金メッキ加工参考画像【ホンダ CBX 650カスタム・シリンダヘッドカバー】
メッキ前 | バフ研磨後→ニッケルメッキ | 24金メッキ |
金メッキは外観が美しく、トラック、車、バイクパーツ以外でも多く使用されており、柔らかく、加工性に富んでいるため、装飾品や貨幣として用いられてきました。そのほかの特徴として電気伝導性や熱伝導性が高いことから、コネクタ、センサー電極、半導体部品、接点等に使用されており、工業用の金メッキでは電子部品から医療部品まで、装飾用の金メッキではアクセサリーから歴史建築物まで、幅広く使用されております。
とても身近にある金メッキですが、金メッキ対する疑問も多く「金メッキの手入れ方法を知りたい」「金メッキがなぜ変色するか知りたい」「金メッキの変色を防ぐ方法はないのか?」「金メッキ依頼したいけどどうればいいの?」「自分で金メッキ加工できないの?」「金メッキ加工と金メッキ風塗装は違うの?」といったお問い合わせがよくあります。
この記事では金メッキのメカニズムを明らかにし、金メッキの変色を防ぎ、ピカピカ維持方法から、金メッキの加工の依頼方法までご紹介します。
金メッキの手入れにお困りの方、これから金メッキ加工したいと思っている方は、ぜひこの記事をご参考にしていただければと思います。
目次
「金メッキ」とは?「金メッキ風塗装」との違いも解説!
名称 | 加工 | 目的 | 違い |
金メッキ | 金属加工 | 装飾性・機能性(素材保護) | 18金/24金等本物のゴールドを使用 |
金メッキ風塗装 | ペイント加工 | 装飾性 | 塗料による着色 |
【金メッキとは?】
金メッキとは、本物の金を薄い金属皮膜として素材に結合させることで、煌びやかな金の装飾性と機能性(防腐性・抗変色)を目的にしている「金属加工」の一種です。
※注意※ お金にメッキするのは法律違反 画像は合成です
メッキをすると、中身はアルミ、銅、ニッケルで外見は金になるという事です。
素材全てに純金を用いるのはコストが跳ね上がってしまうため、装飾性を目的とするのであれば、金の皮膜を素材と結合させることで、金と同等の装飾性能を持たせることができます。
また、素材自体を腐食要因から保護し、変色に対する抵抗力を向上させる効果もあり、アクセサリーからバイク/自動車外装パーツなどに幅広く活用されています。
【金メッキ風塗装とは?】
金メッキと似た風合いをお手軽に演出する方法として、「金メッキ(風)塗装」と呼ばれるものがあります。
こちらは、あくまで塗料塗装(ペイント加工)であるため、本物の金を素材として使っていません。メッキは素材と金属を結合させることで強力に接着しますが、塗装は素材の上から塗料が吸着しているだけなので、剥がれやすいという欠点があります。
そのため、素材保護や機能性より装飾性を優先した手法と言えるでしょう。
一方で、メッキ処理が行えない素材(樹脂素材など)にも加工が可能なことから、素材によっては金メッキ風塗装を使用する場合もあります。
値段の違い
【金の種類と目安価格】
種別 | 刻印 | 1g価格 2021年2月 | 金の含有率 |
24金 | K24 | 6,450円 | 100%(純金) |
22金 | K22 | 5,900円 | 91.7% |
21.6金 | K21.6 | 5,770円 | 90.0% |
20金 | K20 | 5,360円 | 83.5% |
18金 | K18(WG) | 4,930円 | 75.0% |
14金 | K14(WG) | 3,680円 | 58.5% |
12金 | K12 | 2,353円 | 50.0% |
10金 | K10(WG) | 2,590円 | 41.7% |
9金 | K9(WG) | 2,290円 | 37.5% |
金メッキ加工の場合、素材に本物の金を使用するため、上記表のように原料価格が高くなります。
金相場の合わせて変わせて価格が変動するので、依頼する際には要見積もりです。
一方、金メッキ風塗装の場合は素材に本物の金を使っていないため、お手頃価格(数千円)で加工できます。
ただし、当然ながら金属特有の光沢や美しさは本物には及ばないので、納得する仕上がりを目指すなら絶対に金メッキ加工をオススメします。
刻印の有無と意味
金メッキ加工された製品には、金と同様に刻印が入っている物があります。
金メッキの刻印例:「K18GP」
※K18=使われている金の種類
※GP=メッキの種類(GOLD PLATEDの略)
上記のように、一般的には「金の品位+GP、GEP等」のメッキの加工方法が刻印されています。
金の種類や刻印の見方は下記の表にまとめましたのでご覧ください。
【金の種類と刻印】
