画像参照元…ホンダ公式ページ
軽快なオフロードバイク『イーハトーブTL125S』
みなさんこんにちは!今回はホンダの超軽快でスーパーライトなオフロードバイク、ホンダ『イーハトーブTL125S』についてご紹介したいと思います。去年はミニマルなオフロードバイクが非常に人気な年となりましたが、果たして今年はどんなバイクが流行るんでしょうか!?いずれにせよ旧車オフロードバイクはいつの時代でも魅力的なので、流行り廃り関係なく人気なカテゴリーだと言えます。
もちろん今回ご紹介するイーハトーブTL125Sも既に絶版車であり、ホンダの誇るオフロードバイクであるので、知る人ぞ知る名車とも言える存在です。
イーハトーブTL125Sが登場したのは1981年4月。ホンダのトライアルバイクであるTLシリーズで、前モデルは1973年発売のバイアルスTL125。このバイアルスもトライアルバイクとして非常に完成度が高かった様で、初心者でも扱いやすい言わばトライアルバイクの入門機の様な存在だったそうです。
しかし1977年に岩手県で開催された『イーハトーブ・トライアル』の出場を最後に1979年にバイアルスは生産が終了しました。一度は生産が終了したものの、多くの熱狂的なファンの期待に応える様に発売されたのがこの『イーハトーブTL125S』です。名前の由来はもちろん先の競技名から取ったとされています。
イーハトーブTL125S(以下イーハトーブ)は先代のバイアルスからほぼ外観は踏襲されており、非常に軽快なデザインが魅力的です。しかしバイアルスと比較するとエンジン性能においてはきちんとブラッシュアップされており、クランクケースの強化やCDI点火方式へ変更され、サスペンションシステムにおいても性能が向上しています。
内部的にも非常に進化したイーハトーブですが、その洒落た外観とスマートなシルエットから本来のトレッキング用途だけではなく、シティユースバイクとしても人気が高かったそうです。現代でも80年代特有の独特なスタイリングはかなり魅力的に見えます。
程よいビンテージ感を醸しつつ125ccというお手頃な排気量もあり、セカンドバイクとしても魅力的なイーハトーブ。その魅力についてたっぷりと語っていきたいと思います。
目次
イーハトーブの名前のはロマンが詰まっている
魅力について語る前にですが、イーハトーブの車名にビビッと来るのは私だけでしょうか。『イーハトーブ(Ihatovo)』の名前の由来については、先ほどもご紹介した通りイーハトーブ・トライアルから取られたものですが、その名前の響きになんとなく神聖な印象を受けます。
調べてみると、イーハトーブとはそもそも『銀河鉄道の夜』でお馴染みのかの文豪、宮沢賢治が故郷である岩手を思いながら作った想像の地名で『理想郷』という意味を込めてあるそうです。文豪が思いを馳せた理想郷の名がこうして車名として車体に綴られるのは、ロマンを感じますね。
私は結構、バイクや車の歴史やバックグランドに惹かれる事があるので、こういったエピソードがあると一気に魅力を感じる事があります。車名が如何に重要かが分かりますね。ノスタルジックな気分に浸ったところで、イーハトーブのバイクとしての魅力の核心に迫っていきましょう。
イーハトーブの主要諸元
車体型式
- 型式:JD03
エンジン
- 型式:JD03E
- 種類:単気筒 4ストローク OHC
- バルブ数/気筒:2バルブ
- 冷却方式:空冷
- 総排気量:124cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):56.5mm
- 行程(ピストンストローク):49.5mm
- 圧縮比:8
- 最高出力/回転数:8.5ps/8000rpm
- 最大トルク/回転数:0.86kgf•m/4000rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:キックスターター式
- 点火方式:CDI式
- 潤滑方式:ウェット散布
- エンジンオイル全容量:1.1L
- 変速機:リターン式5段変速
- 操作方式:フットシフト
寸法
- 全長:1995mm
- 全幅:835mm
- 全高:1095mm
- ホイールベース:1290mm
- 最低地上高:265mm
- シート高:800mm
- 乾燥重量:95kg
- 車両重量:99kg
- タイヤサイズ(前):2.75−21
- タイヤサイズ(後):4.00−18
- タイヤタイプ:チューブタイヤ
性能
- 乗車定員:1名
- 最小回転半径:1.6
- 燃料タンク容量:4.5
- 50km/h走行時燃費:60km/L
- 満タン時航続距離:270
構造
- フレーム型式:セミダブルクレードル
- 動力伝達方式:チェーン
- キャスター角:27°30’
- 懸架方式(前):テレスコピックフォーク(正立)
- 懸架方式(後):スイングアーム式
- リアサスペンション本数:2本
- ブレーキ(前):機械式リーディングトレーリング
- ブレーキ(後):機械式リーディングトレーリング
スマートなオフローダースタイル
