『V-ROD VRSCA』・ハーレーダビッドソン初の水冷モデルを語る

史上最鏡を手に入れろバナーV-ROD-VRSCA

画像参照元…ハーレーダビットソン公式ページ

ハーレー初の市販化水冷モデル『V−ROD』

みなさんこんにちは!今回ご紹介するのは一時期モンスターマシンとして名を馳せたハーレーダビッドソンの『V−ROD VRSCA』です!

ハーレーダビッドソンと言えば、100年以上の歴史を誇る世界的にもトップクラスの老舗オートバイメーカー。ハーレーがそれまで輩出してきたオートバイは空冷・鼓動感・大排気量・ビッグトルクに拘り続け、一種のアイデンティティとなっていました。そしてそのどれもがクラシカルな装いの趣のあるものばかり。

このV−RODが登場したのは2002年。ハーレーダビッドソン100周年のアニバーサリーモデルとして全く新しい切り口でオートバイ市場に参入し、それまでのハーレーのイメージをガラリと変えた会心の一台とも言えます。

登場した当初はその近代的すぎる外観に様々な意味で脚光を浴びました。外観だけではなく、その性能も全く新しい技術を投入。それまで空冷エンジンに拘ってきたものの、V−RODに搭載されたのはなんと水冷エンジン。高回転型のDOHCエンジンを採用することで空冷Vツインには無いフィーリングと性能を手に入れました。

車格はハーレーらしい威風堂々とした大柄な体付きで、ドラッグレースマシンの様な出で立ちに加え強烈なパワーを誇るスペックに、当時は多くのバイク乗りを震え上がらせました。これこそ「ハーレーが本気で作ったスポーツマシン」とも言えます。

今現在ハーレーの水冷モデルのラインナップが増えたのも、このV−RODの誕生が皮切りになったのは過言では無いでしょう。V−ROD開発で培われた技術はその後のハーレーの歴史に大きな影響を与えています。まさに一時代を築いた名車です。

そもそもV−RODは1990年代にバイクレースに水冷Vツインエンジン搭載のVR1000というマシンで参戦しておりV−ROD開発においてもこのVR1000に搭載したエンジンを既存モデルに搭載するテストなども行っていた模様です。

晴れて日の目を浴びる事となったV−RODは、創設者の子孫でもあるウイリー・G・ダビッドソン氏にも本物のハーレーだと認めてもらうほどしっかりとハーレーダビッドソンのDNAを引き継いだマシンです。

ハーレーの築き上げてきた歴史を守ると共に、新時代を生き抜くための布石として投じられたV−RODは見事にその役目と大成を果たしたモデルです。

それではV−RODスタンダードモデルの『V−ROD VRSCA』についてたっぷりと語っていきたいと思います。

V−ROD VRSCAの主要諸元(2006年式)

車体型式

  • 型式:VRSCA

エンジン

  • 型式:Revolution
  • 種類:V型2気筒 4ストローク
  • 冷却方式:水冷
  • 総排気量:1131cc
  • 燃料供給方式:フューエルインジェクション
  • 内径(シリンダーボア):100mm
  • 行程(ピストンストローク):72mm
  • 圧縮比:11.3
  • 最大トルク/回転数:97N•m/6700rpm
  • 変速機:リターン式5段変速
  • 操作方式:フットシフト

寸法

  • 全長:2435mm
  • 全幅:835mm
  • 全高:1085mm
  • ホイールベース:1710mm
  • 最低地上高:130mm
  • シート高:660mm
  • 車両重量:285kg
  • タイヤサイズ(前):120/70ZR19
  • タイヤサイズ(後):180/55ZR18
  • タイヤタイプ:ラジアル

性能

  • 乗車定員:2名
  • 燃料タンク容量:14.38L

構造

  • ブレーキ(前):油圧式ダブルディスク
  • ブレーキ(後):油圧式ディスク

ファットなドラッグレーサースタイル

V−RODの発売当時、最も驚かせたのはなんともアメリカメーカーらしいファットなボディ。フレームにミチミチに積まれたビッグツインエンジンと大型ラジエーターは見る者を圧倒します。

いわゆるドラッグレーサースタイルと呼ばれるなんとも荒々しいスタイリングを持ち、既視感の無いその姿はまさに唯一無二の存在とも言えます。ホイールベース1710mmでロングボディながらも大きなラジエーターのおかげでボディと前輪のクリアランスが狭まり『詰まった感』のある肉厚な車体。

ドラッグレースとはアメリカ発のモーターレース。ご存知の方が多いと思いますが、直線コースを停止状態からアクセル全開でかっ飛ばすというなんともアメリカらしいシンプルかつクレイジーなレースです。更には白煙を撒き散らしたバーンナウトや、直管マフラーの轟々しいサウンドなどド派手な要素しかありません。

元々は若者の違法レースが発祥となっていますが、シグナルと同時にスロットルを開ける反射神経とシビアなシフトワークが勝敗の鍵となるレースの究極系の様なもので、公式レース化された競技です。