※WG=ホワイトゴールドの略
金の種別 | 千分率 | 含有率 |
K24 | 1000/1000 | 100% |
K22 | 917/1000 | 91.70% |
K21.6 | 900/1000 | 90% |
K20 | 835/1000 | 83.50% |
K18(WG) | 750/1000 | 75% |
K14(WG) | 585/1000 | 58.50% |
K12 | 500/1000 | 50% |
K10(WG) | 417/1000 | 41.70% |
K9(WG) | 375/1000 | 37.50% |
【金の種類と刻印(海外表記の場合)】
海外製品 | 説明 |
KP | Kはカラット、Pは「完全、ピッタリ」という意味。 |
KT | カラットという意味です。18KT、14KTなど。 |
万足金 | 中国製品の金刻印。品位はK24。 |
千足金 | 中国製品の金刻印。品位はK22。 |
足金 | 中国製品の金刻印。品位はK20。 |
【メッキ・金張りの種類と刻印】
※金張りは金属皮膜のメッキと異なり、厚みのある金プレートを接着させる加工方法です。
メッキの種類 | 説明 |
GP | GOLD PLATED 金メッキ |
GEP | GOLD ELECTRO PLATED 電気メッキ |
GF | GOLD FILLED 金張り |
GR | GOLD ROLLED 金張り |
HGE | HARD GOLD ELECTROPLATED 金メッキ |
RGP | ROLLED GOLD PLATE 金張り |
0、金メッキの歴史
金は人類が発見した最初の金属であり、メッキとしても初めての金属である。古代仏像などには金メッキされたものが多いが、こちらは水銀を用いたアマルガム法(乾式)とよばれる方法で行われたものである。近代技術としての電気メッキは、1800年にイタリアで発見され、その後1840年頃、イギリスで発明されたシアンアルカリ浴に始まり、1950年頃までの100年あまりは、それを用いた装飾を主にした薄メッキが主流となっていた。しかし第二次世界大戦を契機に電子工業、航空宇宙技術の発展によって、それらの機能、信頼性の要求にこたえるため、金メッキが工業的分野で利用されるようになって、応用範囲が急速に拡大されることになった。
金メッキの加工方法と種類
ここからは、メッキの加工方法と種類について詳しく解説します。
金メッキには、主に「装飾用金メッキ」と「工業用金メッキ」の2種類に分かれています。
【メッキの種類と用途について】
名称 | 特徴 | 用途 |
装飾用金メッキ | 24Kめっき等、高純度の金が用いられることが多い | アクセサリー、建造物、食器、外装パーツ、インテリア、仏具等 |
工業用金メッキ | 合金メッキとして、金以外の合金を含有した物が用いられることが多い | 回路基板部品、電子光学部品、コネクタ、医療部品、自動車部品等 |
それでは、各種類と加工方法について詳しく見ていきましょう。
種類1.「装飾用金メッキ」
名称 | 特徴 | 用途 |
装飾用金メッキ | 24Kめっき等、高純度の金が用いられることが多い | アクセサリー、建造物、食器、外装パーツ、インテリア、仏具等 |
装飾用金メッキは薄いメッキ加工(下地の銅メッキ、ニッケルメッキ被膜の事ではなく、最終表面の金メッキの被膜の薄さ)による仕上げで、主に美観を持たせたパーツに適しています。
種類2.「工業用金メッキ」
名称 | 特徴 | 用途 |
工業用金メッキ | 合金メッキとして、金以外の合金を含有した物が用いられることが多い | 回路基板部品、電子光学部品、コネクタ、医療部品、自動車部品等 |
工業用金メッキは、高い機能性が求められるため、金以外の金属を含む合金メッキとして用いられることが多い分野です。
金が持つ高い導電性は、コネクターや半導体部品、基盤の配線板に用いられる等、数多くの産業機械に活用されています。
加工方法1.「電気金メッキ」
加工方法2.「無電解金メッキ」
※イラストは無電解ニッケルです。(イラスト差し替えまでおまちください)
金メッキの「剥がれ・変色」を補修するには?
結論から申し上げますと、金メッキを磨いしまい、下地のニッケルメッキがでて、くすんだ状態になってしまいましたら、ご自身では再生不可です。
弊社メッキ工房NAKARAIまで送っていただき、再メッキするしか再生不能です。
金メッキは最終表面だけが金 | 金の延べ棒は全て金 |
■金メッキだと磨くと下地のメッキがでてしまう。下地メッキがでてしまったら再メッキでしか、再生不可
■純金をゴシゴシ磨きく人はいないと思いますが、いくら磨いていも金、金、金
金メッキの変色とは?
