バイクや車の外装部分にはクロムメッキがよく使われています。
光沢もあって美しいクロムメッキですが、人体にとって有害なんじゃないかという不安を感じる方もいるかと思います。
そこで今回はクロムメッキが有害なものなのかどうかを見ていきましょう。
バイクや車の手入れなどで直接メッキ部分に触れることも多いですし、有害な物質化どうかは気になるところです。
クロムメッキとはそもそもどういったものなのかも含め、詳しく紹介します。
目次
メッキ加工について
クロムメッキも含めたメッキ加工についてまず見ていきます。
メッキ加工というのは、さまざまな金属を使い、対象の表面を被膜で覆う加工処理のことを言います。
使われる金属は用途などによって違い、以下のものが代表的です。
★クロム
★ニッケル
★亜鉛
どういった金属を使うにせよ、金属の被膜で表面を覆う加工処理のことを総称してメッキ加工と呼びます。
そして金属にクロムを使っている場合、クロムメッキと表現されるわけです。
クロムメッキとはなに?
上記で紹介したように、クロムメッキとはクロムという金属使い、対象を被膜で覆う加工処理のことです。
液体状になったクロムの中に下地となるパーツを漬け込み、表面をクロムで覆うという方法です。
バイクや車だとタイヤのホイールだったり、フロントグリル、ドアノブなどがこの加工を施されています。
クロムメッキは耐食性に優れるだけでなく、耐久性にも優れているためバイクや車の外装部分を保護するのに最適なのです。
また、ご存知のように綺麗な光沢もあるため高級感を演出するのにも役立っています。
クロムメッキは有害なのか?
では本題に入りましょう。
バイクや車にもよく使われているクロムメッキですが、人体にとって有害なものなのでしょうか?
特殊な金属を使っているわけですし、なんとなく体には良くない、有害だというイメージが強いのではないかと思います。
そんなクロムメッキが有害かどうかを知るためには、まずクロムメッキの種類を把握する必要があります。
実はクロムメッキに使われるクロムは1つではなく、2つの種類があるのです。
★6価クロム
★3価クロム
以上の2つです。
どちらもクロムではあるのですが、人体に対する影響という点で大きく違います。
6価クロムについて
6価クロムとはクロムによるメッキ加工が開発されて以来、主な材料となっていたクロムです。
耐食性が非常に高く、この点では3価クロムを上回っているとされています。
つまりとにかく錆びに強い金属なのです。
だからこそメッキ加工にも向いていると言え、多くの製品に6価クロムによるメッキ加工が施されてきました。
ですが現在では6価クロムによるクロムメッキはあまり行われていません。
3価クロムが主流となってきています。
その理由は6価クロムが有害な金属であり、人体への影響だけでなく地球環境への影響も考慮されるようになったからです。
実は6価クロムが大量に体内に入り込むと、肺がんなどの大きな病気の原因になるリスクがあるのです。
肺がんになる可能性があるということだけでも、かなり有害な物質だと感じられるのではないでしょうか。
実際、過去には6価クロムによって病気が引き起こされ問題になりました。
それでいて地球環境にとっても良くないということがわかり、近年では6価クロムによるクロムメッキ加工を施す機会は大幅に減っています。
クロムメッキ加工された6価クロムは安全
6価クロムが肺がんなどの原因になると紹介しましたが、クロムメッキ加工された6価クロムは安全という点も同時に知っておく必要があります。
つまりバイクや車の外装部分に使われているクロムメッキ加工であれば、たとえ6価クロムを使っているとしても私達には影響ないのです。
クロムメッキ加工をする過程において毒性はなくなり、触れたりしたとしても悪影響が出ることはありません。
あくまでもクロムメッキ加工する前の6価クロムは有害だということです。
6価クロムそのものが有害物質であることから、クロムメッキも有害なんじゃないかという誤解が広まったと言えるでしょう。
少しややこしいですが、クロムメッキ加工する前の原料としての6価クロムは有害、6価クロムを使ったクロムメッキは無害ということです。
3価クロムについて
6価クロムが人工的に生成される金属であるのに対し、3価クロムは自然界に存在する天然の金属と言えます。
金属というとどれも体に悪そうですが決してそんなことはなく、3価クロムに関しては有害どころか私達の体に必要な物質です。
たとえば鉄分も私達の体に必要な栄養素の1つです。
文字通り鉄なのですが、サプリメントなどにもよく配合されていて、貧血の改善といった効果がよく知られています。
この鉄分と同じように、3価クロムも人間にとって有益な栄養素であり、必須ミネラルの1つなのです。
この点を見ても3価クロムが本当に安全で無害な金属であることがわかります。
そして現在のクロムメッキにはこの3価クロムが使われていることがほとんどです。
原料が無害ですから、バイクや車に使われるクロムメッキも当然無害で安全なものです。
6価クロムは有害で危険なものですが、3価クロムはまったくその逆だという点を抑えておきましょう。
クロムメッキが人体に悪影響を与えることはない
ここまで見てきたように、クロムメッキには原料として6価クロム、もしくは3価クロムが使われます。
6価クロムは有害ですが、少なくともクロムメッキに加工処理した段階で有害性は失われます。
私達が普段目にして触れているクロムメッキならなんの問題もないわけです。
また、現在では6価クロムではなく3価クロムでメッキ加工するのが一般的で、3価クロムにいたっては有害どころか人間の体に必要な栄養素の1つです。
いずれにしてもクロムメッキは安全なものだと考えてかまいません。
バイクや車の手入れでクロムメッキに触れるとして、それが原因で体になんらかのトラブルが生じるといったことは特に気にしなくて良いでしょう。
クロムメッキの種類
バイクや車をはじめ、水道の蛇口など私達の身近なところでクロムメッキは使われています。
そんなクロムメッキにはいくつかの種類があり、ここでは代表的な2つについて見ていきます。
その2つというのが以下です。
★硬質クロムメッキ
★装飾用クロムメッキ
クロムメッキの有害性をしるうえで、この2つの違いも関わってきますので、それぞれがどういったものかを紹介します。
硬質クロムメッキとは?
