メッキングは亜鉛メッキにも効果的!
車やバイクの外装やドレスアップパーツの多くに採用されており、美しく繊細なクロームメッキに効果的なメッキングですが、実は”亜鉛メッキ”にも効果的なのです。
今回はこの亜鉛メッキのお手入れについてカワサキW800CAFEのオーナー様からご相談を頂き、もちろんしっかり対応させて頂きましたので、その内容をご紹介したいと思います。
目次
スポークの亜鉛メッキに関するW800CAFEオーナー様からのご相談内容
「Q. ホイールのスポークの磨きについて教えてください。
現在カワサキW800cafeに乗っていますがホイールのスポークの磨きについて悩んでます。購入時はおそらく亜鉛メッキが施されていたと思うのですが、汚れを除去する際に磨きに目覚め、金属磨き剤で鏡面に仕上げました。この時点でメッキは無くなってしまっているものと思いますが、磨き後、数100km走行や1週間程度の保管で鏡面状態では無くなってしまいます。
したがって毎週土曜に磨いて日曜に走ることを繰り返していますが、根気が必要な作業であり、もう少し楽にならないかと思っていたところ、二輪用品店でメッキングを見つけました。
しかしメッキングはなかなか高価なので購入に怯んでいるのですが、メッキではなくなった鏡面仕上げのスポークにメッキングの塗布は効果がありますでしょうか?」
亜鉛メッキ磨きのご相談に対するNAKARAIの回答
「A. スポークに金属磨き剤は厳禁です。磨けば磨くほどメッキが取れていき、おそらく今現在はほとんど鉄の状態だと思われます。
メッキングは金属全般に使用でき、亜鉛メッキにも効果を発揮いたしますので、ぜひ使用していただきたい箇所です。何度か重ね塗布をしないといけなくなりますが、今の現状より全然サビにくくなります。
ただしデメリットもあります。既に鉄に近い状態になっていますと、ものすごくサビやすいのでメッキング皮膜を塗布後、メッキングの皮膜の内側でサビた場合は、少し厄介になります。メッキングの皮膜ごと、磨き直さないといけなくなるからです。
デメリットを考えても、メッキングを塗布してサビどめをした方が、スポークを傷めないという観点からもオススメです。
今のやり方ですと磨けば磨くほど素地がサビやすくなり、強度がおちていきます。”メッキング”は自信のケミカルですので、ご検討よろしくお願いいたします。」
・・・とアンサーさせて頂きました。デメリットに関してはメッキングの性能的なデメリットではなく、コーティングとしての皮膜がしっかりしているが故に、コーティング皮膜下にサビが発生した場合に簡単に落とせなくなるといった感じです。
↑↑ このような状態になったら、少し厄介です。
コーティングの皮膜下にサビが発生するとなかなか落とすことができないので、メッキングのコーティング皮膜を先に落とさなければならないので、一苦労です。
今回ご相談頂いたW800 CAFEオーナー様は日頃から愛車のお手入れをされている様で、現状まだ目立つサビの発生はそこまでは無いみたいなので、メッキング塗布後にサビどめをオススメさせて頂きました。
亜鉛メッキはバイクのスポークホイールによく使われています
亜鉛メッキは素材の表面に皮膜を形成するメッキの手法のひとつで、クロームメッキの様に何層も塗布するのではなく素材に直接、亜鉛でメッキを施します。
メリットとしては防錆性・耐腐食性・持続性に優れていることです。バイクのスポークホイールによく使用されており、表面に傷が入ったりしても犠牲防食作用がはたらき、素材である鉄より先に腐食・融解するという特徴があります。それによって素材である鉄はサビにくくなり長期間、保護してくれるのです。
亜鉛メッキの犠牲防食作用
サビにはかなり強いメッキ加工ですが、見た目は光沢感が少なく、くすんだ様に見えやすい為、金属磨きを使いたくなりますが、やはり磨きには研磨剤が多く含まれるものもあるので、この亜鉛メッキを落としてしまうリスクがあります。皆さんも十分注意が必要です。
カワサキW800 CAFEについて
今回ご相談を頂いたカワサキW800は、カワサキが古くから誇るWシリーズの現行モデルで、空冷バーチカルツインエンジンをアイデンティティとし、ヨーロピアンなスタイリングが魅力的なネオクラシックバイクです。
W800 CAFEはこのW800をカフェレーサー風にカスタムされたモデルで、純正でありながらトラディショナルなカフェスタイルは他のネオクラシックバイクとは一線を画します。