金メッキに使われている18金・24金自体は、本来とても変色しにくい金属です。
なのに変色してしまうの? 金メッキの下地のニッケルメッキ、銀メッキ、素材の鉄、アルミ、真鍮、鉄等の影響により変色してしまいます。金メッキはすべての表面を完全に金が被覆しているのではなく、金メッキの表面に
そこから、水、埃、よく人間がさわるところでしたら、手汗等の物質が入り込み、
銀などに比べると金メッキは変色はしにくいが、
金メッキの磨き方
金メッキは磨いてはダメです。金は柔らかい金属なので、磨くととれてしまいます。金についた汚れを落としたい場合は、研磨剤は絶対的にNG、シルバー用の磨きクロスもNG、
弊社から発売してる史上"最鏡"クロスで乾拭きか、水拭き、もしくはアルコールをつけて軽くなでるように磨くくらいしか手立てはないです。一度でも磨いた事により、金メッキが剥がれてしまうと、弊社で再メッキするしか方法がなくなってしまうからです。
金メッキのお手入れについて
24金メッキといえども永久的なものではありません。あくまで別の金属の表面に金が被覆しているだけの状態です。5年がひとつの目安と言われています。
そのため、お手入れ方法も金と金メッキでは大きく異なります。金メッキは「黒ずみを見つけても磨かない、擦らない」ということです。黒ずみを見つけると汚れているのかと思いゴシゴシと磨いいたり、擦ってしまいがちですが、絶対にNGです。金メッキの黒ずみは、金メッキの下地のメッキもしくは、素地の影響ですから、磨けば、磨くほど、擦れば、擦るほど黒ずみが悪化してしまいます。
金メッキの黒ずみがどうしても気になる場合は、弊社にて再メッキするしか方法はないです。くれぐれも研磨剤で磨いてはダメです。 金メッキの場合、日々のメンテナンスが重要です。黒ずみをつくらないためにも、弊社から発売しているメッキ保護剤『メッキング』を黒ずみがでる前に金メッキそのものをコーティングしてしまう事がとても重要です。
金メッキ史上"最鏡"のお手入ケミカル
結論からいいますと、金メッキの手入れは、金メッキが変色する前に、弊社から発売しているメッキングで金メッキそのものをコーティングしまうに限るです。変色度合が全く違ってきます。金メッキという高価な金属を使用されいるパーツでしたら、変色して再メッキする。もしくは部品を新品で購入しなおすというコストを考えたら、メッキングの代金はとても安いケミカルだと思います。
メッキングはクロムメッキ用に作った史上"最鏡"ケミカルですが、金メッキにも使用可能です。むしろ金メッキという高価な金属をしようしているパーツにこそ、使用していただきたいです。メッキ磨き、メッキワックス等のメッキを磨いて汚れを削り落としものではなく、金の光沢感を全くそこなわず、むしろ塗布後は光沢が増します。金メッキにクリアー塗装をされているパーツがよくありますが、クリアー塗装は主成分が一般の塗料と同じようにアクリル系・ウレタン系・シリコン系・フッ素系が主成分なため、どうしても金メッキの光沢よりも、クリアー度合がおちてしまいます。その点メッキングがガラス素材にメッキの光沢剤を配合しているので、輝きが鈍るどころか、輝きが増します。
ただし、厚塗りはNG、とても薄く被膜を塗りこむことで、金メッキの光沢感を増しながら、耐食性を大幅にあげる事が可能です。 もちろん厚塗りすれば耐食性はあがりますが、金メッキに膜ができ、金メッキの光沢感が失ってしまいます。金メッキをコーティングするうえで一番重要なのは、耐食性もあげつつ、美観をそこなわないようにしないといけないことなのです。その点メッキングは金メッキをコーティングするに最適な、史上"最鏡"ケミカルだと自負しております。
金メッキの加工事例
弊社による金メッキの加工事例をご紹介します。
アクセサリー
自動車・バイクパーツ
金メッキ前 | 金メッキ後 |
金メッキ前 | 金メッキ後 |
骨董品の再生
再生前 | 再生後 |
再生前 | 再生後 |
再生前 | 再生後 |
再生前 | 再生後 |
再生前 | 再生後 |
その他
金ピカミシン
新品 | 24金メッキに変更 |
取付後の車両・霊柩車
人生の最後に金ピカ霊柩車にのって、金ピカ気分で旅立つというのもありかもしれませんね。
代用金メッキ
金メッキしたいが、金額的に厳しいと思われる方が多いと思われます。
金に似せた質感をだすメッキ方法もあります。ただし光沢感、変色性、耐食性は金メッキよりも劣ります。
金色メッキ(真鍮メッキ)
蒸着金メッキ(湿式メッキ)
左側が金メッキ、右側が金蒸着メッキ
色風合いだけをみたら、ほぼ金メッキ感がでています。
ただし、ドブ付けではなく、湿式メッキなうえ、金金属を被覆しているわけでないので、金メッキに比べ、変色性、耐食性が落ちるうえに、塗装ゴミが付着します。
乾式めっき・・蒸着メッキは電気を使用せずに大きな真空管に部品を入れてクロムの風合いに似ているアルミニウムを蒸着させる方法。
24金メッキでは、コストが厳しいという方は、金蒸着メッキの相談もうけつけておりますで、お気軽にご相談ください。
まとめ:金メッキの
今回は「金メッキ」について解説させて頂きました。
金メッキは、ゴールドの美しい輝きをお手軽に再現できる方法として高い人気を誇るとともに、高い機能性からも工業用にも活用されています。
NAKARAIでは、メッキ加工の専門会社が持つ高い技術力を活かした、美しい金メッキ加工が可能です。
金メッキに関するご相談は、ぜひメッキ加工の「メッキ加工のNAKARAI」へご連絡くださいませ