ずっとしまい込んで放置してしまっていたクラリネットを久しぶりに見たら、サビてしまっていることに気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では、クラリネットがサビてしまう主な原因と、サビを落とす方法、お手入れ方法などについて解説します。
クラリネットのサビでお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
クラリネットにサビが発生する主な原因
以下では、クラリネットにサビが発生する主な原因についてご紹介します。
保管場所の湿度
湿度が高くなりやすい押し入れやクローゼットなどの場所に保管しておくとサビが発生してしまいます。
特に梅雨から夏にかけては、クラリネットを湿気の多い場所に放置をするのはやめましょう。
乾燥剤を入れすぎると乾燥してしまうため、ケース内の余分な水分や嫌な匂いを防ぐ程度にとどめておくことをおすすめします。
メッキの剥がれ
クラリネットのキイやポストには銀メッキが施されている場合が多く、古くなっている場合や手入れをせずに放置をしてしまった場合はメッキが剥がれてしまいます。
そのため、メッキが剥がれるのを防ぐために定期的なメンテナンスをするようにしましょう。
クラリネットのサビの特徴
以下では、サビの特徴についてご紹介します。
ご自身のクラリネットのサビに当てはまるかぜひご覧ください。
点サビ
点サビは、白サビ・赤サビ・青サビなどの初期段階のサビで、クロームメッキにできるサビを指します。
メッキの表面が雨や湿気により濡れた状態で長時間さらされることが、発生の原因と言われています。
また、メッキの表面に強酸性物質や強アルカリ性物質、有機酸などといった亜鉛を腐食させる物質が付することで発生しやすくなります。
緑青(ろくしょう)
緑青とは、銅が酸化して発生したものです。
金属の筒でできている金管楽器は1mm以下の狭い隙間がたくさんあり、その隙間に緑青が発生することで、本来動かなくてはいけない箇所が動かなくなってしまいます。
クラリネットのサビを落とす方法
【おすすめ】サビトリキングを使ったサビ取り方法
【用意するもの】
- サビトリキング
- クロス
【手順】
- サビトリキングのボトルを30回ほどよく振ったあと、付属のクロスにたっぷり垂らす。
- 強く磨きすぎると傷ができるため、サビが発生している箇所をやさしく磨く。
- サビトリキングをたっぷりと追加し、クロス面を変えながらやさしく磨く。
サビトリキングには研磨剤が入っているため、クロスにつけるサビトリキングの量が不十分だと、磨いた箇所に傷がついてしまう可能性があります。使用する際は、サビトリキングをクロスにたっぷりとつけ、クロス面をこまめに変えながらやさしくなでるように磨くようにしてください。
なお、サビトリキングを使用しても落ちないサビがある場合は、パーツクリーナーを吹きかけてみてください。
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シルバークリーナーを使う
特にリガチャーの変色が気になる場合におすすめ
【用意するもの】
- バズシルバークリーナー
【手順】
- 必要な大きさに、バズシルバークリーナーをちぎる。
- やさしく変色している部分も拭く。
リガチャーの変色が気になる部分を拭くときは、リガチャーが変形しないよう強く持たないよう注意しましょう。
メッキ内側のサビ取りや深いサビは再メッキがおすすめ
メッキ内側のサビ取りや深いサビは落ちにくいですよね。
サビトリキングやシルバークリーナーを使っても落ちないような重度のサビの場合は、NAKARAIで再メッキすることをおすすめします。
クラリネットのお手入れ方法
サビ取りをしてきれいな状態に戻ったら、サビを防ぐためにしっかりとお手入れをするようにしましょう。
具体的なお手入れ方法は、以下の通りです。
演奏後に行うお手入れ方法
【用意するもの】
- クリーニングスワブ
- ポリシングガーゼ
