画像参照元…ホンダ公式ページ
パワードカスタム『ホンダ X4』
”パワードカスタム”のキーワードで開発された『ホンダ X4』。ゴツい・イカツイ・マッシブといったパワーワードが良く似合うとにかく太く筋肉質なバイクで、他を圧倒するスタイリングとスペックが魅力的な一台です。
1995年東京モーターショーにてコンセプトモデルが公開され、1997年3月に市販化されています。搭載エンジンはSC38型1.3リッター水冷直列4気筒4バルブ4ストロークDOHCエンジン。このエンジンは後に、CB1300SFにも流用される事となった非常に完成度の高いパワフルで高性能なエンジンです。
スポーツバイク並のスペックを誇るエンジンを搭載していながら、アメリカンバイクをイメージした様などっしりとしたスタイリングは当時としてかなり斬新で、まさに”パワードカスタム”の肩書きに相応しい見た目と性能を誇っていました。
そういったインパクトのあるX4は発売前から注目を浴び、発売からわずか1年足らずで国内の累計登録台数が1位になるほど人気を博していました。直接的なライバル車はヤマハのV−MAX。こちらも言わずと知れたパワータイプで、外観のゴツさとVブーストシステムがインパクトのある走りを見せてくれたモンスターバイクです。
1997年に登場し、2003年には生産終了した短命に終わってしまいましたが、パワフルなエンジンと重厚感のあるボディに魅せられたファンも多く、ホンダの隠れた名車と言えるバイクです。
目次
X4の名前の由来
X4という車名を聞くと400ccだと勘違いしそうですが、実は全く違います。冒頭にもある通りX4排気量は1284ccという大排気量を誇ります。”X”とは未知数を意味し、”4”とは排気量ではなく4気筒エンジンである事を指しています。シンプルで覚えやすくインパクトのあるネーミングとなっています。
X4の主要諸元(1999年式)
- 車体型式:SC38
- エンジン型式:SC38E
- 種類:直列4気筒4バルブ4ストロークDOHC
- 冷却方式:水冷
- 総排気量:1284cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):78mm
- 行程(ピストンストローク):67.2mm
- 圧縮比:9.6:1
- 最高出力/回転数:74kW(100ps)/6500rpm
- 最大トルク/回転数:121N•m(12.3kgf•m)/5000rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:セルフスターター式
- 変速機:リターン式5速MT
- 全長:2330mm
- 全幅:745mm
- 全高:1140mm
- ホイールベース:1650mm
- 最低地上高:135mm
- シート高:730mm
- 車両重量:270kg
- タイヤサイズ(前):120/70ZR18
- タイヤサイズ(後):190/60ZR17
- 乗車定員:2名
- 燃料タンク容量:15L
- 燃料消費率:21.6km/L
- フレーム型式:ダブルクレードルフレーム
- 動力伝達方式:チェーン
- ブレーキ(前):油圧式ダブルディスク
- ブレーキ(後):油圧式ディスク
どっしりとしたクルーザースタイル
X4は普遍的なデザインでありながら力強さを感じるマッスルなボディが魅力的です。車両の長幅高は2330×745×1140mmで、車両重量は270kg。アメリカンバイクの様な貫禄のあるどっしりとしたスタイリングに惚れ惚れします。
容量15Lのフューエルタンクは太く重厚感のあるデザインとなっており、アメリカンバイクさながらのイカツめなフューエルキャップカバーが上部にマウントされ、タンクのサイド部分にはX4の文字とオリジナルグラフィックのデカールが飾られています。
ゆったりと座れるシートはロングツーリングでもライダーの負荷をかなり軽減してくれそうです。幅が広くヒップ部分をしっかりとホールドしてくれるので、安定したライディングポジションを維持してくれる事でしょう。タンデムシート部分はリヤに向かって窄んだ形状となっており、スポーティな雰囲気も感じられます。シャープなデザインのアルミ製グラブバーとリヤカウルも装着されており、スタイリッシュさも兼ね備えたテール周りとなっています。
ヘッドライトはシンプルな丸目一灯タイプを採用しています。ヘッドライトのリムはメッキ加工が施されており、ケースはブラック塗装で引き締まった印象です。ヘッドライトの上にはアナログタイプの2連メーターが装着されており、こちらもメッキ加工が施されドレッシーな雰囲気となっています。またハンドルはロータイプのバーハンドルが採用されています。
タイヤサイズはフロント120/70ZR18、リヤ190/60ZR17となっておりフロントにはアルミリムの3本スポークのキャストホイールと、リヤは重厚感のあるディッシュホイールが装備されています。
