画像参照元…ホンダ公式ページ
アメリカンスタイルスクーター『ジョーカー90』
みなさんこんにちは。突然ですが、みなさんはどんなタイプのバイクが好きでしょうか?カリカリのスーパースポーツや硬派なネイキッド、豪快なアメリカンや今ならアドベンチャーやオフロードが特に人気ですね。たくさん種類がある中でも、意外にも長年に渡って人気なのがスクーターです。
今回ご紹介するのは、そんなスクーターでもまさにオンリーワンな存在であるホンダ『ゴーカー90』です。このジョーカー90はただのスクーターと侮る事なかれ、なんとこのジョーカー90はアメリカンスタイルのスクーターという珍しいスクーターなのです。
スクーターとアメリカンスタイルというのがなかなか結びつきにくいですが、ホンダは見事にこの二つの要素をフューチャーさせています。そのアメリカン要素はあからさまなものではなく、直感でアメリカンスタイルであることを認識させるほど自然に折り込まれています。
スクーターとしての手軽さにアメリカンスタイルというプレミアム感を持ったジョーカー90は、他のスクーターバイクとは明らかに一線を画す唯一無二の存在とも言えます。しかしどちらかと言えばまるで貴婦人の様な上品な外観で、富士重工のラビットやイタリアのベスパを彷彿とさせる趣のある外観となっています。
基本的にスクーターというのは機能性が重視されたスタイルのものが多いですが、このジョーカー90は嗜好性に全振りした個性的なスタイリングがウケて一部のファンを魅了したスクーターです。
ジョーカー90が登場したのは1996年10月。この年代は巷のバイクシーンにおいてもアメリカンバイクが活性化し始めた年代でもあるので、その流行りのスタイリングをスクーターにも落とし込んだと考えられます。
ジョーカー90に搭載されたのはその名の通り90ccエンジン。しかもエンジンの仕様は2サイクルエンジンです。ホンダのスクーターでも非常に人気が高く、現在でも多く人の足として重宝されているリード90から派生しており、決して見掛け倒しではないスクーターとしてのポテンシャルも高いバイクとも言えます。同年8月にはより気軽に乗り出せるジョーカー50が発売されました。
個性的でありながら、クラシカルで趣のあるスクーター『ジョーカー90』。その魅力についてたっぷりと語っていきたいと思います。
目次
ホンダ『ジョーカー』の名前の由来
聞くからに私の中に眠っている中二病を発症せてきそうな『ジョーカー(Joker)』というの名前の由来ですが、あくまで考察ですがトランプでも切り札として扱われている『ジョーカーカード』が由来ではないかと思います。
どんなトランプゲームでもジョーカーカードは時には起死回生の一手として場を救い、時には悪魔的に乱す、究極のカードと言えます。ホンダ・スクーターバイクの切り札として『ジョーカー』は登場したのではないでしょうか。
他にはジーカーのシルエットがジョーカーカードに描かれている魔女のシルエットに似ている。なんてのも言われています。
スクーターのメリット、ジョーカー90には当てはまるのか?
スクーターのメリットは言わずもがなその利便性にありますが、主にこの様なメリットがあります。スクーターには250ccのビッグスクーターもありますが、あくまで50〜125ccの小型スクーターのメリットをまとめてみました。
- 気軽に乗れる
- 維持費が安い
- 燃費が良い(ものが多い)
- シフトチェンジが不要だから運転が楽
- クラッチレスだからエンストの心配が少ない
- ライディングポジションが楽
- 足つきが良いから立ちゴケしにくい
- 軽いから取り回しがしやすい
- 狭いスペースでも駐車できる
- 積載性に優れているから荷物がたくさん詰める
この様にスクーターにはその『気軽さ』を売りにしたメリットがたくさんあります。維持費の安さや保管場所の選ばなさなど、経済的にも非常に助かります。
しかしジョーカー90は年式自体は古く2ストエンジン搭載という事もあって全てが当てはまる訳ではなく、むしろスクーターの利点を削ぎ落とした様な一面もあります。少々尖った一面があった方がバイクとしても面白いのではないでしょうか。
ちなみにジョーカー90は原付二種になるので一般道での法定速度は60km/h、二人乗り可、二段階右折不要です。50cc原付一種にある煩わしい縛りもなくなるのもメリットのひとつですね。
ジョーカー90の主要諸元
車体型式
- 型式:HF09
エンジン
- 型式:HF05E
- 種類:単気筒2ストローク
- 冷却方式:空冷
- 総排気量:89cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):48mm
- 行程(ピストンストローク):49.6mm
- 圧縮比:6.2
- 最高出力/回転数:8.2ps/6500rpm
- 最大トルク/回転数:0.96kgf•m/6000rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:セルフ・キック併用式
- 点火方式:CDI式
- 潤滑方式:分離給油式
- 2ストエンジンオイル全容量:1.40L
- 変速機:Vベルト式無段変速
