画像参照元…ハーレーダビッドソン公式ページ
ハーレーダビッドソン『ソフテイル』
アメリカ最大のオートバイメーカーである『ハーレーダビッドソン』。もはやバイクに詳しく無い人でも知らない人はほとんどいないのでは無いか、というほどのネームバリューを持ったまさに老舗中の老舗。
そんなハーレーは1903年アメリカ合衆国はウィスコンシン州ミルウォーキーで設立され、間も無く120周年を迎えようとしています。その長い歴史の中でハーレーは世界のバイク市場に大きな影響を与えるほどの発明や、トレンドを生み出し続け人々をワクワクさせ続けています。
月並みな表現かも知れませんがまさしく温故知新という言葉が非常にマッチした、クラシカル、でも新しいバイクを数々輩出し、世界を牽引し続けてきたオートバイメーカーとしての拘りと貫禄を持っているのもその長寿の理由とも言えるかも知れません。
そんなハーレーのバイクの中でも特に人気があるのが『ソフテイルファミリー』です。この名前も聞いた事がある方も多いかと思いますが、元々このソフテイルとはバイクのモデル名ではなく、フレームの名前だという事はご存知でしょうか?
今回はハーレーのソフテイルファミリーに焦点を合わせて詳しく解説をしていきたいと思います。
目次
誕生の経緯。ソフテイルの意味とは!?
ソフテイルが初めて登場したのは1984年。リヤサスペンションを用いない『リジッドフレーム』の形をそのままに、リヤをスイングアーム式に改変しサスペンションで懸架した革新的なフレームでした。
リジッドフレームはフレームにリヤタイヤを直付けしていた為、もちろん路面のわずかな轍もライダーに直接衝撃を与えるほどの硬い乗り味から『ハードテイル』と呼ばれていました。
その一方でサスペンションを取り付ける事で柔らかな乗り味を実現したことで『ソフトテイル→ソフテイル』と名付けられたのです。スペルも『Softail』と上手く両方単語の綴りを繋げた秀逸なネーミングとなっています。
昔はハーレーのバイクのほとんどがリジッドフレームでしたが、1952年のKモデルを皮切りにツインショックタイプのダブルクレードルフレームを採用したモデルも続々登場していました。
しかし1980年代に入るとユーザーからはよりシンプルでエンジンを美しく据える事ができ、低くバランスの取れたリジッドフレームカスタムが人気でした。技術の進歩に逆行したカスタムでしたが、このリジッドフレームというのは、いつの時代でもカッコよく見えてしまう魔力を持ったフレームとも言えます。
このリジッドフレームのスタイルで心地よく乗れるフレームとしてこのソフテイルが開発されたのです。まさに当時のカスタムトレンドも取り入れ更に進化したモノを生み出すあたりがハーレーのセンスの高さを感じます。
美しい造形のフレームワークは日本車へも影響した
ソフテイルはリジッドフレームの形状を参考にして作られている為、非常にシンプルで有りながら美しいトライアングル型となっています。
よくよく見ればメインフレームとスイングアームがセパレートしているのが分かりますが、俯瞰だとほとんど見分けが付かないほどです。
ステア部分からタンク、シート、テール部分に向かって一直線に下がっていくシルエットはまさにクラシックハーレーそのもの。このソフテイルの計算され尽くされた造形は当時モノの様なデザインを実現させており、古くからのハーレーファンを満足させ続けてきました。
リヤサスペンションはフレームの内部に格納されており、外側からは見えないというデザイン性においても非常に拘りのある構造。それによってリヤサスを用いながらもリジッドフレームさながらのカスタムを楽しむ事ができる理想のフレームとも言えます。
この独特のフレームワークはもちろん日本のアメリカンバイクにも波及しました。ホンダのスティード、ヤマハのドラッグスター・カワサキのバルカンなど、多くの国産メーカーのアメリカンバイクは積極的にこのソフテイルに似たフレームを採用し、まさにハーレーは日本のバイク市場においても大きな影響を与えトレンドを生み出したのです。ちなみに国産アメリカンバイクはもちろんソフテイルではなく、あくまでもダブルクレードルフレームと明記されています。
めちゃめちゃかっこいい国産アメリカンの登場にも貢献してくれたソフテイル の存在はまさにリスペクトに値しますね。
FL系・FX系ってなに!?
