メッキホイール磨きをすることで傷ついてしまうことがあります。
磨き傷と呼ばれるもので、綺麗にするために磨いているのに逆に傷がついてしまうという困った状態です。ではもし傷がついてしまった場合、その傷を消せるのかどうかは気になるところです。
ここではメッキホイール磨きでついた傷を消すことができるのかをはじめ、注意点や役立つ製品などを紹介します。傷がつくと見た目も悪くなってしまうため、早急に対処する必要があります。
目次
メッキホイールの磨き傷は消すことができない
はじめに結論を言ってしまうと、メッキホイールについた磨き傷は消すことができません。
磨き傷だけでなく走行中についた傷なども含め、メッキホイールの傷は基本的に消すことができないと考えてください。傷の状態によってはある程度目立たなくすることくらいなら可能な場合もありますが、これも傷を消しているわけではなく隠しているだけで根本的な解決にはなっていません。
非常に残念ですがメッキの表面についた傷はある理由により消せないのです。
ではなぜ消したり補修したりできないのか、消せないのであればどういった対処をするべきなのかを詳しく見ていきましょう。傷が消せない以上、傷消しとは違う方法で対策を講じなければいけません。
メッキホイールについた磨き傷が消せない理由
なぜメッキホイールについた磨き傷は消せないのでしょうか。一般的に金属に傷がついた場合、研磨剤を使って傷消しを行います。研磨剤で傷になっている部分を削ることで傷が消えていく形です。
紙やすりで表面をならすようなイメージと言えばよいでしょうか。傷の周囲を削ることで表面がならされ、傷が見えなくなるという仕組みになっています。ですがメッキの場合はこの方法が使えません。メッキ独特の構造が原因です。
メッキの構造について
メッキというのは対象となる素材に金属の被膜を乗せることです。
ホイールの場合、スチールホイールやアルミホイールがありますが、このスチールやアルミの上に金属被膜を乗せます。
主流となっているクロムメッキの場合、3つの金属被膜が使われます。
★クロム
★ニッケル
★銅
以上の3つです。
はじめに銅メッキを行い、次にニッケルメッキ、最後にクロムメッキという順番です。
表面はクロムの被膜で覆われることになり、私達が目にしている光沢のある綺麗なメッキはクロムというわけです。
メッキ加工ではこうした3つの金属を溶かし液体状にし、ホイールなどの素材を漬け込むことで被膜を定着させます。
被膜は非常に薄く、それでいて耐食性に優れるなどの効果を発揮してくれます。
これがメッキの構造なのですが、この特殊な構造があるからこそ磨き傷を消すことができません。
メッキを研磨剤で磨くと被膜が剥がれてしまう
メッキの被膜は非常に薄いため、メッキホイールの傷消しをしようと研磨剤で磨くとあっという間に被膜が剥がれてしまいます。表面のクロム被膜が剥がれ、中のニッケル被膜が露出する形です。
ピカピカと綺麗な光沢を持っているのはクロム被膜であり、中のニッケル被膜は黒くくすんだような見た目をしています。そのため研磨剤で磨くとメッキホイールの傷ついた部分だけくすんで見えるようになってしまいます。傷は多少目立たなくなるかもしれませんが、メッキが持つ特有の光沢まで一緒に失われてしまうのです。これでは意味がありません。メッキについた傷が消せないというのはこうした理由からです。
クロム被膜が剥がれると錆びやすくなるという悪影響も
クロムメッキは耐食性に優れていて、錆びにくいという特性も持っています。ですがこれもクロム金属の性質であり、中にあるニッケル被膜はすぐに錆びてしまいます。そのため研磨剤で磨くことでニッケル被膜が露出すると、その部分からどんどん錆びが進行するという別な問題も生じる可能性が高いです。錆びるのを防ぐ意味でもやはりメッキホイールを研磨剤で磨いたりするのは良くありません。
メッキホイールは磨き傷をつけないことが大事
