バンパーのメッキ修理の個人で出来る可能な範囲を知っておこう

近年のバンパーは車全体のデザインと一体化され、空力を考慮したバンパー自体をスポイラーで覆うバンパースポイラーが主流となっています。
昔ながらのバンパー然としたバンパーというのは、ジープやジムニーなどクロスカントリー四駆と言われるものでも、タフな使われ方が想定される一部の車だけというのが現状です。
グリルと一体化してデザインされたバンパースポイラーの一部にメッキを施されたものは多く見かけます。
しかしバンパー然としたものを見ることが少なくなった現在では、イベント以外ではトラックなどで見かけるくらいとなりました。
そんなメッキバンパーのメッキが剥がれたり腐食した場合、DIYで補修できるのでしょうか?
バンパーやメッキの種類そして、どこまでの補修するのか等で対応方法が違ってきます。
その違いを見ていきましょう。

メッキバンパーの種類

★装飾性
★錆、腐食、剥がれ

バンパースポイラーの一部装飾に使われるABS樹脂メッキ

バンパースポイラーの一部に、はめ込み式のタイプやバンパーに直接貼り付けるタイプなど装飾用のみとして、メッキが施されたものの多くがABS樹脂にメッキが施されたものです。
このメッキのメリットは軽いことと、金属メッキと比べ低コストである場合が多いということでしょう。
ABS樹脂へのメッキは脱脂から始めます。
成型品の表面に付着している油脂や指紋等を除去した後、クローム酸等で表面を化学的に凸凹にします。
そして残ったクローム化合物を塩酸等で除去した後、電解メッキの核となる触媒金属を吸着させていきます。
その後、金属パラジウムを生成した後、無電解ニッケルメッキといわれる工程でメッキ被膜を生成します。
この工程ではじめて表面が金属化され通電が可能となります。
そして電解による光沢ニッケルメッキや硫酸銅メッキで仕上げていきます。
これら多くの工程を職人が行いABS樹脂メッキが完成するのです。

旧車に多く見られるクロームメッキ

金属にニッケルや銅といった金属を何層か重ねていき、メッキの皮膜の層を形成し、最終的にクロームのメッキ処理を施して研磨するのがクロームメッキです。

バンパーのメッキ加工

メッキ加工はその一部だけをメッキすることはできません。
近年の多くの車では、グリルデザインと一体化されたバンパースポイラーの車両が多く、メッキ加工もその一部に装飾として使用されています。
メッキ加工も外すことが可能な場合が多く、剥がれなどがあっても比較的安価で再メッキ可能です。
またパーツによっては新品に交換する方が安価な場合もあります。
昔ながらの金属バンパーへのメッキは、旧車を除けばクロスカントリー系の四駆かトラックとなるでしょう。
この場合、樹脂と違い腐食等バンパーの状態でメッキ加工できないこともあり、パーツ自体が大きなものになるため、思ったよりも高価になることもあります。

★アフターパーツ
★再メッキ

メッキ加工を考える場合

メッキ加工されたバンパーの装着を考えた場合、純正パーツにメッキ加工を施す場合とアフターパーツを装着する場合が考えられます。
純正パーツにクロームメッキを施す場合、その形状や素材にもよります。
しかし概ね社外品のアフターパーツと大差ない価格となることが多くあります。
例えばスズキのジムニーをブロンコ風になど、明確な仕上がりのイメージがあれば、新品のアフターパーツを装着する方が価格やイメージとの差異もなく満足したものになるでしょう。

メッキバンパーの劣化による再メッキ

劣化に伴い、再メッキを施さなければならない場合もあるでしょう。
この場合は少し事情が変わってきます。
当然、前述のアフターパーツに付け替えるという手もあるのですが、旧車の場合パーツが無い事もあり、再メッキということになります。
人気車種であれば、近年の旧車ブームもあり、アフター供給がある車種あります。
しかしその種類は絶対的に少ないということには変わりはありません。

