日産『2代目 250型プレジデント 後期型』選ばれし者の為の高級車。

【高級車の最高峰。日産『プレジデント』】

皆さんは日産の高級車といえば最初に何が思い浮かぶでしょうか。現在では日産の高級セダンはフラグシップモデルのスカイラインやフーガが主流ですが、一昔前は日産の高級車はシーマ、プレジデントが有名でした。特にプレジデントは日産自動車が販売するセダンの最高峰を謳う1台で、当時は『誰もが乗って良い訳では無い』レベルの最上級車でした。

初代プレジデントの誕生は1963年2月。セドリックスペシャルの後継車として登場し、当時としても最大級のボディサイズを有し、パワフルなV8エンジンを搭載したモデルも存在していました。

何より最大のコンセプトは『VIPを安全且つ快適に運ぶ』というもので、車名の『プレジデント(President)』はその名の通り『組織の長』を意味し、大統領・社長・重役・代表者・・・様々なVIPが乗ることを想定し、それに相応しいクルマを目指すという思いで命名されているそうです。

初代の150型プレジデントはフラットなボディとフロントフェイスの大人しめな雰囲気ですが、今回ご紹介する『2代目250型プレジデント』はフロント部分の刷新が施され、凛々しい顔つきとなりました。ビッグマイナーチェンジと呼ばれる程に外観(厳密に言うとフロント)に更に磨きが掛かった事で更にプレジデントは注目を浴びることとなりました。

詳しい外観については後ほどじっくりご紹介致しますが、荘厳な雰囲気のするその見た目はまさに各界のプレジデントに相応しいと言えるでしょう。

同様のコンセプトを持った最上級の高級車と言えばやはりトヨタのセンチュリーが真っ先に思い浮かぶと思います。センチュリーは皇族車に採用されるほどですが、かといってプレジデントが劣るかと言えばそんな事はなく、やはりプレジデントもセンチュリーに勝るとも劣らないクルマである事は間違い有りません。

『トヨタのセンチュリー、日産のプレジ』と両者ともに肩を並べ、切磋琢磨し合う好きライバル的関係で、お互いに『最高級の車としてVIPをもてなす』という目的を持っています。

それでは、日産自動車『2代目250型 プレジデント』についてじっくり語っていきたいと思います。

【2代目250型プレジデントの主な仕様】

2代目250型プレジデントが発売されたのは1973年8月。今回主要諸元を参考にしたのは1989年式の後期型、ソブリンVIPのものです。前席電動セパレートシートで、価格としても最上級モデルとなっています。

〈エンジン〉

・型式:Y44

・種類:V型8気筒 OHVエンジン

・変速機:3速AT

・総排気量:4414cc

・燃料供給装置:ニッサン ECCS

・最高出力/回転数:147kW(200ps)/4800rpm

・最大トルク/回転数:338.3N•m(34.5kgf•m)/3200rpm

・内径(シリンダーボア):92.0mm

・行程(ピストンストローク):83.0mm

・仕様燃料:無鉛レギュラーガソリン

〈寸法〉

・全長:5280mm

・全幅:1830mm

・全高:1490mm

・ホイールベース:2850mm

・トレッド幅(前/後):1520mm/1500mm

・車両数量:1990kg

・内寸長さ:1935mm

・内寸幅:1510mm

・内寸高さ:1140mm

・タンク容量:95リットル

〈燃費性能〉

・燃費 10モード/10•15モード:5.5km/L

〈諸装備〉

・ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン

・サスペンション形式(前):ダブルウィッシュボーン式

・サスペンション形式(後):4リンクコイル式(パナールロッド付)

・ブレーキ形式(前):ベンチレーテッドディスク

・ブレーキ形式(後):ドラム(リーディングトレーディング)

