【図解付き】化学研磨とは?用途やメリット・他の研磨との違いを解説!
化学研磨とは、素材を薬品に浸漬し、金属表面を溶かして研磨する処理です。
薬品による溶解で素材の凹凸を平滑化し、光沢ある綺麗な表面に仕上がります。
ただし、化学研磨は処理が進むにつれて溶解パターンが変化するため、液管理のコントロールが難しく、技術者によって完成度が大きく変化します。
そのため、化学研磨を依頼する業者の選択も重要です。
この記事では、メッキ専門店「NAKARAI」が、化学研磨で素材を綺麗にしたいとお考えの方へ、化学研磨の使用用途やメリット・他の研磨処理とどう違うのかを、解説していきます。
目次
1、化学研磨の特徴
まずは、化学研磨とは「どんな加工処理なの?」「用途は?」といった部分について、解説していきます。
研磨処理や加工処理の中でも、用途や目的によって推奨する種類が分かれます。
素材を研磨しようとお考えの方に、ここでご紹介する化学研磨の特徴を、参考にしていただければと思います。
1-1.化学研磨とは
化学研磨とは、素材を化学研磨薬品に浸漬し、金属表面を溶かして研磨する処理です。
素材表面の凸部が優先的に溶ける、化学反応の原理を利用し、素材を平滑化します。
また、化学研磨薬品に浸っている全ての部分が溶けるため、パイプのような筒状の素材の場合、外面だけでなく内面も平滑化されます。
他にも、複雑な形状や、小さな精密部品も研磨しやすいです。
1-2.処理用途
化学研磨の処理用途には、
- 研磨して鏡面化
- バリの除去
- 表面の粗さ改善
- 金属の光沢度を向上
- 商品価値の向上
- 耐食性の向上
- 目に見えない微細汚れや不純物の除去
- 溶接焼けを研磨
- 仕上げ研磨の前工程処理
などがあります。
特に化学研磨は、他の研磨処理では不可能または困難な、微細バリ・コンタミ・イオン残渣などの改善が期待できるため、
・精密部品
・半導体製造装置部品
・医療部品
などの分野でも施工されます。
その他にも、μオーダー(単位)で膜厚制御が可能なため、
・微細部品や複雑な形状の素材を研磨
といった用途にも、非常に有効です。
また、化学研磨が可能な素材の例として、
・ステンレス
・ステンレス・オースナイト系304
・ステンレス・オースナイト系316
・ステンレス・オースナイト系400(※対応可能だが光沢がでにくい)
などがあります。
詳しい処理可能素材や、「こんな用途で化学研磨したい・・・」といった疑問がある方は、お気軽にメッキ専門店「NAKARAI」までご連絡ください。
詳しくはこちら:「化学研磨のNAKARAI」
2、化学研磨の3つのメリット
化学研磨のメリットは、大きく3つあります。
特に、他の研磨処理と違う化学研磨のメリットは、「複雑形状や内面もムラなく処理可能」なことです。
「どの研磨処理にしようか?」とお悩みの方に、お役立ていただければと思います。
2-1.光沢化・平滑化
まず1つめのメリットは、研磨処理を行う目的で多い、微細な凹凸やバリを溶かして平滑化できることです。
表面が平滑化されてサラサラになるだけでなく、金属光沢度も増します。
特に化学研磨は、他の研磨処理と比較し、重量や厚みなどの変化量調節が容易です。
お客様のご要望に沿って、重量の変化量をマイナス〇〇mgに調節したり、厚みの変化量をマイナス〇〇mmに調節したりと、融通の効く研磨処理ができます。
2-2.耐食性の向上
次のメリットは、化学研磨により耐食性が向上することです。
素材が錆びる原因は、不純物が付着していることや、ひびなど欠陥がある部分からの水やホコリの侵入によるものです。
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化学研磨を行い、不純物を除去&欠陥部分を研磨することで、耐食性を向上させます。
ただし、化学研磨による耐食性の向上は、電解研磨より低い傾向にあります。
2-3.複雑形状や内面も処理
化学研磨ならではの3つめのメリットは、複雑な形状や微細部品でも綺麗に平滑化でき、光沢度を向上させることです。