- 操作方式:自動変速
寸法
- 全長:1885mm
- 全幅:935mm
- 全高:1060mm
- ホイールベース:1200mm
- 最低地上高:110mm
- シート高:695mm
- 乾燥重量:89kg
- 車両重量:94kg
- タイヤサイズ(前):100/90−10
- タイヤサイズ(後):100/90−10
- タイヤタイプ:バイアス
性能
- 乗車定員:2名
- 最小回転半径:2.1m
- 燃料タンク容量:5.8L
- 60km/h走行時燃費:39km/L
- 満タン時航続距離:226.2km
構造
- フレーム型式:アンダーボーン
- キャスター角:28°00’
- 懸架方式(前):ボトムリンクフォーク
- 懸架方式(後):ユニットスイング式
- ブレーキ(前):油圧式ディスク
- ブレーキ(後):機械式リーディングトレーリング
クラシカルな外観
ジョーカー90の魅力と言えばやはりなんと言ってもそのアメリカンスタイルのクラシカルな外観。アメリカンとは言っても絢爛豪華というよりも上品なイメージの強い旧車の様な趣があります。全体的に流麗なシルエットでありながら、重厚感のある仕上がりとなっています。ワイドなハンドルは大きく手前にプルバックされており、乗り手は豪快なライディングポジションを強いられます。ヘッドライトもクラシカルなベイツタイプが採用されハイマウントすることでどことなくチョッパーライクなテイスト。
メーターもクラシカルな丸型のスピードメーターがひとつだけというシンプルなスタイル。速度表示のフォントもまるで手書きのような味のある書体です。
風からライダーを守るフロントカウル部分にクロームメッキのガーニッシュが飾られており、なんとも贅沢な仕様。フロントフェンダーにも同様のクロームメッキパーツが施されています。
ゆったりと座れる肉厚なシートはもちろんダブルシートでタンデム走行が可能。オプションのバックレストを装着していればさらに快適に。
シート下はまるでアメリカンバイクのタンクを彷彿とさせる様なティアドロップ型の車体となっています。ボディのサイド部分には『JOKER』のエンブレムが飾られていますが、まさにジョーカーらしい禍々しい書体が印象的です。
テール部分は後方に向かって尖った大胆なデザイン。先端をクロームメッキパーツで飾ることでリアビューだけでも強烈な存在感を与えています。
スクータータイプという限られたスタイルの中で非常に遊び心と豪華さを織り込ませることに成功したジョーカー90。手軽なスクーターでありながらメインバイクとしても所有感を満たしてくれる一台ではないでしょうか。
またそのクラシカルな外観は旧車スクーターのような雰囲気も醸し出し、年式以上に古くさを感じるのも魅力のひとつでしょう。
ロー&ロング&ワイドなボディはまさにアメリカンスタイルそのもの。スクーターらしからぬ大柄な車体は目の肥えたバイク通も唸らせます。
ちなみにスクーターのメリットで積載性を取り上げてましたが、ジョーカー90の収納スペースは意外にも狭くヘルメットの収納もままならないほど。緊急用のおまけ程度と割り切る方がいいかも知れません。
パワフルな2サイクル90ccエンジン
ジョーカー90に搭載されたのはHF05型の2ストロークピストンリードバルブの単気筒エンジン。最高出力は8.2ps/6500rpmを誇り、大柄な車体ながらパワフルな走りを見せてくれます。また冷却方式は強制空冷というのもあり、車体後方には巨大なエアーダクトのグリルが目を引きます。
キャブレター仕様ということもあり気候や気温によってはヘソを曲げることもありますが、旧車好きにとってはやはりそれも愛嬌のひとつとも言えます。
ジョーカー90のお手入れの注意点は!?
以上、ホンダのアメリカンスタイルスクーター『ジョーカー90』のご紹介でした。現代ではなかなか見ない尖ったスペックのビンテージスクーターなだけに、好き者な方にはかなり魅力的に見えたのではないでしょうか。ジョーカー90のお手入れの注意点としては、外装やペイントを綺麗に維持するのはもちろんのこと、せっかく多様されたクロームメッキパーツの維持でしょう。ジョーカー90と言えばこのクロームメッキパーツで豪華にあしらわれた外観が魅力のひとつでもあるので、綺麗に維持していきたいものです。
メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事に・・・
またメッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもきちんとしたモノを使わないと更に傷やくすみの原因にもなり兼ねません。愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為にしっかりとしたケミカルを選び、お手入れをしていきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
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詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。