そのドラッグレーサーを彷彿とさせるV−RODもなんともクレイジーな外観をしているので、発売当時からモンスターマシンと呼ばれる事も有りハーレーファンのみならず多くのバイクファンを驚かせました。もちろん私もその1人です。

モデル名にある『VRSC』とは『V-twin Racing Street Custom(Vツイン・レーシング・ストリート・カスタム)』の略称です。

ポルシェと共同開発の水冷Vツインエンジン

実はV−RODに搭載されている水冷Vツイン4ストロークエンジンは、あのポルシェと共同開発したというから驚きです。このRevolutionエンジンはドイツの老舗ブランドのサポートにより全く新しい性格のエンジンとなっています。

それまでのハーレーとは違い、高回転型の機敏な走りでまさにスポーツバイクの様なフィーリングを見せつけてくれます。またビッグツインエンジンらしいトルクフルな走りも健在で、出だしからそのパワフルな味を噛み締める事が出来ます。

エンジンの本体はマットシルバーの無骨な質感ですが、シリンダーヘッドカバーやクランクケースにはしっかりとクロームメッキが施されるなど、ハーレーらしい贅沢な要素もしっかりと折り込まれています。ハーレーの拘りのひとつである高級感もしっかり出す事で、オーナーの所有感をしっかりと満たしてくれる粋な計らいと言えるでしょう。

存在感のあるラジエーター

タンクカラーと同じカラーリングがされたラジエーターカバーを装着し敢えてデザインの一部として強調。むしろこのラジエーターが無いと間延びした感じがするほどです。このラジエーターの処理は流石ハーレーといった秀逸なものです。

タンクの様に見える部分は実はカバーとなっており、そのカバーを開けばエアクリーナーボックスと冷却水のリザーバータンクが格納されています。そうする事でエンジン周りのレイアウトが簡素化され、スッキリした印象となっています。アメリカンバイク特有の車体の右側にあるエアクリーナーボックスが無くなり、シンメトリーなエンジンデザインとなっているのです。

肝心の燃料タンクはというと、シート下に格納されています。ソフテイルやツーリングファミリーと比較すると少なくはなりますが、シート下に詰め込んだ割にはガソリン容量は14.38Lを確保しているので、かなり貢献したのではないでしょうか。

近代的なヘッドライトデザイン

ヘッドライトのデザインは近代的なスラッシュカットデザインのヘッドライトとなっており、クロームメッキカバーにLEDライトが採用されています。

今でこそ主流となった楕円形の洒落たデザインですが、当時としては前衛的なデザインでそれまでのハーレーのクラシカルな丸目のヘッドライトからは想像もつかない路線のフロントフェイスとなっていました。

低く寝かせられたフロントフォークのレイク角と並行にデザインされたこのヘッドライトも文字通りV−RODの顔として広く認知されたのです。

重厚感のある足回り

V−RODの足回りも屈強に作られています。ブレーキシステムは前後ディスクブレーキを採用。フロント120/70ZR19、リヤ180/55ZR18に装着されたホイールは向こう側の見えないディッシュホイールがチョイスされています。

性能的にも剛性が有り、直進性も安定するディッシュホイールですが何よりも見た目の重厚感は相当なものです。ファットなボディですから下手に華奢なスポークホイールを履かせるより思い切ってディッシュホイールにした方がバランスは確かに良さそうです。

フロントは19インチとアメリカンバイクらしい大径インチですが、全く細く見えないのも、ホイールのおかげかも知れません。

ド派手なマフラー

エンジンから伸びるマフラーの存在感も相当なもので、大きく湾曲したエキゾーストパイプに極太のスラッシュエンドマフラーの迫力は見る者を圧倒します。スポーツマシンながらもアメリカンバイクとしてのDNAをしっかり引き継いでいる様です。

V−RODのお手入れの注意点は!?

以上、ハーレー・ダビッドソン『V−ROD VRSCA』のご紹介でした。ハーレーファンのみならず多くのバイクファンも大いに沸かせたこのモンスターマシンの魅力は伝わったでしょうか。

モデルにもよりますがV−RODシリーズにもクロームメッキパーツがふんだんに使われているので、他のハーレーと同様に日頃のお手入れや維持に注意が必要です。せっかく美しいクロームメッキが錆や汚れでくすんでしまっていては台無しですから。

もちろん塗装面のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいクロームメッキパーツへも愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事に・・・

またメッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもきちんとしたモノを使わないと更に傷やくすみの原因にもなり兼ねません。愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為にしっかりとしたショップとケミカルを選び、美しく維持していきましょう。

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メッキ手入れ

クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。

クロムメッキには最大の弱点が!?

クロームメッキにあいている目にみえない無数の穴

クロームメッキが錆びる原因【構造

点サビ画像

クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。

ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。

初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。

クロームメッキが錆びる原因【構造

メッキングの効果

穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。

クロムメッキ磨き剤「ミガキング

ミガキング003

クロムメッキ保護剤「メッキング

メッキは磨くのではなくコーティングがおすすめ

メッキング画像

クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング

サビトリキングはメッキに優しく、サビには厳しい錆取り剤

サビトリキング画像

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