ビキニカウルやシングルシート風デザインのシート、低く構えたハンドルなど、バランスよくカスタムされ、スポーティでありながらも荘厳な雰囲気さえある上質な一台となっています。
件のスポークホイールとの組み合わせでよりクラシックな雰囲気を漂わせており、空冷のバーチカルツインエンジンの迫力と存在感、そして左右に出されたキャブトンタイプのマフラーも魅力的です。
カワサキW800 CAFEの主要諸元(2022年モデル)
車体型式
- 型式:8BLーEJ800E
エンジン
- 型式:EJ800AE
- 種類(バルブ/気筒):並列2気筒4バルブ4ストロークSOHC
- 冷却方式:空冷
- 総排気量:773cc
- 燃料供給方式:フューエルインジェクション
- 内径(シリンダーボア):77mm
- 行程(ピストンストローク):83mm
- 圧縮比:8.4
- 最高出力/回転数:38kW(52ps)/6500rpm
- 最大トルク/回転数:62N•m(6.3kgf•m)/4800rpm
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 始動方式:セルフスターター式
- 点火方式:フルトランジスタ式
- プラグ型式:CR8R
- 潤滑方式:ウェットサンプ式
- エンジンオイル全容量:3.2L
- 変速機:リターン式5速MT
- 操作方式:フットシフト
寸法
- 全長:2135mm
- 全幅:825mm
- 全高:1135mm
- ホイールベース:1465mm
- 最低地上高:130mm
- シート高:790mm
- 車両重量:223kg
- タイヤサイズ(前):100/90−18
- タイヤサイズ(後):130/80−18
- タイヤタイプ:バイアス/チューブタイヤ
性能
- 乗車定員:2名
- 最小回転半径:2.7m
- 燃料タンク容量:15L
- 燃料消費率:30.0km/L
構造
- フレーム型式:ダブルクレードルフレーム
- 動力伝達方式:チェーン
- キャスター角:26°
- 懸架方式(前):テレスコピックフォーク
- 懸架方式(後):スイングアーム式
- ブレーキ(前):油圧式ディスク
- ブレーキ(後):油圧式ディスク
後日、スポークホイールの亜鉛メッキにメッキング塗布を施したオーナー様のコメント
カワサキW800 CAFE オーナー・H様より
「ナカライ様
メッキング塗布後、昨日日光方面へツーリングに行ってきました。ほぼ亜鉛メッキが無くなった鉄スポークを覆うメッキング皮膜の威力は凄いですね。光沢維持だけでなくスポークに絡むダストも簡単に落ちます。嬉しくて本日は重ね塗りしてます。もう金属磨き剤は卒業です。素晴らしい製品をプロデュースいただきありがとうございました。」
というとても嬉しいお言葉を頂きました!NAKARAIのメッキングでオーナー様の問題や悩みが解決できたのが非常に喜ばしいです!これからも素敵な愛車を大事に、素敵なバイクライフを過ごして下さい!
愛車をいつまでも美しく!
以上、カワサキW800 CAFEオーナー様のスポークホイールの亜鉛メッキに対するメッキングの効果のご紹介でした!
メッキングは亜鉛メッキにも効果的なので、スポークホイールの様に亜鉛メッキを施した部位に是非とも試してみては如何でしょうか?
またメッキ磨きに使用する磨き剤も正しく選ぶ必要があります。メッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもメッキ専用で、しかもきちんとしたものを使わないと更に傷みやすくなり錆や劣化の原因になります。
愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為に、しっかりとメンテナンスを依頼するショップやケミカルを選び、愛車を美しく維持していきましょう。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
クロムメッキ磨き剤「ミガキング」
クロムメッキ保護剤「メッキング」
クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング」
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クロムメッキの事についてもっと知りたい方は
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。