車のメッキ塗装によいコーティングの知っておきたい基礎知識

アメ車クラシック

車のモールやグリルなど、外装部分にはよくメッキが使われます。
ピカピカと輝いて高級感を演出してくれるメッキですが、劣化すると白い斑点や点錆びができたり、変色してしまったりします。

白錆画像

綺麗な見た目も台無しになってしまうため、いかに対策をするかが重要になってきます。
そこで便利なアイテムがメッキ用コーティング剤になるわけですが、ここでは車のメッキパーツに良いコーティング剤について、基礎的な知識を紹介します。
メッキの劣化を防ぎ、いつまでも綺麗な状態を保つためにもメッキ用コーティング剤の知識を身に付けておきましょう。

・車のメッキとは?

まず最初にそもそも車に使われているメッキとはなんなのかを見ていきましょう。
最近では樹脂にメッキをしてるパーツも増えましたが、メッキは車の金属部分を保護する役割を持っています。
車には鉄をはじめとした金属が使われていますが、こうした金属は錆びたり腐食したりと、時間の経過で劣化していきます。
見た目が悪くなるだけでなく、車の性能そのものにも影響を及ぼすことがありますが、メッキ加工することで車の金属部分を保護できるのです。

メッキとは、金属でコーティングするとイメージすればわかりやすいでしょうか。
メッキ加工する事によって、素地に金属被覆を覆う事ができ、素材を腐食から防ぎます。

メッキの被膜は何層にも金属が被覆されている
つまりメッキすることで車の見た目を綺麗な状態で維持しやすくなるわけです。

・・メッキ塗装とメッキ加工の違いについて

車を保護するためにメッキが使われるのですが、ここで注意したい点が1つあります。
それがメッキの加工方法の違いについて

★メッキ塗装
★メッキ加工

どちらの言葉もよく聞く言葉ですが、実はこの2つは同じものではありません。
メッキをするという意味では同じ言葉ですが、それぞれ作業のやり方に違いが見られます。

メッキ塗装

メッキ塗装というのは文字通り金属を吹き付けることで金属塗膜を形成させることで、

メッキ塗装の代表的な方法である銀鏡メッキは、鏡を作る時にも用いられる「銀鏡反応」という無電解メッキを利用した科学反応で 「銀塗装」する技術のことで、一般塗装のようにスプレー方式でメッキ塗装を行います。

銀鏡メッキイメージ図

メッキ加工

メッキとは、素材の表面に金属の薄膜を形成させる技術のことで、吹き付けるのではなく、液体の中に部品を漬けて、金属を被覆させる方法になります。メッキ液の中に車のパーツを漬け込み、電気の力を使って金属を被覆させていく方法です。

電気メッキイラスト図

メッキ加工とメッキ塗装のメリット・デメリット

メッキ加工だと、プールに制限があり、ブール入るサイズまでしかメッキ加工はできず、素材毎によって前処理が違い、専用の前処理のプールが必要になり、廃液処理設備もないとメッキ加工はできないため、かなり大がかかりな設備が必要になります。まず個人では無理です。その点、メッキ塗装は簡易型の設備でメッキ塗装できるのがメリットですが、耐食性、密着、変色、等どれをとってもメッキ加工に比べると見劣りします。


メッキ加工が不可能な部品に対してはメッキ塗装が用いられます。
素材を選ばない対応製品の幅広さでは、メッキ塗装の方が守備範囲が広いです。

メッキ塗装とメッキ加工は似ているようですが、メッキ方法が違う上に、最終表面の金属が違います。車の外装部分に多く使用されているパーツはメッキ塗装ではなく、メッキ加工、いわゆるドブ漬けのやり方で、最終表面がクロムメッキになります。クロムメッキは、メッキ塗装ではなく、メッキ加工という事を理解していただきたいです。

・クロムメッキの弱点

車の見た目を綺麗にし高級感も出るメッキですが、弱点もあります。
その弱点というのがきちんと手入れをしないと、劣化してしまうという点です。

愛車のメッキ部分に白い斑点状のシミが目立つようになったり、変色しているといった経験はないでしょうか?
これらはメッキの劣化が原因です。
メッキが劣化することで錆びてしまい、見た目も悪くなっている状態です。
なぜこのようなことが起こるのかというと、実はメッキには目に見えない小さな穴がたくさんあいています。

