ホンダXL230
画像参照元・ホンダ公式ページ
【不人気車だった『XL230』が突如人気車に】
発売当時は人気が無くても時間を経て再評価されて人気が爆発する事なんてよく有ります。デザインがその時代に合っていなくても時が経って、その時代の流行りに合致する一気に注目を集め、誰もが喉から手が出るほど欲しくなるものに変わる・・・まさにシンデレラストーリーの様な話です。
発売されていた当時はクソゲーだと言われていたゲームが、現代になってその感じがウケて中古でもかなりの値段がつく、なんて事もざらにあって、本当に何がヒットするかは誰にも予想出来ません。
バイク業界にもこう言った現象は良くある事で、今回ご紹介するホンダ『XL230』もまたそんなシンデレラストーリーを辿ったバイクと言えます。
ホンダのXL230はホンダから2002年4月に発売されたオフロードスタイルのバイクで、かの名車エルノシアMT250を彷彿させるスタイリングが特徴的です。元々XL230が発売されていた2000年年代に人気だったのは、アメリカンバイクやビッグスクーター、トラッカーバイクなど、スタイリッシュ路線のものが多かったのも有り、若者の間ではあまりXL230は流行らなかった模様です。
しかしXL230はそのビンテージルックな外観と往年の名車を思い出させるスタイリングであることから、旧車好きやオフロードバイク好きの一部の熱烈なファンからは高く評価され支持されていました。その外観を活かしてよりビンテージルックにカスタムするショップもある程です。
そんなあまり日の目を浴びる事の少なかったXL230ですが、昨今のバイクブームやアウトドアブームで排気量の扱いやすさ、車体の軽さ、価格の安さなどが評価されて人気車へと登り詰めたのです。人気が出始めたのはここ2,3年の話ですがその人気は瞬く間に上がり、中古バイクショップから在庫が一瞬にして消えるほどです。
私もこのXL230のビンテージルックな外観が好きでしばらく悩んでいましたが、この予想だにしない人気の上がり方に置いていかれて、見事に購入するタイミングを失った・・・と言う苦い思いをしています・・・
それでは時代を超えて人気車へと登り詰めた『XL230』の魅力についてたっぷり語っていきたいと思います。
目次
【XL230は人気車FTRからの派生バイク】
当時不人気車だったXL230は一代のみの貴重なモデルですが、実はホンダのFTR223から派生したバイクだと言うことはご存知でしょうか。
FTR223と言えば軽快さとスタイリッシュさが売りのトラッカースタイルのバイクで、愛嬌のあるデザインとゼッケンタイプのサイドカバーが特徴的な人気車でした。
そんな人気車のエンジンをそのまま踏襲したXL230は、後にCB223Sへとエンジンは受け継がれていきました。CB223Sも『CB』の名を関したレトロルックなストリートバイクとしてそこそこ人気だった様で、奇しくもXL230は人気車に挟まれる事となったのです。
またXL230といモデル自体は完全に消滅した訳では無く、この同じくオフロードバイクであるXR230へとフルモデルチェンジしたとされています。XR230もホンダのオフロードバイクとしては人気の車種なので、XL230の存在というのは非常に重要だった言えますね。
【XL230の主要諸元】
XL230の販売期間は2002年〜2005年と短命に終わりました。とても良いバイクですが、残念ながら時代に好かれなかったと言った感じでしょうか。しかし刺さる人には絶対に刺さるデザインは現代でも多くのファンを魅了しています。
それではXL230の主要諸元についてご紹介します。
〈車体型式〉
・型式:BA−MC36
〈エンジン〉
・型式:MD33E
・種類:単気筒 4ストローク OHCエンジン
・冷却方式:空冷
・排気量:223cc
・燃料供給方式:キャブレター
・変速機:リターン式5段変速
・潤滑方式:ウェットサンプ
・始動方式:セルフスターター式
・内径(シリンダーボア):65.5mm
・行程(ピストンストローク):66.2mm
・最高出力/回転数:13kW(18ps)/7000rpm
・最大トルク/回転数:19N•m(1.9kgf•m)/6000rpm
・使用燃料:レギュラーガソリン
〈寸法〉
・全長:2025mm
・全幅:835mm
・全高:1115mm
・ホイールベース:1305mm
・最低地上高:225mm
・シート高:800mm
・乾燥重量:113kg
・車両重量:120kg
・燃料タンク容量:6L
・タイヤサイズ(前):90/100−19
・タイヤサイズ(後):110/90−18
〈燃料消費率〉
・60km/h走行時:40.0km/L
・満タン時航続距離(概算):240km
〈構造〉
・フレーム型式:セミダブルクレードル
・動力伝達方式:チェーン
・懸架方式(前):テレスコピックフォーク(正立)
・懸架方式(後):スイングアーム式
・ブレーキ(前):機械式リーディングトレーディング
・ブレーキ(後):機械式リーディングトレーディング
先ほども言いました通り、XL230に搭載されたエンジンはFTR223とCB223Sと同じ型式のMD33E、空冷単気筒4ストロークOHCエンジン。排気量も223ccとなっていますが、車名には230と記載されています。
【ビンテージオフローダーな外観】
XL230の外観はまさにビンテージオフローダースタイルの趣のあるデザインとなっています。2002年という比較的新しめのモデルとは思えないその見た目は初見では必ず旧車と見間違えられるのは確実でしょう。
タンクはシンプルな形状で、HONDAのデカールが装飾されています。カラーバリエーションは古めかしい当時物の様な雰囲気のブーンシルバーメタリックにオレンジストライプ、燃え盛る闘気を表現した様なファイティングレッドにブラックストライプの2パターン。どちらも魅力的なカラーリングです。
