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GBシリーズ後継車『GB350』
今回ご紹介するのはホンダGB350。2021年にミドルクラスのネオクラシックバイクとして新たにラインナップに加わり話題となりました。GB350オーナー様からのご依頼でメッキ加工を施しましたので、その施工例も一緒にご紹介致します。
GBシリーズの始まりは1983年。前衛的なヨーロピアンスタイルは新たな伝統を生み出すと期待を込められた『新トラッドエイジ』として初代GB250(E型)が発売されました。初期型のは単気筒で有りながら高回転型のDOHCエンジンを搭載しており、強制開閉デュアルキャブの6速MTとかなり走りに拘ったバイクとなっていました。
GBの名前の由来ですが、もともと歴代のフラグシップモデル同様に『CB』を冠する予定でしたが、そのオールドルックな外観から時代の最先端をゆくCBとは違い、時代に逆行するかの様なイメージを受けた事で『GB』と名付けられたのは有名な話です。
スマートかつコンパクトな見た目でありながらも尖ったスペックのおかげで、GBは同じ250クラスのバイクと比べて頭ひとつ抜けた存在として一目を置かれていました。
それによって「GB=速い」というイメージを植え付けられ、根強いファンが今でもいるほどです。2型以降は負圧式シングルキャブ・5速MTへと変更され幾分かマイルドな乗り味へと変わりましたが、DOHCエンジンはそのまま受け継がれた為、本質自体は継承され続け、250シリーズは1997年発売の5型を最後に惜しまれつつも生産終了となりました。
その他にもRFVCエンジン搭載のGB400とGB500も登場。250シリーズほどの知名度も人気も有りませんでしたが、GBのラインナップはそれなりに充実しており、フラグシップモデルのCBの陰でその存在を密かに示していました。その400・500シリーズも後継モデルは出る事は無く一代で消えてしまった悲しい歴史を持っています。
そんなGBシリーズの待望の後継モデルGB350は新たに『350cc』という排気量で転生し、スタンダードモデルに加え、同年7月にはスポーツモデルとしてSがラインナップに加わりました。GBファンが待ち望んでいた新たなGB伝説。その魅力についてたっぷりご紹介していきます。
目次
GB350主要諸元
車体型式
- 型式:2BL−NC59
エンジン
- エンジン型式:NC59E
- 種類(バルブ/気筒):単気筒4ストローク2バルブSOHC
- 冷却方式:空冷
- 総排気量:348cc
- 燃料供給方式:フューエルインジェクション
- 内径(シリンダーボア):70mm
- 行程(ピストンストローク):90.5mm
- 圧縮比:9.5:1
- 最高出力/回転数:15kW(20ps)/5500rpm
- 最大トルク/回転数:29N•m(3kgf•m)/3000rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:セルフスターター
- 変速機:リターン式5速MT
寸法
- 全長:2180mm
- 全幅:800mm
- 全高:1105mm
- ホイールベース:1440mm
- 最低地上高:166mm
- シート高:800mm
- 車両重量:180kg
- タイヤサイズ(前):100/90−19
- タイヤサイズ(後):130/70−18
性能
- 乗車定員:2名
- 燃料タンク容量:15L
- 燃料消費率:41.0km/L
構造
- フレーム型式:セミダブルクレードルフレーム
- 動力伝達方式:チェーン
- 懸架方式(前):テレスコピックフォーク式(正立)
- 懸架方式(後):スイングアーム式
- ブレーキ(前):油圧式ディスク
- ブレーキ(後):油圧式ディスク
GB350の外観
GB350は先代のGBシリーズよりも、もっとヨーロピアンな印象が強めのスタイリッシュな外観へと変貌を遂げました。
その外観はほとんど歴代GBの面影はなく、全く別物と思った方がいいでしょう。GB350は古めかしい見た目で有りながら、近代的な要素をふんだんに取り入れたまさにネオクラシックマシン。曲線の美しい丸みを帯びたタンクとサイドカバーが印象的で、マイルドな雰囲気を作り上げています。タンクには『HONDA』の立体エンブレムのみで複雑なグラフィックなどは用いないシンプルなデザインとなっています。
ヘッドライトケースやフェンダー、ステップやエンジンなど全体的にブラックアウトされておりメリハリのある見た目となっており、メッキパーツとの相性もかなり良くオトナのバイクといった引き締まった印象を受けます。
GBシリーズとしては初となるキャストホイールの採用。こちらもブラック塗装がされており、14本スポークの重厚感も相まって見応えのある足回りとなっています。制動装置には前後ともディスクブレーキが採用されています。
シートデザインもかなりシンプルで、スマートなダブルシートを採用。厚みは程々にされている様で、野暮ったい印象はなく全体のイメージに上手く馴染んだシートとなっています。シートカラーはダークブラウンと、これもまたオトナなカラーチョイス。ブラックシートに飽き飽きしていた手練れには嬉しいカラーリングで、各ボディカラーとの相性も抜群です。