・タイヤサイズ(前後):205SR14

・最小回転半径:5.8メートル

・駆動方式:FR

後期型のグレードはタイプC、タイプD、ソブリン、そして最上級グレードのソブリンVIPが有り、シートの仕様がセパレートシートとデュアルシートに分かれていました。ソブリンVIP前席電動セパレートシートとなると車体価格は新車で506万2000円とかなり高価なものとなっています。

デュアルシートタイプはセダン型には珍しい6人となっており、その懐の深さが伺い知れます。逆にセレパレートシートは一般的なセダンと同じ5人乗りになりますが、そもそもが6人のポテンシャルを持っているので、かなり余裕が有りゆったりとして空間となっています。

搭載エンジンは最高出力200psの4500ccV8エンジン。余裕のある馬力と力強い走りで乗り手に安心感を与えます。また駆動方式はFRとハンドリングに特化しており、ドライバーのストレスも軽減させてくれます。

【車体全身から放たれる『最上級車のオーラ』】

2代目プレジデント後期型の外観について見ていきます。プレジデントは高級サルーンである為、シンプルながら荘厳な雰囲気を醸し出すシルエットをしています。車格に関しても車体の全長は5メートルを優に超える5280mmとなっており、その懐の深さを外観からも見て取れます。

ボディのサイド部分にはフロントからリアにかけて一直線に入ったモールはまるで高級家具の飾りの様な上品なものとなっています。最近では見なくなったこのデザインも時代を越えた現代で改めて見ると、その古めかしさが何とも言えないノスタルジックな気持ちにさせてくれます。

モールはテール部分までぐるっと張り巡らせており、ボディを上下で分断するかの様なメリハリを感じます。そのモールを境にテール部分のバンパー部分には惜しみなくメッキ加工が施されており、更に高級感を演出しています。

ロングノーズな見た目ですが、しっかりトランクスペースも確保され、しかも余裕の容量を確保しています。これによってプレジデントに乗る要人の荷物もある程度のものは簡単に積載可能です。

外観の高級感はもちろん機能面、デザイン面でもVIPに相応しいものとなっています。

【強烈な印象を与えるフロントフェイス】

冒頭にも少し触れた通り、2代目プレジデントのフロントフェイスは大きく改変され、さいらに後期型はそこからブラッシュアップされた事によって、VIPカーとしてより洗練されたクルマへと進化しました。

まず目を引くのはその大きなフロントグリルです。まるで豪邸の敷地の周りに張り巡らせいる柵の様なデザインのグリルで、先端が尖った形状は迫力が有ります。最上級グレードであるソブリンにはその強烈な印象を与えるグリルに『Sovereign』と『V8』のバッヂが飾られており、最高級仕様であることを物語っています。グレード名にある『ソブリン(Sovereign)』とは英語で『国王』や『最高の』といった意味を持っており、プレジデントの中でも最上級のグレードである事と示しています。

話をフロントフェイスのデザインへ戻します。強烈な印象を与えるフロントグリルの両サイドにはスクエアタイプの2灯ヘッドライトが目を光らせています。前期型はクラシカルな丸目だったのに対し、角型のヘッドライトに変更する事で、より荘厳な雰囲気を纏い『只者では無い』オーラを放っています。

リア同様にフロントもメッキ加工が施されたバンパーを装着しており、高級感を更に演出しています。この様にフロントデザインには高級車としての拘りが随所に散りばめられており、その面構えを見ただけで道を譲ってしまいたくなるフロントフェイスを有しています。

ちなみにボディとフロントの迫力ある造形に対し、ミラーは小ぶりなスクエアタイプのフェンダーミラーとなっており、やや存在感は薄い印象です。

【まるで重役室の様な内装】

プレジデントの根幹となるショーファードリブンカーとしての存在価値を示すのはやはり室内の居住感です。ショーファードリブン(Chauffeur−Driven)とはオーナー自身が運転するのではなく、お抱えの専属ドライバーが運転し、オーナーはゆったり後部座席で優雅に過ごす事を目的としたクルマを指し、プレジデントもこれに値する車として位置づけられています。よってフロントシートの乗り心地はもちろんですが、リアシートの快適性を追求した作りをしております。