クロームメッキが錆びる原因【構造

クロームメッキにあいている目にみえない無数の穴

点サビ画像
このごく小さな穴に水や油、ホコリなどが入り込むことでメッキの下地にダメージを与えているのです。
結果的に下地が錆びて斑点状のシミのようになったり、変色を起こしたり、さらにはメッキがはげてしまったりします。
メッキは施工直後は鏡のようにピカピカ輝いていてとても綺麗ですが、きちんと対策をしておかないと水や油、ホコリによって錆びてしまい、見た目も悪くなります。
この点がクロムメッキの弱点と言えるでしょう。

・・メッキの状態はこまめにチェックしよう

上記で紹介したようにメッキは劣化し錆びてしまうことがあります。

初期のメッキの劣化なら、メッキクリナー、メッキのサビ落としで落とす事が可能ですが、

下地のメッキが盛り上がってめくれきている状態になった場合は、もはや再メッキでしか再生不可になります。

サビが酷くなりメッキがめくれてきた画像
愛車を綺麗に保つためにもメッキ部分の状態はこまめにチェックし、もし初期の錆び(劣化)が見られるならすぐに錆びをメッキ磨き剤、メッキサビ取り剤等で取り、ただちにメッキ用コーティング剤で再錆び防止をするなどの対策が求められます。
では具体的にどうなっていると要注意なのか、錆び(劣化)の具合を知っておきましょう。

★シミ(ウォータースポット)ができる
★斑点状のサビができ、変色している
★メッキがはげてきている

クロームメッキの状態の変化

メッキは劣化すると以上のような症状が見られるようになります。
初期症状としてはウォータースポットと呼ばれる白いシミができてきます。
この状態からさらに劣化が進むと今度は斑点状のサビが目立つようになり、変色も進みます。
最終的にはメッキがはげてしまい、見た目的にもかなり悪い状態になってしまいます。
メッキがはがれているような状態だと修復するのは非常に難しくなり、もはや手遅れと言えます。
そうなる前に対処することが必要ですので、愛車のメッキの状態はこまめにチェックして、早めに劣化を発見できるようにしておきましょう。
とはいえ、メッキは車の外装部分に利用されることが多く目に付きやすいので発見はしやすいでしょう。
シミやサビが見られるようなら早急に対処しなければなりません。
また、そもそもとしてシミやサビができないように対策をしておくことも大切です。
そこで便利なのがメッキ用コーティング剤です。

・車のメッキを守るにはメッキ用コーティング剤が効果的

車の金属を保護するため、見た目を綺麗にするために使われるメッキですが、ここまで見てきたように水や油、ホコリなどによって劣化し下地が錆びてしまいます。
これではせっかくのメッキも台無しになってしまうためなんとか対策する必要がありますが、コーティング剤を利用することでメッキを守ることが可能です。
メッキ用コーティング剤はメッキ保護剤とも呼ばれていますが、これは呼び方が違うだけでどちらも同じものだと考えてください。
メッキ用コーティング剤を使用することでメッキの表面に特殊な膜が作られ、水や油、ホコリからメッキを保護できます。
メッキの表面にはたくさんの穴があいていると紹介しましたが、メッキ用コーティング剤がこの穴を塞いでくれます。
穴がなくなることで劣化しにくくなり、さらにメッキ用コーティング剤による膜によってダメージにも強くなります。
メッキを守り、愛車を綺麗な状態に保つためにはコーティングが欠かせないと言えるでしょう。

・・メッキ用コーティング剤を使用するベストなタイミングとは?

コーティング剤は特殊な膜によってメッキを保護する役割を果たします。
このことを考慮するとコーティング剤を使用する、つまりメッキをコーティングするのは早い方が良いということになります。
理想としては新車時、購入時にすぐに車のメッキをコーティングしておくことです。
新車時であればまだメッキも劣化しておらず、綺麗な状態です。
この状態でコーティング剤を使用しコーティングしておけばより良い状態を保ちやすくなるでしょう。
もちろんメッキが劣化してしまい、サビが見られるようになってからでも間に合います。
ですがこの場合はまずサビを落とすところから始めなければならず、余計な手間は出費がかかります。
できればこうなる前にメッキコーティングしておくことが望ましいわけです。

・メッキにはコンパウンドや研磨剤入りのワックスは大敵

愛車のメンテナンスの一環としてコンパウンドや研磨剤入りのワックスで磨くということも多いかと思います。
コンパウンドやワックスを使うことで綺麗に磨けますが、メッキ部分には使わないようにしましょう。
というのも、メッキは傷がつきやすく、コンパウンドや研磨剤入りのワックスを使うと小さな細かい傷がたくさん付いてしまうからです。

