画像参照元…カワサキ公式ページ
カワサキのミドルクラスアメリカン『エリミネーター250SE』
みなさんこんにちは。今回ご紹介するのはミドルアメリカンバイク『エリミネーター250SE』です。最近ではめっきり見ることは減りましたが、250ccクラスのアメリカンとして他メーカーを圧倒する尖った存在として一目を置かれていたバイクです。
エリミネーターシリーズが登場したのは1985年。GPZ900Rののエンジンを搭載したエリミネーター900が初代です。発売当時からエリミネーターシリーズは筋肉質なアメリカンスタイルのバイクで、ゆったり走るクルーザーというより攻めた走りを追求したかの様なドラッガースタイルの一風変わったデザインのアメリカンとして唯一無二のマシンとして独特なオーラを放っていました。900ccの登場を皮切りに1000cc・750cc・600cc・500cc・400ccと排気量のラインナップも幅広く展開していました。
エリミネーター250が登場したのは1987年。エリミネーターシリーズの末っ子的なポジションで有りますが、そのスタイリングは初代から踏襲された尖ったドラッガースタイル。250ccながらも大きな車体と強烈な存在感を持つエリミネーターは、普通では物足りない尖ったライダーたちに愛されていた名車でも有ります。
車名である『エリミネーター(ELIMINATOR)』とは『排除する』といった何とも物騒な意味を指し、まさに他を淘汰し生き残ると豪語するかの様な野心を感じる車名となっています。
エリミネーターは元々ドラッガースタイルでスポーティな外観ですが、よりスポーティなモデルの『エリミネーター250SE』を1988年に発売しました。その外観の仕様については後ほどじっくりと解説していきますが、特別仕様感溢れるその見た目は一気にエリミネーターの人気を爆発させ、認知度を上げたモデルとも言えます。車名にある『SE』は『スポーツ・エディション』を指します。
目次
エリミネーター250SEの主要諸元
エリミネーター250SEの主要諸元は以下の通りです。
車体型式
- 型式:EL250A
エンジン
- 型式:EX250EE
- 種類:直列2気筒 4ストローク DOHC
- 冷却方式:水冷
- 気筒あたりのバルブ数:4バルブ
- 総排気量:248cc
- 燃料供給:キャブレター
- 内径(シリンダーボア):62mm
- 行程(ピストンストローク):41.2mm
- 圧縮比:12.4:1
- 最高出力/回転数:40ps/12500rpm
- 最大トルク/回転数:2.4kgf•m/10000rpm
- エンジン始動方式:セルフスターター式
- 使用燃料:レギュラーガソリン
- 潤滑方式:ウェットサンプ式
- 変速機:リターン式6段変速
寸法
- 全長:2140mm
- 全幅:745mm
- 全高:1100mm
- ホイールベース:1490mm
- 最低地上高:155mm
- シート高:690mm
- 乾燥重量:143kg
- 車両重量:161kg
- 乗車定員:2名
- 燃料タンク容量:12L
- タイヤサイズ(前):100/90−17
- タイヤサイズ(後):140/90−15
構造
- フレーム型式:ダイヤモンド
- 動力伝達方式:チェーン
- 懸架方式(前):テレスコピックフォーク(正立)
- 懸架方式(後):スイングアーム
- ショックアブソーバー本数:2本
- キャスター角:29°00’
- ブレーキ型式(前):油圧式ディスク
- ブレーキ型式(後):機械式リーディングトレーリング
攻めたドラッガースタイル
冒頭でも少し触れましたが、エリミネーターはアメリカンバイクで有りながらドラッガースタイルという異彩を放ったバイクです。250ccクラスのみならず数あるアメリカンバイクの中でもドラッガースタイルはこのエリミネーターのみと言われるほど。唯一無二のスタイリングを持つエリミネーターは、強烈な印象を見る者の脳内に強く叩き込み『只者では無い』バイクとして、長くその存在感を維持してきていました。1996年モデルを最後に生産が終了したものの、令和の現代においても多くのバイク好きから認知されています。
横幅に広いティアドロップタンク、シートは高低差の大きいメインシートとピニオンシートを採用するなど基本的にはアメリカンバイクらしいデザインとなっております。
フレームは軽量化に特化したダイヤモンドフレームを採用。アメリカンバイクにしては珍しいフレームですが、ショートサスペンションを装着することで、ロースタイルアメリカンの様な雰囲気をしっかりと醸し出しています。
ハンドルはローハンドルが装着。ドラッグバーとまではいかないにしても、低めのハンドルは自然と攻めたライディングポジションへ誘い込み、ライダーの闘志を自然と燃やしてくれそうです。
メーターはタコメーターとスピードメーターの2連メーター。その間には各種インジケーターランプが独立してマウントされています。メーターを含み、全てがメッキリムであしらわれているなど、細かい造形にも妥協は無い様です。
