画像参照元…ホンダ公式ページ
硬派なツアラー『ホンダCBX750ホライゾン』
今回ご紹介するのはホンダCBX750ホライゾン。ホンダのフラグシップを中心に主要モデルにに冠される”CB”の名を与えられ、究極を意味する”X”の称号も付与されたCBXシリーズのひとつが、このCBX750ホライゾンです。
CBX750ホライゾンが登場したのは1984年2月。CBX750Fをベースに制作されており、長距離走行を前提とした本格派ツアラーモデルです。スポーツ要素の大きかったCBXシリーズの中では一際異彩を放つ唯一無二の存在感のバイクです。ハイマウントのバーハンドルを採用し、後輪ブレーキシステムは油圧式ディスクから機械式リーディングトレーリング(ドラム式)へ、駆動方式はチェーンドライブからシャフトドライブへ変更するなど、細かい仕様変更が施されていました。
スピードを追い求め続けるCBXシリーズの中ではマイルドな仕様となっており、”はぐれバイク”の様な逆に尖った印象のCBX750ホライゾンですが、独自の進化を遂げた事で他のCBXシリーズにはない個性の光るバイクとなっています。
バックトルクリミッター機構を装備しており、急激なシフトダウンでもエンジンブレーキのショックを抑制するというライダーにも優しい機能となっていました。まさにツアラーとして快適なツーリングを追い求めた一台とも言えます。
デザインにおいても直線を基調とした角ばったボディへと変更され、従来のCBXのスピード感のあるデザインとはガラリと印象が変わった重厚感のある外観となっています。
燃料タンクの容量は16L。ツアラーバイクにしては決して安心と言える大きさでは有りませんが、カタログ燃費は36.0km/L、燃料タンク満タン時の航続可能距離は570kmを超えていました。
販売に関しては国内だけではなく海外へも輸出されていました。現在の中古市場においては非常に球数が少なく、年式の古さも相まって非常にレアなモデルとなっています。
目次
CBX750ホライゾンの名前の由来
車名にあるホライゾン(HORIZON)とは『地平線』を意味しています。果ての無い地平線を走り続ける様をイメージしたのか、まさにツアラーモデルに相応しい冒険への期待感を湧かせるネーミングとなっています。独特なデザインと、車名のインパクトも有り、意外にも知名度のあるバイクです。
CBX750ホライゾン主要諸元
- 車体型式:RC18
- エンジン型式:RC17E
- 種類:直列4気筒4バルブ4ストロークDOHC
- 冷却方式:空冷
- 総排気量:747cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):67mm
- 行程(ピストンストローク):53mm
- 圧縮比:9.3:1
- 最高出力/回転数:77ps/9500rpm
- 最大トルク/回転数:6.5kgf•m/7500rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:セルフスターター式
- 変速機:リターン式6速MT
- 全長:2200mm
- 全幅:780mm
- 全高:1195mm
- ホイールベース:1515mm
- 最低地上高:140mm
- シート高:780mm
- 車両重量:231kg
- タイヤサイズ(前):110/90−18
- タイヤサイズ(後):130/90−16
- 乗車定員:2名
- 燃料タンク容量:16L
- 燃料消費率:36.0km/L
- フレーム型式:ダブルクレードルフレーム
- 動力伝達方式:シャフトドライブ
- ブレーキ(前):油圧式ダブルディスク
- ブレーキ(後):機械式リーディングトレーリング
無骨なツアラースタイル
CBX750ホライゾンはCBXシリーズの中では異端のツアラースタイルです。スクエアデザインのビキニカウルが装着されており、ハンドルはアップタイプを採用するなどツアラーらしい風貌です。ヘッドライトとウインカーもスクエアデザインとなっており、直線的なデザインがCBX750ホライゾンの特徴といえます。
メーターはブラックのパネルに埋め込まれた2連メーターを採用。オレンジの文字のアナログメーターが当時の雰囲気抜群です。またハンドルスイッチ周りの文字もオレンジカラーに統一するという徹底ぶりです。
多面的なデザインのフューエルタンクは他にはない角ばった形状でメリハリのある印象です。タンクのサイド部分にはホンダのオールドウイングのデカールが飾られています。シートはシンプルなダブルシートを採用。タンクからリヤにかけて一体感のあるサイドカウルとリヤカウルが特徴的です。タンデムシート側のグラブバーもシャープな形状で機能性だけではない加飾されたようなデザインとなっています。
スピード感というよりは無骨で重厚的なディティールの為、ツアラーらしい安定感のある外観です。