シートは形状の直線型のフラットデザインのダブルシートが採用。セミダブルクレードルフレームの形状に沿って少し湾曲していますが、旧車の様な雰囲気を醸し出しておりXL230のビンテージルックスタイルに一役買っています。
タイヤは標準でブロックタイヤが装着。ブレーキシステムは前後共に機械式リーディングトレーディング(ドラム式)と足回りの雰囲気にも拘りが感じられます。フロントフェンダーはオフロードバイクらしいアップフェンダーが採用。カラーリングはタンクに合わせたカラーで、ブーンシルバーメタリックにはブラック、ファイティングレッドには同様のカラーと、塗装のバランスの良さや統一感のある仕上がりとなっています。
排気量223ccの小ぶりなエンジンは少し真新しさも感じますが、曲線が印象的なクランクケースは車体の雰囲気と十分にマッチしています。そこから伸びるエキゾーストパイプは複雑にフレーム内を取り回されたアップマフラー。リアサスペンションから這い出るように装着されたサイレンサーにはパンチド加工が施されたヒートガードが付けられています。サイドカバーにはXL230の文字が誇らしげにあしらわれ、サイドから見た時にアクセントとなっています。
ハンドル周りを見てみると、オフローダーらしいアップハンドルとシンプルな丸目のスピードメーターが特徴的です。必要最小限と言った軽快なイメージのコックピットとなっています。
このように全体的にビンテージルックなXL230の外観を見てみるとエルノシアを思い出す旧車好きの方も多いのではないでしょうか。このスタイリングが現代になって非常にウケた様で、人気車として帰り咲いた理由とも言えます。
デザイン的には申し分ないのですが、私が個人的に気になったのがやはりキックスターターが着いていない事です。最後まで購入に踏み切れなかった理由はやはりセルフスターターオンリーだった事も有ります。私が極度のキックスターター好きなので、ほとんどの方にはあまり気にならないポイントかも知れません。
【気軽なトレイルバイク】
古めかしくスリムなスタイルのXL230はそのボディサイズを活かした軽快な走りを見せてくれます。車両重量は同エンジンを搭載したFTR223に比べ訳7%軽量化され、120kgという驚異の軽さとなっています。
250ccを大きく下回る排気量もあって最高出力16psと控えめですが、高い車高と軽い車体を活かしてオンロードバイクでは少し躊躇する様な林道でも、気軽に入って行けそうな気がしますね。
また単気筒らしい小気味の良いサウンドと鼓動感、キャブレターのフィーリングも今のバイクには無い旧車チックなフィーリングを楽しめるのもXL230の魅力とも言えます。
40km/Lと驚異の燃費性能ですが、タンク容量は6Lとかなり小ぶりな為、ロングツーリング向きでは無さそうです。街乗りや山道を楽しむ為のトレイルバイクとして割り切るのが一番楽しい付き合い方かも知れませんね。
【すっかりレア車の仲間入り?】
数年前までは中古車の球数も多く、価格も20万円台とかなり手が届きやすいXL230でしたが、昨今のアウトドアブームとバイクブームも有り、お洒落さと維持のしやすさから人気を博した為、軒並み在庫は飛ぶ様に売れていった様です。
よって価格も高騰していき、今では倍近い40万円前後で取引されるなど付加価値が価格として現れてきています。中古車の球数も全国でも30台以上(それでも少ない)はあったものが、今では1桁台に・・・流行というものはいつどうやって来るか分からないものですね。気になる方は頻繁にチェックしておいた方が良いでしょう。
すっかり人気車、レア車になってしまったXL230。今後もその価値は落ちる事は無さそうですので、既に乗っているオーナーの方は大事に乗っていきましょう。
以上、ホンダ『XL230』のご紹介でした。
愛車はどのKING?
レストアに欠かせない再メッキできます
バイクマフラーの再メッキ実験的に受付開始
お問い合わせが多かった、バイクマフラーの再メッキですが、
ただいま、実験的にマフラー再メッキの加工の受付を開始しました。
消音機が入っているものでも対応可能。
~マフラーの再メッキをされたお客様の声~


お世話になります。先日依頼した再メッキした純正マフラーの取り付けが完了しました。30年前の純正マフラーの再メッキをして頂ける業者がいない中再メッキして頂き有難うございました。出来あがりも申し分ない仕上がりでとても満足しています。
又機会がありましたらお願いします。 山口県 M様
CB400F

再メッキ後(車種・・・CB400F)

再メッキ前(車種・・・CB400F)
※マフラー&液パイにつきましては再メッキ後(再生品の為) ピンホールが原因(ガスが発生)で熱が加わった時点(エンジンをかけた)で膨れる可能性があります。
この場合は過去に何度も再再メッキしたことがありますが、同じ箇所が膨れました。よってメッキ不良ではなく、再メッキ品のためピンホールが原因だといことがわかっております。
ですので、御社にお渡しする時はもちろんメッキ膨れがない状態でお渡しいたしますが、その後膨れは一切ノークレームになります。
ウルフ125t
ウルフ125tマフラーを再メッキいたしました
再メッキ後
再メッキ前
カワサキ750RS(Z2)
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再メッキ前 | 再メッキ後 |
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板金前の凹み | 板金後→再メッキ |
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
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