バンパーの再クロームメッキ

1971年ビュイック リビエラ パンパーをリクロームしました

ケンメリバンパー再メッキできます

ケンメリバンパー再メッキ前
再メッキ前
ケンメリバンパー再メッキ後
再メッキ後

ナカライメッキに問い合わせ

メッキ加工は、公害防止整備に関する法律に基づく届出済みの専門の業者でしか施工できません。
専門業者の職人が加工する再メッキは、実は非常に手間のかかる作業なのです。
ここでは再メッキの工程を少し詳しく見ていきましょう。

★メッキバンパーの状態
★下地処理

剥離の前の状態確認

メッキの金属皮膜を剥離する前にまず、バンパーの状態を確認します。
簡単に考えがちですが、状態によってはこの段階で再メッキ出来ないと判断される場合もあります。
腐食の侵攻がひどく素地まで腐食しているものは、再メッキしてもきれいな仕上がりにはならず、再メッキは不可能となります。
状態確認の段階で異常がなければ、専用の溶剤に浸して表面の古いメッキや金属皮膜、塗装を剥離します。

丁寧なパフ磨きできれいな仕上がり。

メッキ加工の仕上げに大きく影響する作業がバフ磨きを含めた下地処理です。
剥離、下地研磨の後、バフを使って研磨をしていくのですが、この作業がしっかりしていないと綺麗なな仕上がりのメッキになりません。
剥離と下地処理を丁寧に行うことが、あの美しく輝くクロームメッキに繋がるのです。
剥離が終わったバンパーは下地研磨を行います。
下地研磨から始まるバフ磨きは簡単に見えて、根気のいる作業です。
また、表面を均一にしていくという作業は職人の微妙な力加減が必要となる作業です。
ここまではDIYでという方も、実際は難しい作業であることは頭に入れておきましょう。

再メッキの最終工程

バフ仕上げが終わった後は、下地となる銅メッキ処理を施します。
素地に銅をメッキする作業なのですが、この作業の後にも再度バフ研磨を行い、表面を整えます。
常に表面を処理し整えていくことがキレイな仕上がりに繋がります。
この作業が終わるとニッケルメッキ、最後にクロームメッキという手順となります。
職人の技術に加え、時間もかる手間のかかる作業なのです。

クロームメッキの修理の注意点

再クロームメッキは非常に手間のかかる作業ということは、承知頂いたことかと思います。
当然にご説明させて頂いた工程は、DIYで出来る作業でもありません。

一部補修が出来ないクロームメッキバンパーの補修は全面再クロームメッキとなってしまいます。
そうなると手間と時間のかかる大掛かりな作業。
予想していたより高額になるケースがあります。
それではここで再クロームメッキを依頼する場合の注意点をおさらいしましょう。

剥離前と剥離後の状態確認

メッキバンパーの状態次第では再メッキ出来ない場合もあることは説明させていただきました。
この中で依頼業者の説明を聞く中で注意が必要なのは、素地まで腐食が侵攻しているかどうかの判断でしょう。
表面からでは判断できない場合もあり、金属皮膜を剥離した後の判断となる場合もあることを知っておきましょう。
腐食が素地まですすんでいる場合、下処理をしても腐食が残る場合があります。
腐食が残ると、再クロームメッキをしても腐食している部分がぶつぶつなるになり、キレイなメッキとは言えない仕上がりとなる場合があります。
業者から説明を受ける場合はこのことを頭に入れておくといいでしょう。

費用

何を求めるかによって新品購入の方が費用を抑えることができる場合があることは、前述の通りです。
専門の工場で職人が手間をかけて作業をします。思ったよりも高額になる場合があるということもお判りいただいたと思います。
その中で特別思い入れの強いものでなければ新品を購入することを頭に入れておきましょう。

