画像参照元…ホンダ公式ページ
『ホンダCBX400F』は今も尚、語り継がれる名車
今回ご紹介するのはホンダ『CBX400F』です。ホンダを代表する旧車のひとつで、今も尚絶大な人気を誇るモデルで、多くのファンを獲得しているまさに名車中の名車です。
ホンダのミドルクラスを代表するバイクと言えばCB400Four通称ヨンフォアを思い浮かべる方が多いかも知れません。1974年に登場したヨンフォアは1969年発売のCB750Fourをオマージュした400cc版として空冷4気筒エンジンを踏襲。ミドルクラスバイクにマルチエンジンの活気をもたらした第一人者として、バイク史に大きく爪痕を残した名車とも言えます。
しかし、そのヨンフォアが生産終了した後にホンダが市場投入したのはホークシリーズ。4気筒エンジンではなく2気筒エンジンを採用したのは「400ccクラスであれば2気筒が効率が良い」という理由からです。もちろんホークシリーズはマシンとしての性能も高く、CB400Fourに並ぶ名車としてその名を轟かせ、今でもホンダを代表する旧車のひとつとして人気を誇るモデルでもあります。
そして1981年、CB400Four以来の空冷4気筒モデルとして登場したのが、『CBX400F』です。ヨーロピアンなトラディショナルスタイルのCB400Fourに対し、CBX400Fはスポーツ志向の強いモデルとなっています。
CB400Four生産終了後のホンダ・ミドル4気筒空白の数年間、カワサキを始めとした他メーカーは軒並み4気筒バイクをラインナップに追加していた為、結果的に後手に回ってしまった形になりましたが、静かにその時を待っていたかの様に登場したCBX400Fは、当時のバイカーたちに大いに注目されました。
またCBX400Fは、最新技術と前衛的なデザインが詰め込まれており、開発段階で如何に醸成されたかが分かる一台となっています。よって、後発ながらもカワサキのFX、スズキのGSXなどが激戦を繰り広げるミドルクラス4気筒市場で、圧倒的な存在感を放っていました。
目次
究極のバイクに与えられた”X”の称号
ホンダのフラグシップモデルに冠される”CB”に付与された”X”の称号。これは一体何を意味するのか?決してCB400Fourとの差別化だけでない意味が込められています。
”X”とは『究極』の意味を持っており、CBシリーズの中でも究極のモデルにのみに与えられる輝かしい称号なのです。CBが伝統を引き継ぐクラシック路線ならば、CBXは走りを追求した先駆的な最新鋭モデルと言ったところでしょうか。それぞれのスタイルに枝分かれする事で、お互いの存在をより魅力的にさせている様にも感じます。
CBX400Fの主要諸元(1981年式)
車体型式
- 型式:NC07
エンジン
- エンジン型式:NC07E
- 種類:並列4気筒4バルブ4ストロークDOHC
- 冷却方式:空冷
- 総排気量:399cc
- 燃料供給方式:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):55mm
- 行程(ピストンストローク):42mm
- 圧縮比:9.8:1
- 最高出力/回転数:48ps/11000rpm
- 最大トルク/回転数:3.4kgf•m/9000rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:セルフスターター式
- 変速機:リターン式6速MT
寸法
- 全長:2060mm
- 全幅:720mm
- 全高:1080mm
- ホイールベース:1380mm
- 最低地上高:140mm
- シート高:775mm
- 車両重量:189kg
- タイヤサイズ(前):3.60−18
- タイヤサイズ(後):4.10−18
性能
- 乗車定員:2名
- 燃料タンク容量:17L
- 燃料消費率:40.0km/L
構造
- フレーム型式:ダブルクレードル
- 動力伝達方式:チェーン
- ブレーキ(前):油圧式ディスク
- ブレーキ(後):油圧式ディスク
風を切る様なデザインが魅力的
まずはその外観について見ていきましょう。CBX400FはCB400Fourとは違い、スポーティな雰囲気たっぷりなデザインが目を引きます。タンク、サイドカウル、シートカウルに至るまでシームレスにつながったボディラインが特徴的です。またシャープな形状で、風を切る様なデザインはCBX400Fのコンセプトにピッタリなスピード感溢れるディティールとなっています。
スタイリッシュなデザインながら、タンクに飾られたエンブレムデカールはホンダオールドウイング。羽根の一枚一枚を丁寧に描かれた、オールドホンダの古き良きエンブレムです。このこの前衛的なデザインとオールドエンブレムの組み合わせもまた、当時モノの雰囲気がある魅力的なポイントでもあります。
ホワイト/レッドにブラックライン、ホワイト/ブルーにレッドラインのツートンカラーとレッド単色などシンプルでホンダらしいカラーリングが用意されていました。1984年にはブラック/レッドにシルバー/ホワイトライン、ホワイト/レッドにシルバー/ブラックラインが登場しています。