硬質クロムメッキその名の通り非常に硬いのが最大の特徴です。
特に耐摩耗性に強いとされ、耐久性が求められる際によく使用されます。
私達が普段の生活で使うものというよりは、工場などで使われる工業製品の部品などに採用されるクロムメッキです。
この硬質クロムメッキには一般的に6価クロムが使われます。
人体に有害とされる6価クロムが今でも原料として使われていて、その意味では不安を感じる方がいても不思議ではありません。
ですが先程も触れたように6価クロムであっても、クロムメッキ加工した段階で毒性はなくなります。
そのため硬質クロムメッキであっても安全です。
6価クロムの高い耐久性を活かしつつ、安全に使えるということで活躍しています。
装飾用クロムメッキとは?
一方で装飾用クロムメッキは主にバイクや車の外装部分、装飾部分に使われるものです。
綺麗な銀色をしていて、光沢も強いため輝くような見た目をしていて、まさに装飾用パーツに最適な加工処理となります。
綺麗なだけでなく、高い耐久性も持っています。
硬質クロムメッキにはかないませんが、それでも十分な耐久性を誇り、メッキ加工されたパーツが傷付きにくく錆びにくいのは装飾用クロムメッキのおかげです。
装飾用クロムメッキには6価クロムではなく3価クロムを使います。
原料から安全なものであり、無害で安心して使うことができます。
金属だから有害だと漠然と考えるのではなく、その仕組みや構造を理解して安全なものだと知ることが大切です。
クロムメッキは有害で体に良くないと考える方もいるのですが、決してそうではありません。
たしかにクロムメッキに使われることのある6価クロムは毒性を持っていて危険ですが、それでもクロムメッキ加工を施した段階で毒性はなくなり安全性は確保されます。
また、3価クロムに関してはそもそも安全なものであり、有害ではありません。
バイクや車に使われるクロムメッキも無害ですので、安心して手入れをしてあげましょう。
しっかり手入れをすれば綺麗な光沢も維持でき、愛車をいつまでも輝かせてくれます。
愛車はどのKING?
クロムメッキの弱点克服でメッキの輝き持続力UP↑
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれるくらいの錆びになってしまいます。
錆びてきていない初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの穴を埋める事で耐食性が上がます。
メッキング愛用者の声
「ディーラーの人にメッキがなんか違う気がするんですけど?」と言われました。
メッキング施工後ディーラーに用事があり乗って行くと ディーラーの人にメッキがなんか違う気がするんですけど?と言われました。それはメッキングをしたからです!と言いました!
新車から施工しましたがやっぱり見た目から違うんだなと感動しました!
メッキの一番のケミカル用品は間違いなくナカライさんの商品だと思います。
拭き取りクロス類も別発注して大事に使っています! ケミカル用品はワコーズとシュアラスターしか使わないと決めていましたがナカライさんも使わせて頂きますね!!
車用のコーティング剤とメッキングの違い
車のガラスコーティング剤の多くは、ボディーを意識して作られておりますので、短期間で広い面積をコーティングしやすい組成になっているものが多く、イメージセロハンテープ状にコーティングされるが、メッキング被膜は、クロムメッキにあいている穴を埋める事を目的として作っておりますので、粒子の細かい被膜が手と手をとりあって穴を埋めながらコーティングするというイメージになります。
(車のコーティング剤の全てがそのような組成ではないです。あくまで一例です)
車用のガラスコーティングイメージ図
セロハンテープ状に被膜が形成されるものが多い。塗装の被膜に近く塗装被膜がめくれる時をイメージしていただけるとわかりやすいと思います。
メッキング被膜イメージ図
メッキング被膜は粒子の細かい被膜が手と手をとりあって穴を埋めながらコーティングするイメージで、はがれる時は、人間の垢みたいに、部分にボロボロとめくれる感じになります。
メッキング被膜の効果
※メッキングは1コートで半年もちますので、最初2~3回は1か月に一度くらいを目安に重ね塗布し。その後は半年に1度に塗布することをおすすめいたます。
メッキングが重ね塗布が有効な理由
メッキング被膜は薄い被膜を重ね塗布、重ね塗布することでメッキ面の鏡面度が改善されていきます。クロムメッキ用の光沢剤も配合していますで、薄く被膜を重ね塗布、重ね塗布することで光沢がUPしていきます
厚付けは不可、厚く塗布することで耐食性はあがりますが、鏡面度が改善できなくなるうえにムラムラになってしまいます。鏡面メッキでなく、見た目よりも耐食性をあげたいパーツは厚くたっぷり塗布していただいても問題ありません。
■見た目重視の場合は薄く
■見た目よりも耐食性重視の場合は厚く
メッキングが塗装NGの理由
メッキングは構造上、短期間に広い面積のコーティングを必要とする塗装面だと、メッキング被膜がよけいムラになりやすく、ムラを見逃した場合、とるのが大変なため、塗装面はメッキングNGとさせていただいております。
自分の車のボディー塗装面にメッキング被膜を大量塗布したところ、ムラムラ被膜が5年くらい残ってしまいました。
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クロムメッキの事についてもっと知りたい方は、
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。