‥別加工で模様替え

腐食が進んでいて、満足な仕上がりが期待できそうにない場合やパーツが手に入らない場合は、他の方法により模様替えをするという手段も考えましょう。

回数

再クロームメッキは、概ね2~3回までとされています。
これは、素材へのダメージが大きいことが理由なのですが、これも頭に入れておきながら補修を考えることが必要です。

DIYでのメッキバンパーの加工

バンパーをメッキ加工する場合あるいはメッキ風にする場合近年では様々な方法があります。
一部のみを加工したい場合やメッキ風で十分と考えられる方は、近年ではメッキ風スプレーやメッキフィルムでのラッピング加工等、様々な手法があります。
これらは概ねメッキ加工より安価で且つDIY施工することも可能です。
丁寧に仕上げれば満足のいく仕上がりになることも少なくありません。
そしてこのスプレー塗装やフィルムコーティングがDIYで可能なメッキ(風)加工の限界といえるかもしれません。
自らの車の仕上げを想像して、またメッキ以外のメッキ風加工の場合は、そのサンプルなどをしっかりと確認しましょう。
それらを加味して施工することにより、十分満足のいく仕上がりがクロームメッキよりも安価で施工できることは十分に魅力的と言えるでしょう。

 

愛車はどのKING?

KINGチャート05

3つのKING

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NAKARAIメッキで加工した旧車パーツ参考事例を掲載させていただきます。

ケンメリバンパー

ケンメリバンパー再メッキ前
再メッキ前
ケンメリバンパー再メッキ後
再メッキ後

ダットサン フェアレディ(SR311型)リヤバンパー

メッキ前バンパーメッキ剥離後バンパー
再メッキ前メッキ剥離後
板金修理後バンパー

メッキ後バンパー

板金修理後再メッキ後
再メッキ後バンパー全体画像
再メッキ後バンパー

ナカライメッキに問い合わせ

旧車パーツのメッキ手入れ

クロムメッキパーツの多い旧車パーツの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。

クロムメッキには最大の弱点が!?

 

クロームメッキにあいている目にみえない無数の穴

クロームメッキが錆びる原因【構造

点サビ画像

クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。

ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれるくらいの錆びになってしまいます。

錆びてきていない初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。

穴を埋める事で、クロムメッキの穴を埋める事で耐食性が上がます。

クロームメッキが錆びる原因【構造

メッキングの効果

クロムメッキ保護剤「メッキング

メッキ手入れバンパー

メッキング画像

 

クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング

サビトリキングはメッキに優しく、サビには厳しい錆取り剤

サビトリキング画像

 

再メッキ加工の事ならNAKARAI

メッキ工房NAKARAI

再メッキも、もちろん対応しております。メッキ工房NAKARAI

ナカライメッキに問い合わせ

 

メッキング&サビトリキングを購入する

メッキの手入れは、メッキング&サビトリキングがおすすめです。

メッキング&サビトリキング

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(POPデザインは バイク/車/トラック とありますが中身は一緒です)

 

メッキング&サビトリキングの購入を検討しているが、その前にメッキパーツについて相談がある方は、メッキパーツ相談室へ

メッキパーツ相談室

メッキクリナーで磨きすぎてメッキのくすみになってしまった画像

Q.バンパーのオーバーライダーの先端部分ですが、メッキのくすみが取れません! なぜ?このようになってしまったのですか? 

A.画像を拝見させていただく限り、既にクロームメッキが取れて、下地のニッケルメッキを通りこしてうっすら銅メッキがでている状態です。サビはなく、バンパー部分も綺麗に保っている状態を考えると、研磨剤のはいったメッキ磨き剤で磨きすぎた結果だと思います。手入れをしたつもりが逆にアダとなったのでは? こうなってしまったら再メッキしか再生不能です。 今後は磨くのではなく、メッキングで定期的なコーティングを強くお勧めいたします。

メッキパーツ相談室

 

クロムメッキの事についてもっと知りたい方は

電気メッキイラスト図

装飾クロム参考画像・バイクカバー

詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る