- クリーニングペーパー
【手順】
- マウスピースをしっかり水洗いし、クリーニングスワブのSサイズを使いしっかり拭き取る
- 管の中にクリーニングスワブを通す
- ポリシングガーゼを使い、表面の水分や汚れを拭き取る
- クリーニングペーパーを使い、タンポの水分を拭き取る
水洗いしたマウスピースの水分を拭き取れない箇所は、綿棒などを使ってしっかり拭き取るよにしましょう。
管の中にクリーニングスワブを通すときは、息の流れや水分の流れが一定になるため毎回同じ方向から通してください。
上菅は狭くなっているため、引っかかってしまった場合は無理やり引っ張らず少しずつ通すようにしましょう。
ジョイント部分は水分をためやすい部分になり、ひび割れの原因にもなるためしっかりと拭き取ってください。
タンポの水分を拭き取るときは、クリーニングペーパーをトーンホールに挟み、キイを動かして拭き取ってください。
そのとき、タンポを痛めてしまう原因にもなるため、キイを閉じた状態で拭き取らないように注意しましょう。
月に1回行うお手入れ方法
【用意するもの】
- キイオイル
- トーンホールクリーナー
【手順】
- キイオイルをキイの動く部分に少量さす
- オイルがよく馴染むように動かす
- 余分なオイルや管体についたオイルはしっかり拭き取る
- トーンホールクリーナーを使いやすい形に曲げ、トーンホールから楽器の内部に入れ掃除する
キイオイルをさすときは、オイルをつけすぎないように注意しましょう。
サビの原因やほこりがつきやすくなる原因にもなるため、オイルはきれいに拭き取ることを忘れないようにしてください。
トーンクリーナーは、キイ周辺にある複雑に入り組んだ凹凸に溜まったほこりを取り除くことも可能です。
トーンホールクリーナーの先端は金属になっているため、使用するときは傷つけないよう注意しましょう。
クラリネットの正しい保管方法
以下では、クラリネットの正しい保管方法をご紹介します。
正しく保管し、クラリネットをサビから守ってください。
1.専用のケースに入れて保管する
クラリネット専用のケースに入れて保管することをおすすめします。
クラリネットに直接ほこりや水分が付いたりするのを防ぐことが可能です。
2.高温多湿の環境を避ける
長期間保管する場合は、押入れは湿度が高い傾向にあるため、そのまましまっておくことがないようにしてください。
また、急激な温度変化や多湿に注意が必要なため、温度変化の少ない場所に置き、ケース内の湿度に気を配りましょう。
乾燥剤を入れるという解決策もありますが、乾燥しすぎてしまった場合、タンポがカピカピになってしまう可能性があります。
そのため、ケース内に楽器店などで販売されている加湿と除湿の両方ができるアイテムを入れるのもおすすめです。
乾燥剤に頼らず1週間に1度ケースを開けて、空気の入れ換えをすることもケース内の湿度対策の大事なポイントです。
楽器に風を通し、キーをパタパタと動かすことでタンポの虫食いを防ぐことができます。
自宅での保管が困難な場合は、クラリネットの保管に適した環境のサービスがあるトランクルームに預けるのも1つの手です。
3.定期的にお手入れする
クラリネットをしばらく吹かない場合、入れっぱなしにするのではなく、定期的にお手入れをするようにしましょう。
3KINGで史上最鏡を手に入れよう!
クラリネットのサビがなかなか落ちないと場合は、「サビトリキング」「メッキング」「ミガキング」の3つがおすすめです。
サビトリキングは、クロームメッキを剥がすことなく効果的にサビを除去できるサビ取り剤です。
メッキングは、ガラス被膜にクロ―ムの光沢剤を配合した保護剤です。ワックス感覚で塗り込むことで、 完全硬化の腐食原因である水・油・埃が金属部分に付着するのを防げます。
ミガキングは、極力傷をつけることなくクロムメッキについた汚れを落とす磨き剤です。プロ仕様に作られた強力な薬品のため、取り扱いには十分注意する必要がありますが、市販のものに比べて大きな効果を実感できるでしょう。