ボディカラーはブラック×レッドとブラック×ブルーのツートンカラー2色展開となっています。どちらもブラックをベースとしたメリハリのある引き締まったカラーリングで、情熱的なレッドとクールなブルーがそれぞれ違った魅力を放っています。
足回りについてはタイヤサイズはフロント18インチ、リヤ16インチを採用。高速走行時の安定性・ナチュラルでスムーズなコーナリング性能などを考慮した組み合わせとなっています。ホイールは星形のキャストホイールが採用されています。エッジの利いたデザインでシャープで重厚感のあるホイールです。フェンダーはスポーティなショートタイプを装着。安定性がありながらも軽快感もある足回りとなっています。
ツアラーらしい安定感、重厚感、堅牢なイメージのCBX750ホライゾンのディティールは80年代らしい趣のあるスタイリングで、古き良きツアラーとして独特の魅力を放っています。
魅力的なパワートレイン
CBX750ホライゾンに搭載されたのはRC17E型747㏄直列4気筒4バルブ4ストロークDOHCエンジン。冷却方式は空冷を採用したホンダらしい”空冷4発エンジン”です。始動方式はフルトランジスタ方式でプラグ型式はDP8EA‐9。エンジンの潤滑方式はウェットサンプ式を採用し、エンジン始動方式はセルフスターター式です。
ボアストロークは67×53mm、圧縮比は9.3:1、最高出力は77ps/9500rpm、最大トルク6.5kgf•m/7500rpmのショートストローク高回転型エンジンとなっています。
エンジン造形はソリッドなデザインとなっており、ブラック塗装によって重厚感が増しています。左右2本出しマフラーが採用されており、テールに向かって真っすぐに伸びた太いサイレンサーが魅力的です。こちらもエキパイからサイレンサーまでブラック塗装が施されており、引き締まった印象です。
シャフトドライブの採用によってメンテナンス性にも優れており、エンジン内部にはオートテンショナーによってカムチェーンを調整する機構を装備しています。冒頭でも触れましたが、シフトダウン時のショックを軽減してくれるバックトルクリミッターも装備。
ブレーキング時に前のめりになってしまうのを抑制してくれるアンチノーズダイブシステムを採用したフロントフォークは、各メーカーが注力していた、主に80年代に流行した機構です。現代ではフロントフォーク性能の進化により衰退した機構ですが、当時の発展途上中の技術を感じられる貴重なモノです。
愛車をいつまでも美しく!
以上、ホンダ『CBX750ホライゾン』のご紹介でした。CBXらしい高回転型エンジンを搭載した異色のツアラーとして唯一無二の魅力を放っている一台です。
現在ではかなり球数が減っており、レアな旧車となっている為、今後その価値は上がっていくかも知れません。当時のホンダの技術と熱意を感じる貴重な絶版車なので、バイクの歴史においてもかなり貴重な一台では無いでしょうか。
そしてCBX750ホライゾンのようなレアな旧車を所有するのであれば、やはりその外装をいつまでも美しく保っていきたいものですね。
もちろん塗装のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいメッキパーツへもコーティングを施し愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、何もせず放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事になり兼ねません・・・
車やバイクに施されているメッキ加工は『クロームメッキ』と呼ばれるキズや錆に強い加工技術ですが、やはりこのクロームメッキも完璧ではありません。確かにクロームメッキの加工面自体は硬く滑らかになっていますが、手触りでは分からないほど無数の穴が表面に存在しています。その穴から水分が入り込み、下地にあるニッケルメッキを侵食しやがて表面のクロームメッキごと剥がれ落ちてしまいます。
それを防ぐ為に、メッキを磨いたりした後はメッキパーツにもコーティングを施してこの水分の侵入を防ぐ必要があるのです。
またメッキ磨きに使用する磨き剤も正しく選ぶ必要があります。メッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもメッキ専用で、しかもきちんとしたものを使わないと更に傷みやすくなり錆や劣化の原因になります。
愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為に、しっかりとメンテナンスを依頼するショップやケミカルを選び、愛車を美しく維持していきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング」
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詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。