ちなみに長年のGBファンとして地味に嬉しかったのが、ステップステーの形状です。GB250の特徴的な三角形のステッププレートの形状がほぼそのまま採用されており、細かな部分の継承だけでもGBのアイデンティティを感じる事が出来ます。
ヨーロピアンなエンジン造形
GB350の最大の見所となるのはその美しいエンジン造形です。またまた比較になりますが、先代のGB250のエンジンは角ばったデザインでお世辞にもお洒落とは言えるものでは有りませんでした(そこがまた良い部分でも有ります。)
しかしGB350はコンパクトながら、英国車の代表であるトライアンフ『ボンネビル』を彷彿とさせるクラシカルなデザインとなっています。
シリンダーが配置されているいわゆる腰上部分は円錐状のみを帯びた形状で、周りのフィンもその形状にそう様に曲線を上手く利用した柔らかな印象を受けます。またクランクケースもかなり美しい造形をしています。こちらも丸みを帯びた三角形のクランクケースで、メッキカバーが輝きを放っています。また全体的にブラック塗装されたエンジンにシルバーに縁取られたフィンやボルト類が映えます。
エンジンはOHCエンジンとGB250のDOHCとは逆行するスペックとなりましたが、GBのマイルドなフィーリングにウエイトをおいた選択かと思います。エンジン内部のクランクシャフトとメインシャフトにバランサーを内蔵する事で、心地よい鼓動感のみを残すと言う単気筒エンジン本来の乗り心地を得る事が可能となっています。
新たに設計されたエンジンから伸びるマフラーも拘りの詰まった一本となっています。フランジからスッと伸びたシンプルなデザインで、テーパーエンドのメガホンタイプのマフラーから放たれるジェントルなサウンドで聴覚的にもライダーを心地良くさせてくれます。
GB350のグラブバーをメッキ加工しました!
オーナー様のGB350に装着されているグラブバーをメッキ加工致しましたので、ビフォーアフターをご紹介します。
Before
こちらは純正のブラックカラー。シックで大人っぽいカラーリングの多いGB350にはベストマッチです。
After
こちらがメッキ加工後のグラブバーです。パイプ部分はもちろんのこと、ブラケット部分からボルト穴までしっかりメッキ加工を施させて頂きました。
タンデム時の同乗者のグリップ、サイドバッグのステーとしての用途で使うパーツではありますが、シートテール部分を囲む様に取り付けられたグラブバーをメッキにすることで一気にドレッシーな雰囲気に様変わりします。
シート下には標準でメッキ加工が施されたリヤサスペンションもあるので、煌びやかなメッキのグラブバーとの組み合わせは抜群です。
愛車をいつまでも美しく!
以上、ホンダGB350とメッキ加工施工例のご紹介でした。かつてニュートラディショナル・シングルとして多くのバイカーの心をときめかせたGBシリーズの後継車として、当時のワクワクを思い出させる様な一台となっています。
クラシカルな外観が逆に、時が経ってもいつまでも魅力的に見えるGB350はオーナーにとっても最高の相棒では無いでしょうか。そして、GB350の様な美しい外観のバイクは外装のコンディションにも愛情を注いでいきたいところですね。
もちろん塗装のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいメッキパーツへもコーティングを施し愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、何もせず放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事になり兼ねません・・・
車やバイクに施されているメッキ加工は『クロームメッキ』と呼ばれるキズや錆に強い加工技術ですが、やはりこのクロームメッキも完璧ではありません。確かにクロームメッキの加工面自体は硬く滑らかになっていますが、手触りでは分からないほど無数の穴が表面に存在しています。その穴から水分が入り込み、下地にあるニッケルメッキを侵食しやがて表面のクロームメッキごと剥がれ落ちてしまいます。
それを防ぐ為に、メッキを磨いたりした後はメッキパーツにもコーティングを施してこの水分の侵入を防ぐ必要があるのです。
またメッキ磨きに使用する磨き剤も正しく選ぶ必要があります。メッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもメッキ専用で、しかもきちんとしたものを使わないと更に傷みやすくなり錆や劣化の原因になります。
愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為に、しっかりとメンテナンスを依頼するショップやケミカルを選び、愛車を美しく維持していきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング」
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クロムメッキの事についてもっと知りたい方は
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。