1度ついてしまった磨き傷は消すことができないため、普段から傷をつけないように意識することが大事なポイントになります。少なくとも研磨剤を使ってメッキホイール磨きをするということは避けるようにしましょう。たとえばワックスを塗るという場合ですが、ワックスにも研磨剤が使われているケースがあります。必ず事前に研磨剤の有無を確認し、研磨剤の使われていないワックスを選ぶようにしましょう。それならメッキを傷つける心配もなく、ワックスの効果でしっかり光沢を出すことが可能です。ホイールの場合、磨き傷だけでなく走行中に傷がついたりする可能性もありますが、これはある程度仕方ない部分もあります。できるだけ傷がつかないように気を付けながら走るようにするしかないでしょう。
メッキ用コーティング剤なら傷を目立たなくすることも可能
傷を消すことはできませんが、少し目立たなくすることは可能です。その時に役立つのがメッキ用コーティング剤になります。メッキ用コーティング剤で表面をコーティングしてあげることでわずかではありますが、ついた傷が目立ちにくくなります。完全に消せるというものではありませんが、何もしないよりは良いでしょう。また、メッキ用コーティング剤は耐食性の向上という効果も発揮してくれるため、見た目が良くなるだけでなく錆にも強くなります。錆からメッキを守るためにも活用したい製品です。傷を消すことができない以上、こうした製品を活用して傷をできるだけ目立たなくしたり、保護してあげることが大切です。
メッキ用コーティング剤の仕組み
メッキ用コーティング剤の仕組みを見ていきましょう。仕組みとしてはメッキ加工によく似ています。
コーティング剤をメッキホイールの表面に塗ることで特殊な被膜が形成されます。この被膜がメッキホイールの表面、つまりクロム被膜を保護してくれるのです。耐食性が向上すると紹介しましたが、これはメッキ用コーティング剤の被膜によって水分の侵入が防がれるからです。クロムメッキの表面には目に見えない小さな穴があり、水分が中のニッケルメッキへと染み込むようになっています。内部のニッケルメッキが水分によって徐々に錆びていき、やがてはクロム被膜を剥がして錆びが目に見えるようになります。これがクロムメッキが錆びる原因なのですが、メッキ用コーティング剤でコーティングすれば穴が塞がり水分が侵入しなくなるというわけです。メッキの表面を特殊な被膜で覆うことで水分の侵入を防ぐことで、耐食性も大きく向上します。
光沢強いが出ることで傷も目立たなくなる
メッキ用コーティング剤でメッキホイールをコーティングすると強い光沢も出ます。ワックスを使った時と同じような状態です。ピカピカとした光沢がしっかり出ることで小さな傷であれば目立たなくなります。傷が消えるわけではありませんが、光沢によって目にみえにくくなるのです。メッキ用コーティング剤は耐食性の向上と光沢を出す目的で使われることが多いですが、その結果として傷への対処もある程度可能になっています。もしもメッキホイールに磨き傷がついてしまったら、メッキ用コーティング剤の使用も検討してみましょう。錆にも強くなって一石二鳥です。
メッキ用コーティング剤の使い方
メッキ用コーティング剤の使い方はとても簡単です。クロスやウエスに適量のメッキ用コーティング剤を含ませ、メッキホイール全体にムラなく塗っていきましょう。優しく丁寧に塗っていき、全体に行き届いたら後は自然に乾燥させれば完了です。乾燥することで被膜が固まり、メッキホイールを保護しつつ光沢を出してくれます。DYIで簡単に実践できますので、傷への対策としてメッキ用コーティング剤を準備しておくのもおすすめです。すぐに使うことができ、メッキホイールをはじめメッキパーツのメンテナンス・ケアに最適です。
残念なことにメッキホイールについた磨き傷を消すことはできません。どうしても傷を消したいという場合、新しいメッキに交換するかなく、業者に依頼することになります。自分でできる範囲で対処したいという場合はメッキ用コーティング剤を活用しましょう。光沢を出すことで磨き傷を目立たなくできる可能性があります。また、メッキ用コーティング剤は錆に強くなるという効果もあって便利です。
普段から傷をつけないよう研磨剤を使わないように意識し、さらにメッキ用コーティング剤も上手に活用して傷への対処を行いましょう。そうすれば傷による被害を最小限に抑えることができ、愛車を綺麗な状態に保てます。
愛車はどのKING?