内装はまるでベルベットの様な手触りの良い生地をシート、ドアの内張に採用しゲストルームの高級ソファー様な上質な乗り心地となっています。また最も驚くべき事に、助手席の背もたれ部分が一部くり抜く様に後部座席側に向かって倒れる為、後部座席に乗る人はその倒れた部分に足を乗せてリラックスすることができる『オットマン機能』も備わっています。

この珍しい仕様もプレジデントの個性のひとつで、限られた空間を如何に快適に過ごせるかを追求した日産自動車の拘りが感じられます。

【2代目250型プレジデント後期型の中古相場は?】

当時としては選ばれし者のみ乗ることを許された本物のVIPカープレジデントですが、2代目250型の現在の気になる中古相場を調べてみました。

後期型のもので平均的に100万〜150万円程度で、中には200万円を超える個体も存在していました。残念ながら調査した時点では前期の中古車は有りませんでした。後期型もほんの僅かの球数だったのでかなり貴重なものとなっています。

【元祖最上級VIPカーの歴史に浸る】

日産プレジデントはのちのVIPカーブームの始祖となる歴史深いクルマのひとつと言えます。しかも名ばかりでは無い圧倒的な高級感を持った本物のVIPカーですから、その存在価値は相当のものだと言えます。

数多くのセレブや各界の重鎮に愛されてきたであろうプレジデントは、今後もその時代を支えたクルマとして語り継がれていくと思います。特に2代目250型はデザイン的にも『いかにも』な見た目をしているので、そのインパクトある外観は今後も長いクルマの歴史に深く刻まれていくことでしょう。

以上、日産『2代目250型プレジデント 後期型』のご紹介でした。

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NAKARAIメッキで加工した旧車パーツ参考事例を掲載させていただきます。

ケンメリバンパー

ケンメリバンパー再メッキ前
再メッキ前
ケンメリバンパー再メッキ後
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ダットサン フェアレディ(SR311型)リヤバンパー

メッキ前バンパーメッキ剥離後バンパー
再メッキ前メッキ剥離後
板金修理後バンパー

メッキ後バンパー

板金修理後再メッキ後
再メッキ後バンパー全体画像
再メッキ後バンパー

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旧車パーツのメッキ手入れ

クロムメッキパーツの多い旧車パーツの手入れにおすすめケミカル「メッキング&サビトリキング」についてご紹介させて頂きます。

クロムメッキには最大の弱点が!?

 

クロームメッキにあいている目にみえない無数の穴

クロームメッキが錆びる原因【構造

点サビ画像

クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。

ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれるくらいの錆びになってしまいます。

錆びてきていない初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。

穴を埋める事で、クロムメッキの穴を埋める事で耐食性が上がます。

クロームメッキが錆びる原因【構造

メッキングの効果

クロムメッキ保護剤「メッキング

メッキ手入れバンパー

メッキング画像

 

クロムメッキ錆落とし剤「サビトリキング

サビトリキングはメッキに優しく、サビには厳しい錆取り剤

サビトリキング画像

 

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メッキクリナーで磨きすぎてメッキのくすみになってしまった画像

Q.バンパーのオーバーライダーの先端部分ですが、メッキのくすみが取れません! なぜ?このようになってしまったのですか? 

A.画像を拝見させていただく限り、既にクロームメッキが取れて、下地のニッケルメッキを通りこしてうっすら銅メッキがでている状態です。サビはなく、バンパー部分も綺麗に保っている状態を考えると、研磨剤のはいったメッキ磨き剤で磨きすぎた結果だと思います。手入れをしたつもりが逆にアダとなったのでは? こうなってしまったら再メッキしか再生不能です。 今後は磨くのではなく、メッキングで定期的なコーティングを強くお勧めいたします。

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装飾クロム参考画像・バイクカバー

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