クロムメッキの磨きは自分で出来る?くすみや汚れを落とす磨き方を知っておこう

クロムメッキの磨きは自分で出来るものなのでしょうか?
車やバイクにはクロムメッキの使われたパーツが多くあり、汚れやくすみが目立ってきます。
綺麗にするためには磨き作業を行う必要がありますが、自分でやるためには正しい方法を知ることが大切です。
クロムメッキを磨きたい時、具体的にどうやって作業を進めていけば良いのかを見ていきましょう。
クロムメッキに付着したくすみや汚れは早めに対処しないとどんどん落としにくくなります。
放置しすぎると錆が発生するなどし、より状態が悪くなる可能性もあります。
トラブル予防のためにもクロムメッキを正しく磨けるようになりましょう。

クロムメッキに見られるくすみ、汚れの正体

どんなに気を付けていてもクロムメッキにはくすみや汚れが付いてしまいます。
これらの正体はいったいなんなのでしょうか?
まずくすみの正体についてですが、これは雨水など水分に含まれるミネラルです。
走行中に雨が降ればメッキパーツを含めて外装部分が雨に濡れるわけですが、この時に雨水に含まれているミネラルが付着します。
目には見えないため気付きにくいのですが、ミネラルが付着しその後に固まることでくすみとして表れます。
こうしたくすみはウォータースポットとも呼ばれており、なかなか落としにくい・放置するとやがて錆が発生するという点で厄介です。
特に錆はクロムメッキを大きく傷める原因になるため、ウォータースポットを発見したら早めに磨き作業を行って落とすことが重要になってきます。
くすみ以外の汚れとしては砂や泥などが一般的でしょう。
走行中はこうした汚れもどうしても付着してしまいます。
また、虫の死骸が付着してしまったりといったケースに見られます。
こうした汚れも見た目を悪くするだけでなく、クロムメッキを傷める原因にもなりかねませんのでやはり早めの対処が必要です。

クロムメッキは磨きの前に水洗いをしよう

クロムメッキを綺麗にするために磨きは重要な作業ですが、その前に水洗いをすることも大切です。
というのも、砂埃などのちょっとした汚れであれば水洗いで十分に落とせるからです。
ウォータースポットのようなしついこ汚れは落としきれませんが、ある程度の汚れを水洗いで事前に落としておくのはとても重要なポイントとなります。
たとえば砂埃ですが、事前に落とさないまま磨きを始めるとクロムメッキを傷付けるおそれがあります。
砂というのは小さな石の集まりで、そのまま磨くと石によってクロムメッキが擦られ、傷付くことがあるのです。
これではせっかく綺麗にするために磨いているのに台無しになってしまいます。
砂埃のような固い汚れを残したまま磨きを行うのは良くありません。
まずは水洗いで汚れを落とし、その後に磨きを始めるようにしましょう。

クロムメッキの水洗いについて

水洗いのやり方ですが、特に難しいことはありません。
ホースなどを使ってクロムメッキに水をかけ、水の勢いで汚れを落としていくだけです。
ちょっとした汚れであればこれで十分に落とせます。
水を使うだけでなくカーシャンプーを使うのも良いでしょう。
柔らかいスポンジにカーシャンプーを含ませ、よく泡立たせてから洗っていきます。
この時もクロムメッキを傷付けることがないよう柔らかいスポンジを使う、力を入れずに撫でるように洗うことが大切です。
表面に付着している汚れが落とせたらよく水ですすぎ乾燥させます。
磨き作業についてはクロムメッキが完全に乾いてから行うようにしましょう。

クロムメッキの磨き作業で必要な物

クロムメッキを磨いていくために必要な物をチェックしておきましょう。
クロムメッキの磨き作業で用意しておきたい物は以下の通りです。

  • メッキ用クリーナー
  • クロスかウエス(なるべく目の細かいものが理想)
  • 乾拭き用の布

以上が揃っていればクロムメッキを磨くことが可能です。
クリーナーについては必ずメッキ用のものを選ぶようにしましょう。
また、樹脂メッキを磨きたいという場合はメッキ用クリーナーの中でもさらに樹脂にも対応しているタイプを選ぶ必要があるので注意してください。
クロスかウエスで磨いていくわけですが、傷予防のためにできるだけ目の細かいものが理想です。
最後に乾拭きで仕上げるため、乾拭きのための布があると万全です。