クロムメッキの弱点克服でメッキの輝き持続力UP↑
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれるくらいの錆びになってしまいます。
錆びてきていない初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの穴を埋める事で耐食性が上がます。
メッキング愛用者の声
「ディーラーの人にメッキがなんか違う気がするんですけど?」と言われました。
メッキング施工後ディーラーに用事があり乗って行くと ディーラーの人にメッキがなんか違う気がするんですけど?と言われました。それはメッキングをしたからです!と言いました!
新車から施工しましたがやっぱり見た目から違うんだなと感動しました!
メッキの一番のケミカル用品は間違いなくナカライさんの商品だと思います。
拭き取りクロス類も別発注して大事に使っています! ケミカル用品はワコーズとシュアラスターしか使わないと決めていましたがナカライさんも使わせて頂きますね!!
使用車種ヴェルファイアG's N様
車用のコーティング剤とメッキングの違い
車のガラスコーティング剤の多くは、ボディーを意識して作られておりますので、短期間で広い面積をコーティングしやすい組成になっているものが多く、イメージセロハンテープ状にコーティングされるが、メッキング被膜は、クロムメッキにあいている穴を埋める事を目的として作っておりますので、粒子の細かい被膜が手と手をとりあって穴を埋めながらコーティングするというイメージになります。
(車のコーティング剤の全てがそのような組成ではないです。あくまで一例です)
車用のガラスコーティングイメージ図
セロハンテープ状に被膜が形成されるものが多い。塗装の被膜に近く塗装被膜がめくれる時をイメージしていただけるとわかりやすいと思います。
メッキング被膜イメージ図
メッキング被膜は粒子の細かい被膜が手と手をとりあって穴を埋めながらコーティングするイメージで、はがれる時は、人間の垢みたいに、部分にボロボロとめくれる感じになります。
メッキング被膜の効果
※メッキングは1コートで半年もちますので、最初2~3回は1か月に一度くらいを目安に重ね塗布し。その後は半年に1度に塗布することをおすすめいたます。
メッキングが重ね塗布が有効な理由
メッキング被膜は薄い被膜を重ね塗布、重ね塗布することでメッキ面の鏡面度が改善されていきます。クロムメッキ用の光沢剤も配合していますで、薄く被膜を重ね塗布、重ね塗布することで光沢がUPしていきます
厚付けは不可、厚く塗布することで耐食性はあがりますが、鏡面度が改善できなくなるうえにムラムラになってしまいます。鏡面メッキでなく、見た目よりも耐食性をあげたいパーツは厚くたっぷり塗布していただいても問題ありません。
■見た目重視の場合は薄く
■見た目よりも耐食性重視の場合は厚く
メッキングが塗装NGの理由
メッキングは構造上、短期間に広い面積のコーティングを必要とする塗装面だと、メッキング被膜がよけいムラになりやすく、ムラを見逃した場合、とるのが大変なため、塗装面はメッキングNGとさせていただいております。
自分の車のボディー塗装面にメッキング被膜を大量塗布したところ、ムラムラ被膜が5年くらい残ってしまいました。
メッキ加工の事ならNAKARAI
メッキコーティングならメッキング
メッキ磨きならミガキング
メッキサビ取りならサビトリキング
メッキング&ミガキング&サビトリキングを購入する
メッキパーツの悩み相談なら
■メッキが剥がれた
■メッキのくみすがとれない
詳しくは:メッキパーツ相談室まで
クロムメッキの事についてもっと知りたい方は、
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。