バレル研磨はどうやって行われる?使用される部品や特徴・仕組みまとめ

バレル研磨前バレル研磨後
バレル研磨前レル研磨後

バレル研磨がどうやって行われるのか知っている方はそれほど多くないでしょう。
ここではバレル研磨とはなにかについて、その特徴や仕組み、使われる部品などを紹介していきます。
製品を研磨する方法はいくつかありますが、その中でもバレル研磨は機械を使うことで一気に、そして均一に対象を研磨することが可能です。
製造の現場では利用される機会も多いのがバレル研磨で、私達が普段使っている自動車やバイクの部品もバレル研磨されていることがあります。

バレル研磨とはなにか

バレル研磨とは対象を研磨する方法の1つです。
バレルと呼ばれる大きな容器に対象の製品を入れ、そこに研磨石、コンパウンド、水も加えます。
これらをまとめて容器内で動かしたり、振動を与えたりすることで研磨していくというのが大まかな仕組みになっています。
バレルというのは日本語で樽という意味になり、大きな樽に対象を入れて研磨するイメージです。
バレルの大きさはさまざまですが、基本的にはある程度の大きさがあり、対象となる製品を複数まとめて研磨可能です。
研磨することでバリが取れ、表面がピカピカになります。
製品の仕上げに行う作業の1つです。

バレル研磨の特徴

次にバレル研磨の特徴について見ていきましょう。
バレル研磨の特徴としては主に以下の2つが挙げられます。

★仕上がりにムラが出ない
★複数製品をまとめて研磨できる

まず1つ目の仕上がりについてです。
バレル研磨の場合、機械を使って常に一定の動作によって研磨を行います。
そのため仕上がりも一定になります。
人の手で研磨作業する場合、力加減の違いなどによって仕上がりに差が出ることも珍しくありません。
特に複数人で作業するといった状況では、個人の技術の違いによっても仕上がりに差が出ます。
同じ製品なのに研磨の具合が変わってくるというデメリットが生まれますが、バレル研磨ならその心配がありません。
機械がすべての製品を同じ仕上がりにしてくれるため、まったく同じ製品を作り続けることが可能になるのです。
次に2つ目ですが、大きなバレルに製品をまとめて投入できます。
そしてそれら複数の製品を1度に研磨してくれるため、作業効率も非常に高いのが特徴です。
1つずつ研磨するという手間がなく、大量の製品を一気に研磨したいという場合に最適な手法なのです。

バレル研磨の種類について

バレル研磨は研磨の方法によっていくつかの種類に分けられます。

★回転バレル研磨法
★振動バレル研磨法
★遠心バレル研磨法

以上の3種類です。
どれもバレルという容器を使って製品を研磨するという点では同じものですが、研磨する方法が違ってきます。
それぞれどんな違いがあるのか、具体的な研磨方法を見ていきましょう。

回転バレル研磨法

回転バレル研磨法はバレル研磨の方法の中でももっとも一般的、定番と言える方法です。
八角形のバレルを部品として使い、このバレルの中に対象となる製品、研磨石、コンパウンド、水を入れます。
そしてバレルを回転させることで研磨していきます。
八角形のバレルが回転することで中の製品や研磨石、コンパウンド、水が混ざり合い、ぶつかることで研磨される仕組みです。
作業にかかる時間が長く、他の方法と比べて作業完了まで長くなってしまうものの、もっともムラの出ない方法となっています。
仕上がりがとても綺麗で、少しのムラも許されない場合や、時間がかかってもとにかく仕上がりを安定させたいという場合に最適な方法です。
また、バレルを回転させて研磨するというシンプルな仕組みのため比較的扱いやすく、機械を導入する費用も安く済むというメリットもあります。

・・振動バレル研磨法

振動バレル研磨法は文字通り振動の力を利用した研磨方法です。
大きなお皿のような円状の見た目をしていて、そのお皿の中に対象となる製品、研磨石、コンパウンドといった必要な物をそれぞれ入れていきます。
回転バレル研磨石ではこの後にバレルを回転させることで研磨していましたが、振動バレル研磨法ではバレルを振動させます。
バレルを絶え間なく振動させることで内部で製品や研磨石が混ざり合い、徐々に製品が削れていくという仕組みです。
作業効率も回転バレル研磨法と比べて非常に高くなっており、その効率は回転バレル研磨法の数倍にもなると言われています。
短時間で製品を研磨してしまいたい場合に便利な方法と言えるでしょう。

