないと更に傷やくすみの原因にもなり兼ねません。愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為にしっかりとしたケミカルを選び、お手入れをしていきましょう。
愛車はどのKING?
クロムメッキの弱点克服でメッキの輝き持続力UP↑
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれるくらいの錆びになってしまいます。
錆びてきていない初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの穴を埋める事で耐食性が上がます。
メッキング愛用者の声
「ディーラーの人にメッキがなんか違う気がするんですけど?」と言われました。
メッキング施工後ディーラーに用事があり乗って行くと ディーラーの人にメッキがなんか違う気がするんですけど?と言われました。それはメッキングをしたからです!と言いました!
新車から施工しましたがやっぱり見た目から違うんだなと感動しました!
メッキの一番のケミカル用品は間違いなくナカライさんの商品だと思います。
拭き取りクロス類も別発注して大事に使っています! ケミカル用品はワコーズとシュアラスターしか使わないと決めていましたがナカライさんも使わせて頂きますね!!
使用車種ヴェルファイアG's N様
車用のコーティング剤とメッキングの違い
車のガラスコーティング剤の多くは、ボディーを意識して作られておりますので、短期間で広い面積をコーティングしやすい組成になっているものが多く、イメージセロハンテープ状にコーティングされるが、メッキング被膜は、クロムメッキにあいている穴を埋める事を目的として作っておりますので、粒子の細かい被膜が手と手をとりあって穴を埋めながらコーティングするというイメージになります。
(車のコーティング剤の全てがそのような組成ではないです。あくまで一例です)
車用のガラスコーティングイメージ図
セロハンテープ状に被膜が形成されるものが多い。塗装の被膜に近く塗装被膜がめくれる時をイメージしていただけるとわかりやすいと思います。
メッキング被膜イメージ図
メッキング被膜は粒子の細かい被膜が手と手をとりあって穴を埋めながらコーティングするイメージで、はがれる時は、人間の垢みたいに、部分にボロボロとめくれる感じになります。
メッキング被膜の効果
※メッキングは1コートで半年もちますので、最初2~3回は1か月に一度くらいを目安に重ね塗布し。その後は半年に1度に塗布することをおすすめいたます。
メッキングが重ね塗布が有効な理由
1.
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3.
メッキング被膜は薄い被膜を重ね塗布、重ね塗布することでメッキ面の鏡面度が改善されていきます。クロムメッキ用の光沢剤も配合していますで、薄く被膜を重ね塗布、重ね塗布することで光沢がUPしていきます
厚付けは不可、厚く塗布することで耐食性はあがりますが、鏡面度が改善できなくなるうえにムラムラになってしまいます。鏡面メッキでなく、見た目よりも耐食性をあげたいパーツは厚くたっぷり塗布していただいても問題ありません。
- 見た目重視の場合は薄く
- 見た目よりも耐食性重視の場合は厚く
メッキングが塗装NGの理由
メッキングは構造上、短期間に広い面積のコーティングを必要とする塗装面だと、メッキング被膜がよけいムラになりやすく、ムラを見逃した場合、とるのが大変なため、塗装面はメッキングNGとさせていただいております。
自分の車のボディー塗装面にメッキング被膜を大量塗布したところ、ムラムラ被膜が5年くらい残ってしまいました。
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