迫力の4気筒エンジン
後にCB1300SFにも流用される事となったSC38型1.3リッター水冷直列4気筒4バルブ4ストロークDOHCエンジン。ボアストロークは78×67.2mm、圧縮比は9.6:1、最高出力は100ps/6500rpm、最大トルクは121N•m/5000rpmとなっています。強烈な馬力とビッグトルクを誇る4気筒エンジンを搭載し、36mm径のVE型キャブレターを装着。吸気系の充填効率も最適化されていました。
また150mm径のマフラーが左右にそれぞれ配置され、全回転域でエンジン本来の高いポテンシャルを発揮していました。力強い出だしとスムーズな加速はクルーザーとしても魅力のある走りを見せてくれます。
エンジン造形も迫力が有り見る者を圧倒します。ダブルクレードルフレームに所狭しと詰め込まれた1.3リッターエンジンはボディからはみ出そうなほどです。ブラックの塗装されたシリンダー部分と金属の素材感が無骨なシリンダーヘッドとクランクケース部分が視覚的にも重厚感を演出してくれます。極太なマフラーも迫力満点で、サイドビューはもちろんのことリヤビューもかなりの威圧感が有ります。
ローダウンモデルのX4 Type LDもカッコイイ!
既にマッスルな車体が魅力的なX4ですが、2000年にはX4 Type LDも登場しています。車名の”LD”とは”Low Down”を意味しています。その名の通り、従来のX4とは違い10mmローダウンされた事で車両の全高は1130mm、シート高は720mm、最低地上高は125mmとなっています。
カラーリングもパールクリスタルホワイトにマットブラックのツートンと、パールプリズムブラックにシルバーのツートンが用意され、エンジンはシルバーの一色となっています。
よりカスタム色の強いモデルとなっており、二次エア導入装置を採用する事で当時の排ガス規制にも適合したX4の完成形とも言えます。
愛車をいつまでも美しく!
以上、ホンダ『X4』のご紹介でした。パワードカスタムのキーワードの元、開発されたX4は文字通りパワフルで迫力のある筋肉質なバイクとなっています。シンプルなネイキッドスタイルで有りながらも漲るパワーを感じる唯一無二の一台だと言えます。
既に絶版となったX4ですが、CB1300SFの前身モデルとして価値のあるバイクです。今後は惜しくも短命に終わった事で、貴重さがより増して行くでしょう。バイクとしての完成度も高く魅力の詰まったX4。スペックだけではなく外装にもとても拘りを感じ、メッキパーツを随所に散りばめられています。筋肉質な肉体にキラッと光るアクセサリーの様なメッキパーツはより魅力的に見えますね。
X4に限らず愛車をいつまでも元気で美しく保つには、エンジンのメンテナンスだけではなく、外装やメッキパーツのお手入れもしっかり行っていく事が大事です。
もちろん塗装のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいメッキパーツへもコーティングを施し愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、何もせず放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事になり兼ねません・・・
車やバイクに施されているメッキ加工は『クロームメッキ』と呼ばれるキズや錆に強い加工技術ですが、やはりこのクロームメッキも完璧ではありません。確かにクロームメッキの加工面自体は硬く滑らかになっていますが、手触りでは分からないほど無数の穴が表面に存在しています。その穴から水分が入り込み、下地にあるニッケルメッキを侵食しやがて表面のクロームメッキごと剥がれ落ちてしまいます。
それを防ぐ為に、メッキを磨いたりした後はメッキパーツにもコーティングを施してこの水分の侵入を防ぐ必要があるのです。
またメッキ磨きに使用する磨き剤も正しく選ぶ必要があります。メッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもメッキ専用で、しかもきちんとしたものを使わないと更に傷みやすくなり錆や劣化の原因になります。
愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為に、しっかりとメンテナンスを依頼するショップやケミカルを選び、愛車を美しく維持していきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング」
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詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。