液体の薬品に浸かっている部分が、全て均一に溶けるため、「小さくて電極を当てられない・・・」部分も研磨できます。
また、素材の内面も外面も、ムラなく均一に研磨できます。
ただし、素材の一部分だけ凹凸を平滑化することはできません。
3、化学研磨の問題点
メリットの反面、化学研磨の問題点は、「化学研磨薬品の管理が難しい」ことです。
化学研磨は、薬品による溶解を利用しており、クローム・ニッケル・鉄等素材の溶解が進行すると、溶解パターンに狂いが生じます。
そのため、常に化学研磨薬品の管理やコントロールを、徹底しなければいけません。
そこで重要なのが、化学研磨を依頼する業者です。
選ぶ業者によって、仕上がりに大きな差があります。
「NAKARAI」は、研磨処理や加工処理専門の業者で、実力ある技術者が多く在籍します。
研磨処理をお考えの方は、ぜひ一度「NAKARAI」へお問い合わせください。
詳しくはこちら:「化学研磨のNAKARAI」
4、化学研磨の電解研磨やバフ研磨との違い
電解研磨は、電気を流して行う電気分解により、素材表面の細かな凹凸を研磨する処理です。
電極を当てた部分のみを研磨するため、化学研磨のように全体を研磨するのではなく、一部分のみを研磨可能です。
ただし、物理的に電極の当てられない微細な部分や、複雑な形状の研磨はできないデメリットがあります。
また、電解研磨は電極を当てるため、当てた部分に新しくバリができたり、凹凸が残ったりする場合もあります。
電解研磨は化学研磨に比べ、耐食性をさらに向上させ、大きな素材でも処理可能です。
「バフ研磨」は、バフという布で作られた研磨道具を回転させ、素材表面を研磨する処理です。
化学研磨や電解研磨と比べ、バフ研磨は物理的に素材を研磨します。
バフ研磨は、鏡面まで仕上げる場合によく用いられます。
なぜなら、電解研磨などだけでは、鏡面までの仕上げが難しいためです。
ただし、バフ研磨は化学研磨に比べ、バフカスや変質層を生じさせるデメリットがあります。
そこで、バフ研磨で鏡面まで仕上げ、表面に付着したバフカスや変質層を電解研磨などで除去することで、クオリティの高い表面を完成させることができます。
5、化学研磨ならメディアで話題の「NAKARAI」へ!
化学研磨をはじめ研磨処理をご希望の法人様には、「NAKARAI」が高い技術力とノウハウで、ご要望にお応えいたします。
「NAKARAI」は、金属などのメッキ加工処理や研磨処理を専門とする業者です。
「NAKARAI」の徹底した精度で、素材を研磨処理いたします。
また、「NAKARAI」のメッキ加工や研磨技術は、雑誌や新聞などメディアにも取り上げていただき、おかげさまで著名人の方々にも加工を依頼されております。
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研磨処理をお考えの方は、ぜひ一度「NAKARAI」へお気軽にお問い合わせください。
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6、まとめ
化学研磨は、薬品によって素材を溶かして研磨し、平滑化や光沢を出す処理です。
主に、バリの除去や光沢・平滑化など、素材を綺麗にする目的や用途で処理されます。
特に、化学研磨は、
- 「微細な凹凸を除去して光沢化・平滑化」
- 「耐食性の向上」
- 「複雑形状や内面もムラなく処理可能」
といった、3つのメリットが強みです。
しかし一方で、化学研磨は「薬品の管理が難しい」といったデメリットもあるため、常に化学研磨薬品の管理やコントロールを徹底しなければいけません。
そこで重要なのが、化学研磨を依頼する業者です。
「メッキ加工NAKARAI」は研磨処理や加工処理専門の業者のため、実力ある技術者が高い技術力とノウハウで、お客様のご要望にお応えいたします。
研磨処理をお考えの方は、ぜひ一度「化学研磨のNAKARAI」へお問い合わせください。