続いてはメーター周り。アナログの2連メーターに中央には燃料計、その下には各種インジケーターランプを統合させたシンメトリーデザインのメーターとなっています。ハンドルはスポーツモデルらしくセパレートハンドルを採用していますが、程よくプルバックされたハンドルで、窮屈になりすぎないライディングポジションに。
ヘッドライトはシンプルなラウンドタイプ。メッキのヘッドライトリムにブラックのケースが印象的です。左右に装備されたスクエア型のウインカーも旧車らしい当時の雰囲気抜群です。また、テールランプとウインカーが一体型のコンビネーションランプはリヤ周りをスッキリさせたシンプルなデザインとなっています。
エンジンも新設計されていた
CBX400Fに搭載されたのはNC07E型と名付けられた新設計の399cc空冷4気筒16バルブ4ストロークDOHCエンジン。ボアストロークは55×42mm、圧縮比は9.8:1、最高出力は48ps/11000rpm、最大トルクは3.4kgf•m/9000rpmの高回転型。リッター換算120psのパワフルな走りを見せつけてくれます。
エンジン造形は角ばったソリッドなデザイン。ブラック塗装にヘッドカバー、フィンエッジなどは無塗装の素材剥き出しと無骨な見た目となっています。
またマフラーも非常に個性的です。1・2・3番エキゾーストパイプを4番エキゾーストパイプが斜めに横断する”X字”のレイアウトは複雑で美しい造形を生み出しています。サイレンサーから放たれる太い4気筒サウンドも聴く者を魅了します。
エンジンスペックと造形の秀逸さ、そして奇抜なエキゾーストパイプの取り回しなど、CBX400Fはどこをとっても見所満載のバイクです。
世界初のブレーキシステムも搭載していた
CBX400Fは足回りにも最新システムを導入していた事で話題になっていました。世界初となる『インボードディスクブレーキ』はホイールハブにディスクプレートが内蔵され、内側からブレーキキャリパーで挟むという構造。ディスクとドラムのメリットを持った活気的なブレーキシステムです。
ブレーキローターを鋳鉄製にする事で、高い制動性能を誇っていたそうですが、錆びやすい素材であった事からインボード化されており、また外部からホイールハブ内への異物による故障を防ぐために各部位にガードプレートを装着しています。
今では見ることのないブレーキシステムですが迫力のある見た目で、一際異彩を放っています。また、ホイールはブーメランタイプのコムスターホイールを採用しています。
愛車をいつまでも美しく!
以上、ホンダのCBX400Fのご紹介でした。当時としては最新技術が惜しみなく詰め込まれたまさに、開発者の本気度が伺えるマシンとなっています。
ホンダの誇るミドルクラスバイクの名車として知名度は高く、現在中古車の相場も400〜500万円を超える個体も存在するなど、価格の高騰が著しいバイクでもあります。ネイキッドスタイルのCBX400Fと大型フェアリングを装着したCBX400Fインテグラが存在しますが、両者共にプレミアがついたレア車として高値で取引されています。
そしてCBX400Fの様なレアな旧車を所有するのであれば、やはり外装のコンディションも綺麗なままで維持していきたいところです。CBX400Fを飾る社外パーツの中にはメッキパーツも多く存在します。よって、塗装のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいメッキパーツへもコーティングを施し愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、何もせず放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事になり兼ねません・・・
車やバイクに施されているメッキ加工は『クロームメッキ』と呼ばれるキズや錆に強い加工技術ですが、やはりこのクロームメッキも完璧ではありません。確かにクロームメッキの加工面自体は硬く滑らかになっていますが、手触りでは分からないほど無数の穴が表面に存在しています。その穴から水分が入り込み、下地にあるニッケルメッキを侵食しやがて表面のクロームメッキごと剥がれ落ちてしまいます。
それを防ぐ為に、メッキを磨いたりした後はメッキパーツにもコーティングを施してこの水分の侵入を防ぐ必要があるのです。
またメッキ磨きに使用する磨き剤も正しく選ぶ必要があります。メッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもメッキ専用で、しかもきちんとしたものを使わないと更に傷みやすくなり錆や劣化の原因になります。
愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為に、しっかりとメンテナンスを依頼するショップやケミカルを選び、愛車を美しく維持していきましょう。
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愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
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