ハーレーのバイクのモデル名を見ているとソフテイルという文字だけではなく『FXST』といったアルファベットの羅列を見受けますね。実はこのアルファベットの一文字一文字には意味があるのをご存知でしょうか?そして特によく聞く『FL系』『FX系』についても解説します。
- FL・・・フロント16インチなどの小径タイヤ装着のクラシックモデル
- FX・・・フロント19インチ以上の大径タイヤ装着モデル
- ST/S・・・ソフテイルフレームを意味する
- XL・・・スポーツスター
- D・・・ダイナ
- F・・・ファットボーイ
- C・・・クラシック/カスタム
- H・・・ハイコンプレッション/ハガー
- R・・・ロードスター
- N・・・ナイトスター
- S・・・スポーツモデル/スプリンガーモデル
- T・・・ツーリングモデル
- L・・・車高が低いことを示すLOWモデル
- B・・・ブラック/バッドボーイ
ソフテイルファミリーには用いられないアルファベットも記載してますが、ハーレーのバイクに使われているモノは主にこれらになります。
つまり車名が『FXST』となっていれば『フロントに大径タイヤを装着したソフテイルフレームのモデル』という事になります。ちょっとしたハーレーの豆知識として覚えておけば話のネタになるかも?
中にはアルファベットが重複したモノも有りますがある程度の車種はこのモデル名だけでどんなバイクかが分かりますね。
2022年ソフテイルファミリーモデル一覧
それでは今現在新車で購入できるソフテイルファミリーと特徴を一挙にご紹介します。
FXST ソフテイルスタンダード
その名の通りソフテイルファミリーの中で最もシンプルなスタンダードモデル。搭載エンジンは1746cc・Milwaukee−Eight®︎107。
FXLRS ローライダーS
カスタムライクなローライダーモデル。ビキニカウルや倒立フォーク採用のスポーティなモデル。搭載エンジンは1923cc・Milwaukee−Eight®︎117。
FXLRST ローライダーST
ローライダーSをベースに大型フェアリングとサイドバッグを装着したツアラーモデル。搭載エンジンはローライダーS同様に1923cc・Milwaukee−Eight®︎117。
FLFBS ファットボーイ114
名前の通りファットなボディがウリのハーレーでも常にラインナップに名を連ねている人気モデル。現行ファットボーイ1868cc・Milwaukee−Eight®︎114エンジンを搭載し更に進化を遂げました。
FXFBS ファットボブ114
ファットボーイに次ぐ肉厚でマッシブなファットモデル。今までに無いレーシーで無骨なスタイリングが魅力の一台。搭載エンジンは1868cc・Milwaukee−Eight®︎114。
FLHCS ヘリテイジ クラシック114
クラシカルなスタイリングで重厚感のあるツアラーモデル。ヘリテイジ(Heritage)とは『遺産・伝承・継承物』を意味しています。搭載エンジンは1868cc・Milwaukee−Eight®︎114。
FLSB スポーツグライド
スポーティかつツーリングにも特化した一際異彩を放つモデル。カウルやサイドバッグは脱着可能な為、気分によって違ったスタイルを楽しめる一台で二度美味しいモデル。搭載エンジンは1746cc・Milwaukee−Eight®︎107。
FXFBS ブレイクアウト114
フロント21インチ、リヤ240のワイドタイヤを装着した迫力満点な一台。ソフテイルファミリーの括りだけではなくハーレーバイク全体を見ても最も尖ったモデルとも言っても過言では無いカスタムライクなスタイルはまさに圧巻です。搭載エンジンは1868cc・Milwaukee−Eight®︎114。
ソフテイルをいつまでも美しく!!
いかがでしたでしょうか?ハーレーのバイクでも人気が高くストリート系からツアラーまで幅広くラインナップしたソフテイルファミリーはバイク選びの候補としては外せないくらい魅力的なモデルが盛り沢山です。
そしてソフテイルに限らずですが、ハーレーのバイクにはクロームメッキを多用した煌びやかなモデルが多数存在します。せっかくの美しい車体に美しいメッキパーツですから、いつまでも美しく保っていきたいのはオーナーの切なる願いでしょう。
もちろん塗装面のコーティングなどのメンテナンスも重要ですが、それと同じくらいメッキパーツへもコーティングを施し愛情を注いでいきましょう。メッキパーツも経年と共にくすみや錆が発生するので、放っておけば錆腐食が侵食して取り返しのつかない事に・・・
またメッキはそれこそ人の肌の様に繊細なので、使用するケミカルもきちんとしたモノを使わないと更に傷やくすみの原因にもなり兼ねません。愛車の価値を損なわない、また美しく乗り続けていく為にしっかりとしたショップとケミカルを選び、美しく維持していきましょう。
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ハーレーダビッドソン『ソフテイル』
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メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
クロムメッキには最大の弱点が!?
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれてしまいます。
初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの耐食性が飛躍的に上がます。
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詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。