コンパウンドや研磨剤入りワックスでは磨かないように

車を磨くためのアイテムとして、コンパウンドやワックスもよく使われています。
どちらも非常に便利なアイテムですが、クロムメッキ磨きには使わないようにしましょう。
なぜならクロムメッキはデリケートでこうしたアイテムを使うと傷付いてしまう可能性があるからです。
コンパウンドやワックスには研磨剤が入っています。
研磨剤の力によって対象を削り、削ることで汚れを落としたり表面を均したりしています。
この効果は場合によってはとても役立つのですが、クロムメッキの被膜はとても薄いためコンパウンドやワックスで磨くと表面が削れて傷付いたり、ひどい時にはクロムメッキ被膜の下の素材が露出することもあります。
こうなると見た目も悪くなりますし、クロムメッキによる保護効果も失われます。
クロムメッキ磨きを行う時は必ずメッキ用クリーナーを使うことと紹介しましたが、こういった理由からです。
たとえばボディにワックスを塗ることもあると思いますが、その時についでにクロムメッキもワックスで磨くなんてことは避けましょう。
でないと思わぬトラブルが起きてしまうかもしれません。

クロムメッキ磨きの手順

ではいよいよクロムメッキの磨きを行っていきます。
まずクロスやウエスに適量のメッキ用クリーナーを含ませす。
どのくらいの量が適量かは商品ごとに違います。
メッキ用クリーナーの説明書などを確認しましょう。
あとはクロムメッキを優しく磨いていくだけです。
ゴシゴシと力を入れて磨くのではなく、そっと撫でるようなイメージで磨いていくのがコツです。
メッキ用クリーナーやクロムメッキに傷を付けないように作られていますが、あまり力を入れすぎると擦れて傷になる可能性があります。
必ずクロムメッキの状態を目で確認しながら優しく磨き作業を行いましょう。
力を入れなくても十分にくすみや汚れは落とせます。
クロムメッキ全体をしっかりと磨くことができたら、最後に乾いた布を使って乾拭きします。
乾拭きすることで余分なメッキ用クリーナーを拭き取ります。
これで作業は完了です。
メッキ用クリーナーを使って磨き、最後に乾拭きするだけと磨き作業自体はとてもシンプルです。
とにかく傷を付けないように気を付けていれば、初めてという方でも特に問題なく磨きを終えられるでしょう。

クロムメッキにくすみや汚れを付けないためには?

正しく磨きを行うことでクロムメッキのくすみや汚れは自分でも落とせるようになります。
ですがもっと根本的な対策としてクロムメッキにくすみや汚れが付かないようにすることも大切です。
メッキ用クリーナーを使っての磨き作業は付いてしまったくすみや汚れを落とす方法ですが、同時に予防も必要なわけです。
そこで活用したいのがメッキ用コーティング剤です。
コーティング剤を使うとクロムメッキの表面に特殊な被膜を張ることができ、この被膜によってクロムメッキ本体を保護します。
くすみや汚れが付きにくくなるだけでなく、被膜が水分の侵入を防ぐことで錆の予防効果も期待できます。
クロムメッキを保護するという意味では非常に効果的です。
磨き作業によって綺麗になったら、仕上げとしてコーティング剤の使用も検討してみましょう。
コーティング剤を使うことでよりくすみや汚れに強くなり、綺麗な光沢も出せます。
コーティング剤はクロムメッキ部分に塗布するだけでなので、磨き同様に自分で作業することも十分に可能です。

クロムメッキの磨きは愛車を綺麗に、そして良い状態で保つためにも重要な作業です。
自分でやるのは難しそうにも思えますが、実はそれほど難しいことはありません。
メッキ用クリーナーなど、必要な物さえ揃っていればすぐに実践可能です。
傷を付けないように十分注意しながら作業を進めるのがコツで、この点さえ気を付けていればクロムメッキの厄介なくすみや汚れも綺麗に落とせます。
くすみや汚れは放置すればするほど落としにくくなります。
汚れている範囲も広がっていき、時間が経てば経つほど作業も大変になるでしょう。
そうならないためにも早め早めの対処が求められます。
くすみや汚れが気になると感じたらなるべく早く磨き作業を行うようにしましょう。
早めに対応できれば作業にかかる負担も少なく済み、クロムメッキが傷んでしまうリスクも大幅に軽減できます。