フロント17インチ、リア15インチのタイヤには3本スポークのスマートなキャストホイールが装着されています。タイヤ周りを飾るフェンダーはショートタイプが採用されており全体的に軽快さを感じる足回りとなっています。特にリアのショートボブフェンダーはチョッパーライクなデザインでもあります。
エンジンは筋肉質な直列2気筒DOHCエンジンが搭載され、外装の迫力にも負けない存在感です。エンジン前方には大きなラジエーターが装着されています。アメリカンバイクには嫌われそうなパーツではありますが、スポーツ色の強いエリミネーターには自然と馴染みます。250ccらしからぬファットなエンジンから伸びたマフラーは大きなスラッシュエンドのサイレンサーが装着されています。
ロー&ロングな車体のおかげで足つき性能はかなり良く、女性に選ばれる事も少なくない為、意外に乗る人間を選ばない初心者でも運転のしやすいバイクです。
またエリミネーター自体がアフターパーツが少ない為、元々のカスタムの幅が狭かったのですが、エリミネーター250SEのカスタムライクな外観は当時のファンを歓喜させた事は間違い無いでしょう。
ブラックアウトされたボディ
エリミネーター250SEは無骨なスタイリングに合わせてタンク・フェンダー・エンジン・ハンドルに至るほとんどのパーツがブラックアウトされた重厚感のある塗装となっています。
黒に統一され引き締まったボディを手に入れたエリミネーターは、まさに漆黒のマシンと化し見る者を圧倒します。ブラックアウトされる事で、随所に散りばめられたメッキパーツが映え、シックな印象も同時に与えてくれます。
特にエンジンを這う様に取り回されたエキゾーストパイプは閑散になりがちな車体スタンド側に絶妙なアクセントとなっています。タンクやサイドカバーのゴールドの文字とブラック塗装との組み合わせもバッチリです。
特別仕様のカウリング
エリミネーター250SEの最大の特徴と言えばやはり特別仕様のカウリング。ヘッドライトには小振りながらもしっかりとメーター部分まで覆ったビキニカウルが装着されています。風防的な機能面では心許ない様に感じますが、ドラッガースタイルのボディに絶妙にマッチしています。ビキニカウルの中央には『ELIMINATOR』の文字が誇らしげに書かれており、オリジナルデザインであることを強調しています。
またアンダーカウルも装着されていると言う贅沢な仕様っぷりです。先端の尖った挑発的なデザインで、ラジエーターと一体型の様にも見えるので車体により迫力を与えてくれます。
ドラッガースタイルに贅沢なカウリング。どこかで見たかと思えばスズキのデスペラードXと似たスタイリング。エリミネーター250SEに対しスズキのデスペラードXは400cc。車格にも差があり、車体の迫力もデスペラードが上。ことごとく比較される両機ですが、それぞれ違った個性もある為、やはりどちらとも魅力的なバイクです。
あえてエリミネーター250SEを贔屓目に見るとするならば、250ccと言う気軽さがアドバンテージの様にも感じます。
パワフルな走り
搭載された248cc水冷直列2気筒4ストロークDOHCエンジンは、最高出力40ps/12500rpmと高回転型のパワフルなエンジンとなっています。
ずっしりとした車体と相まって高速道路の走行においてもある程度の安定感はある様で、意外にもロングツーリングでも安心して走り出せるバイクでもあります。
エリミネーター250SEの中古相場
エリミネーター250SEの現在の中古相場ですが、純正でしっかりとカウルが残っている個体だと45万円程。状態が良ければ70万円前後とジワジワとその価格は上がってきている様にも感じます。
やはりエリミネーター自体が人気車種であるのと、SEと言う特別仕様のスタイリングがその価格に影響している様にも感じます。もちろん今後入手困難になるのは目に見えてきているので、気になる方はこまめにチェックしましょう。
尖った250アメリカンはいかがですか?
さてエリミネーター250SEの魅力は少しは伝わったでしょうか?ひと昔前は若者を中心に人気のあった車種でしたが、最近ではめっきり見る機会が減りました。特にSEとなるとそのレアさはグッと上がります。
250cc以下の小型バイクも人気が出てきている昨今のバイク市場。少々入手が困難ですが、敢えて少し尖ったデザインのバイクをチョイスするって言うのもまた良いかも知れませんね。特に現代においてはエリミネーター自体も旧車色が強まってきているので、サラッと街を流しただけでも注目を浴びる事もあるかも知れませんね。
以上カワサキ『エリミネーター250SE』のご紹介でした。
愛車はどのKING?
メッキ手入れ
クロムメッキパーツの多いバイクメッキの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。
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