・・遠心バレル研磨法

使われる部品は回転バレル研磨法と一緒で、基本的に八角形のバレル容器を使います。
回転バレル研磨法の場合は1つのバレルを使いますが、遠心バレル研磨法は複数のバレルを使うのが大きな特徴です。
たとえば4つのバレルを用意し、4つバレル全体を時計回りに回転させるとしましょう。
この回転を公転と呼びます。
さらに1つ1つのバレルを個別に反時計回りに回転させます。
こちらの回転は自転と呼びます。
公転と自転によって遠心力が生まれ、この遠心力によって内部の製品が研磨されていきます。
研磨する力が非常に強く、主に鉄鋼品の仕上げなどに使われます。
自動車の部品などがそうです。
硬い金属もしっかりと研磨することができ、かつ短時間で仕上げることができると非常に高性能な研磨法と言えます。

バレル研磨のデメリットについて

機械で自動で研磨することができ、仕上がりも綺麗と非常に優れた方法であるバレル研磨ですが、デメリットも考えられます。
まず1つがバレル容器のサイズの問題です。
バレルと呼ばれる容器のサイズはあらかじめ決まっていますから、それよりも大きな製品は入れることができません。
入れることができなければ研磨することもできず、別な方法で研磨するしかありません。
研磨する製品に対応したサイズをあらかじめしっかり選定しておく必要があるのです。
もう1つのデメリットがどんな物でも必ず研磨できるわけではないという点です。
サイズの問題もそうですが、さらに形状の問題も加わります。
バレル研磨はどの方法であれ容器内で製品と、研磨石やコンパウンド、水などを混ぜてぶつけ合うことで研磨を行います。
そのため複雑な形状の製品になると研磨されない部分が出てきてしまうのです。
細かい部分にまで研磨石が当たらないわけです。
こうなると仕上がりに大きなムラが出てしまい、後で手作業で研磨し直すなどの手間が発生します。
こうしたデメリットもありますので、それを踏まえたうえでバレル研磨を行うかどうか判断する必要があります。

研磨石とコンパウンドについて

バレル研磨では研磨石とコンパウンドという物が使われます。
どちらも研磨するために必要不可欠な物となるのですが、どういう物なのでしょうか。
まず研磨石ですが、これは製品を研磨するための素材です。
石という言葉の通り天然石を使う場合もあれば、セラミックなどを素材として使う場合もあります。
一言で研磨石と言っても複数の素材があり、研磨する製品やどのように研磨したいかなどで使い分けます。コンパウンドはその名の通り研磨剤です。液体状の研磨剤や粉末状の研磨剤などがあり、研磨石の働きを補助してくれます。研磨そのものは研磨石が行うためコンパウンド無しでもある程度の研磨は可能と思われますが、作業効率をアップさせるためにもコンパウンドもセットで使うのが通常の方法です。

研磨以外の効果も

バレル研磨では研磨以外にも期待できる効果があります。
たとえば防錆です。防錆効果のあるコンパウンドを使うことによって、製品を研磨しつつ防錆も同時に行います。
多くの金属製品では防錆も持たせることが多いため、その作業もまとめて行えるというのは非常に便利です。この他、製品の洗浄も行ったり、強い光沢を持たせたりと、バレル研磨ではさまざまな効果を期待できます。こうした点もバレル研磨の特徴、メリットと言えるでしょう。
これらを機械で自動で行えるわけですから、製造の現場では非常に重宝される方法です。
手作業でこうした作業をすべて行う場合、複数の工程に分かれ非常に面倒になってきますが、バレル研磨なら機械に任せるだけですべてを行ってくれます。

バレル研磨は製品を研磨し、仕上げるための作業で使われます。
大きな樽状の容器の中に製品と研磨石、コンパウンド、水を加えて回転や振動させることで研磨を行います。いくつかの方法があり、それぞれ特徴が違いますので目的に応じて適切な方法を選ぶことも大切でしょう。また、メリットだけでなくデメリットもありますので、両方を把握することが使いこなすコツとなります。自動車など、多くの製品でバレル研磨が使われています。
どのように研磨されるのかを知り、どういった効果が期待できるのかも知っておきましょう。

バレル研磨の見積依頼をする

ナカライメッキに問い合わせ