イーハトーブの最大の魅力と言えばやはりそのスマートなスタイリングと言えるでしょう。まるでプラモデルやおもちゃの様な小柄な車格は、バイク初心者はもちろんのこと手練れのライダーでさえも所有欲を駆り立てます。
外観的には同じくホンダから発売されていた250ccクラスのオフロードバイクであるシルクロードと似た感じです。シルクロードはどちらかと言えばデュアルパーパスモデル(オンもオフもいけますよってタイプのバイク)でしたが、イーハトーブはどちらかというと生粋のオフローダーと言えます。排気量の小ささや小ぶりな車格は、林道や山道では大いにアドバンテージとなり得ます。しかし、先ほども言った通りイーハトーブもシティユースの需要が高まった事で、所謂ストリートバイクとして扱われる事も多かった様です。
容量4.5Lの非常に小ぶりな燃料タンクはスリムで角ばった形状で、まさに必要最低限といった感じ。ロングツーリングには心許ないですが、その分車体の軽量化に還元されているので軽快な操作性が期待できそうです。タンクカラーはホワイトをベースに印象的なブルーのグラデーションのグラフィックが施されており、ホンダウイングのデカールもしっかりと飾られています。
サイドカバーも同様のカラーリングで車名である『Ihatovo』の文字がしっかりと刻まれています。車名のフォントも丸みを帯びた雰囲気のある書体。私がオーナーだったら、これは是非とも綺麗に維持していきたいポイントのひとつです。個人的にはサイドカバーはバイクにとって『第二の顔』と思っているので、イーハトーブの様にしっかりとサイドカバーデザインに拘ったバイクはとても好感が持てます。
シートはタンクと同じくらいスリムなシートが採用されています。幅も狭く全体的にスリムなシルエットのイーハトーブの雰囲気を壊さない小柄なデザインとなっています。一見してタンデムシートに見えるのは実はツールボックスなんです。
丸目一灯のシンプルなヘッドライトに大きなウインカーが両サイドに装着されています。旧車好きの心をくすぐってくる様な、ビンテージバイクらしい顔付きです。メーター類はスピードメーターひとつのみで、表記されている最高速度は100km/h。スピードメーターの傍らにはキーシリンダーと一体型になった、ウインカーとニュートラルのインジケーターランプが装着されています。
イーハトーブに装着されたタイヤはフロント21インチ、リア18インチのオフロードバイクらしい仕様となっています。また前後ともにドラムブレーキが採用されており、フロントフェンダーもアップフェンダーではなくタイヤに沿ったフラップ付きのダウンフェンダーが装着されているので、旧車ならではの雰囲気のある足回りと言えます。
空冷単気筒4ストローク124ccの小ぶりなエンジンですが、車体が小ぶりなので全体的な外観バランスも非常に良く取れています。旧車らしく潔いキックスターターオンリーというのも嬉しいポイントですね。
マフラーももちろんオフロードバイクらしいアップタイプが採用されています。フレームを複雑に縫う様に取り回されたエキゾーストパイプは見事に車体に隠されており、サイドビューもかなりスッキリしたものとなっています。
この様に旧車らしい趣のある雰囲気あるイーハトーブ。ファーストバイクとしてはもちろんセカンドバイクとしても非常に魅力的で、ビギナーからベテランまで多くのファン層を抱える名車とも言えます。
イーハトーブのお手入れの注意点は!?
以上、ホンダのスーパーライトなオフロードバイク『イーハトーブTL125S』のご紹介でした。まだまだ魅力は語り尽くせていないかも知れませんが、少しでも伝わっていれば幸いです。
今となっては超希少車となってしまったイーハトーブ。現存する個体も非常に少ない様で中古車としての流通量もごく僅かです。裏を返せばオーナーが売らずに大事に乗っているとも言えますね。
イーハトーブの様な旧車・絶版車につきものなのが、メンテナンスの悩みです。エンジンはもちろんの事、タンクのペイントなどの外装メンテナンスも非常に注意が必要です。そしてその他にも気を付けなければならないのが『メッキパーツ』のお手入れです。
一見してメッキパーツは少なそうに見えるイーハトーブですが、ヘッドライトケースやフロントフォークのインナーチューブなど随所に施されています。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事に・・・
またメッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもきちんとしたモノを使わないと更に傷やくすみの原因にもなり兼ねません。愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為にしっかりとしたケミカルを選び、お手入れをしていきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
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詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。