メッキの点錆にピカールがNGな理由
見た目が悪くなるのはもちろん、傷が付くことで錆びやすくなったりもします。
コンパウンドやワックスで傷が付けられるとその部分がはげ、最悪の場合は下地が露出してしまいます。
こうなると耐腐食性なども大幅に落ちることになります。
本来なら車を綺麗に保つためのコンパウンドやワックスですが、メッキ部分には使わないように注意しましょう。

・・メッキ部分は洗車用のシャンプーで水洗い

車のメッキ部分はコンパウンドやワックスを使うと傷を付けてしまいます。
そのため手入れをする時は洗車用のシャンプーを使い、最後に水でよく洗い流す方法を用いましょう。
この方法なら傷を付ける心配もなく、それでいてメッキ部分の汚れを落とすことができ劣化の予防にもなります。
注意点としては、中性タイプを使うことです。クロムメッキは酸系、特に塩酸に弱く、アルマイトメッキモールは酸にもアルカリも侵されますので、必ず中性タイプを選ぶ必要があります。

シャンプーを完全に洗い流すことです。
水でしっかりとシャンプーを洗い流し、メッキ部分にシャンプーが残るようなことがないようにします。

・日本におけるメッキ用コーティング剤の重要性

日本ではメッキ部分にコーティング剤を使用することはとても大切なことです。
なぜかというと日本は気候の関係でメッキが劣化しやすいからです。
日本は高温多湿な気候で、特に湿度の高さがメッキにとって問題になります。
湿度が高いということは空気中の水分の量が多いということで、車のメッキに水分が付く量も多いということです。
結果、錆びやすくなりますし短期間でメッキを劣化させてしまうのです。
これが湿度の低いヨーロッパなどだとまったく違い、メッキの劣化も遅いと言われています。
実際、ヨーロッパでは特にコーティングなどしなくてもメッキが劣化せず長期間に渡って綺麗な状態を保つことは珍しくありません。
それだけ湿度の高さはメッキにとって厄介なものなのです。
湿気からメッキを保護し、錆びさせないためにもコーティング剤がとても重要なことがわかると思います。
高温多湿の日本ではコーティング剤を活用しないと、早ければ数年ほどでシミなどの劣化が目立つようになってしまいます。

車の高級感を演出するのに役立つメッキですが、手入れをしないでいると劣化し錆びてしまいます。
見た目も悪くなってしまいますので、水分や汚れなどからメッキを保護することが重要です。
そこで便利なのがコーティング剤です。
コーティング剤でメッキをコーティングしてあげればメッキの劣化を防げるようになり、見た目も綺麗な状態を保ちやすくなります。
いつまでもピカピカで鏡のように輝くメッキを維持するためにもコーティングを活用しましょう。
コーティングとはどんなものなのかや、なぜコーティングが重要なのかといった基礎的な知識を身に付け、愛車を正しくメンテナンスしてあげてください。

・おすすめのメッキコーティング剤

メッキのコーティング(保護剤)なら今話題のメッキング!【効果絶大】

メッキング画像

メッキコーティング剤は、メッキ専門店「NAKARAI」が5年の歳月をかけ独自に研究開発した、「メッキング」でメッキを保護することがおすすめです。

 

また、メッキをコーティングする前に、まずは錆を取りたい場合には、“メッキに優しく、錆に厳しい”クロムメッキ用錆取り剤「サビトリキング」をぜひお試しください。

愛車のメッキ錆を綺麗に落とす方法&予防策【プロ解説】

サビトリキング画像

もうメッキの錆は怖くないメッキング&サビトリキングで安心

メッキの手入れは、メッキング&サビトリキングがおすすめです。

なお、「サビトリキング」を使用しても錆が取れない場合は、メッキの錆が進行しすぎて既に手遅れとなっているため、再メッキが必要になります。

メッキ加工NAKARAI」は、メッキ専門店のため、再メッキのご相談も受け付けております。

再メッキも、もちろん対応しております。メッキ工房NAKARAI

ぜひお気軽にご相談ください。

メッキ工房NAKARAI

ナカライメッキに問い合わせ

 

 

 

クロムメッキの事についてもっと知りたい方は

電気メッキイラスト図

磨き後のクロームメッキ加工したパーツはまさに鏡のような仕上がりのため、メッキの手入れ方法を間違えるとくすみ、小傷の原因になります。

詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る