クロムメッキの補修はDIYで可能なものなのでしょうか?
それとも専門家である業者に依頼して補修してもらった方が良いのでしょうか?
今回はクロムメッキの補修について詳しく見ていきます。
大切な愛車が傷ついてしまった時、どう対応すれば良いのかを知り、適切にメンテナンスできるようになりましょう。
クロムメッキ補修に関してその工程や難易度なども含めて紹介していきます。
目次
クロムメッキの補修を自分でやるのは不可能
最初にクロムメッキの補修をDIYで可能なのかどうかですが、これは不可能です。
私達が自分でクロムメッキの補修を行うことはまずできない、そう考えておきましょう。
それだけ難しく、専門的な設備・技術・知識が求められるということです。
たとえばクロムメッキにごくわずかな傷がついていて、その傷を少し目立たなくするくらいであればDIYでも可能でしょう。
ですが本格的な補修、再メッキ加工などをDIYで行うことはできません。
こうした作業はすべて業者に依頼してやってもらうことになります。
ではなぜクロムメッキの補修はDIYで行えないのか、その理由についても見ていきましょう。
クロムメッキの補修を自分でできない理由とは?
クロムメッキの表面に傷がついていたとします。
この傷を完全に消したいという場合、選択肢として一般的なのが研磨剤を使って表面を磨くという方法です。
多くの金属で用いられる方法で、研磨剤で表面を削り、傷を消してしまう形です。
研磨剤を使って磨くだけですから作業としては簡単で、私達でも十分に作業できますがクロムメッキにこの方法は使えません。
というのもクロムメッキはとても薄い金属の膜でできていて、研磨剤を使って削ってしまうとあっという間に下地が露出してしまうからです。
そもそもクロムメッキは3つの金属の層によって被膜を形成しています。
★クロム
★ニッケル
★銅
この3つです。
一番下に銅、その上にニッケル、その上にクロムという順番で層を構成しています。
もっとも上にくるクロムの層はとても薄く、少しでも削ると下地となるニッケルが露出してしまうのです。
こうなると光沢も失われ、錆も発生しやすくなります。
これでは傷が消えたとしてもまったく意味がありません。
そのためクロムメッキをDIYで補修することはできないと言われるのです。
業者は再メッキ加工で対応する
再メッキ前
再メッキ後
クロムメッキが傷つく、錆びるなどして補修が必要になった場合、業者では再メッキ加工で対応しています。
古くなったクロムメッキをすべて剥がし、改めてクロムメッキ加工をやり直すのです。
これなら新品同様の綺麗なクロムメッキを取り戻すことができます。
逆に言うと、補修が必要になってしまうと再メッキ加工でしか対応できないということでもあります。
再メッキ加工を私達がDIYで行うのは不可能ですから業者に依頼するしかないわけです。
再メッキ加工の工程
では業者はどういう工程で再メッキを行うのでしょうか?
大まかな流れを紹介していきます。
はじめに古くなったクロムメッキを完全に剥がしてしまいます。
古いクロムメッキが残っていたりすると仕上がりに影響を与えるため、完全に剥がしきります。
その後素材となる金属を研磨して磨き、綺麗になったところでクロムメッキ加工を施していきます。
最初に銅の被膜を形成し、次にニッケルの被膜、そして最後にクロムの被膜を形成します。
こうして3層の被膜が形成されれば再メッキ加工の完了です。
この工程には専用の設備が必要ですし、技術や知識も必要です。
再メッキ加工は職人の手によって行われるものであり、私達が簡単にできるものではありません。
愛車のクロムメッキを補修したいという場合、まずは専門家である業者に相談してみましょう。
再メッキ加工の費用はどのくらい?
業者に依頼するとなると費用が気になるという方も多いのではないでしょうか?
クロムメッキ補修の費用についてですが、これは対象となるパーツや状態、各専門店での料金設定などで変わってきます。
そのために一概にこのくらいの費用がかかるとは言えません。
まずは業者に相談し、愛車の状態をチェックしてもらって見積もりを出してもらうのが良いでしょう。
そこで初めて具体的な金額がわかります。
補修を依頼する私達とすれば費用は安く抑えられた方が良いのですが、安ければ良いというものでもありません。
再メッキ加工の仕上がりは作業の質によって大きく左右されます。
つまり丁寧にしっかり再メッキ加工するほど仕上がりも綺麗になります。
そのため費用は安いものの作業が雑になるよりは、ある程度の費用がかかってしまっても丁寧にしっかり作業してくれる方が結果的に、愛車が綺麗になります。
信頼できる業者を見つけるということも大切でしょう。
お店でよく話を聞き、安心して任せられるかどうかを見極めることもポイントです。
クロムメッキの補修をしなくても良いようこまめにケアをしよう
ここまで見てきた通り、クロムメッキの補修はDIYでは行えず業者に依頼することになります。
費用もかかるためできれば再メッキ加工をしなくても良いように普段から気をつけておきたいところです。
こまめなケアが重要になってきます。
実際、正しくケアをしてあげればクロムメッキが傷んで補修しなければいけなくなるような状況は避けられます。
ここからはDIYで行えるクロムメッキのケアについて見ていきましょう。
こまめな洗車で愛車の状態をチェック
車やバイクのケアとしてもっとも基本となるのが洗車です。
洗車することで表面の汚れを落として綺麗にするだけでなく、状態をチェックすることも可能です。
洗車時は愛車を全体的に見ることになり、異常にも気づきやすくなります。
ごく小さな傷がついている、錆びが発生しているなど、早期に発見できれば対処も可能です。
また、洗車によって汚れを落とすことは錆びの防止にもつながります。
忙しくなかなか難しいという場合もあるとかと思いますが、月に1度くらいを目安に洗車してあげたいところです。
洗車する際は専用のカーシャンプーを使い、柔らかいスポンジで優しく洗いましょう。
力をいれてこするとメッキを傷つけてしまうおそれがあります。
せっかく洗車しても傷つくようでは意味がありません。
慎重に作業するようにしましょう。
コーティング剤でメッキを保護
私達ができるケアとしてもっとも効果が期待できるのがコーティング剤です。
コーティング剤とはメッキを保護するための専用のアイテムで、メッキ表面をコーティングすることで傷がつきにくくなり、同時に錆びの防止にもなります。
コーティング剤の原理はクロムメッキとよく似ていて、特殊な被膜を表面に形成するというものです。
クロムメッキは銅・ニッケル・クロムという3つの金属の層でできていると紹介しましたが、その上にさらにもう1つの層ができるイメージです。
コーティング剤の場合、樹脂であるポリマーやガラスといった成分が被膜を形成します。
より硬く、より頑丈になるわけです。
また、クロムメッキには目には見えませんが小さな穴がたくさん空いています。
防錆に優れるはずのクロムメッキが錆びてしまうのはこの穴が原因です。
穴から水分や油、ホコリといったものが内部に入り込み、クロムの下にあるニッケルを錆びさせてしまうのです。
この錆びが進行するとクロムメッキ内部がどんどんと腐食していき、やがてクロムメッキを剥がしてしまいます。
非常に厄介な穴なのですが、コーティング剤で被膜を形成することで穴を塞ぐことが可能です。
これで錆びの原因物質がクロムメッキ内部に入り込むことを防ぎ、錆びに対して非常に強くなります。
さらにコーティング剤の被膜によって衝撃などにもより強くなり、傷がつくリスクも抑えられます。
クロムメッキを保護するという点ではコーティング剤は非常に役立ちます。
洗車後、コーティング剤を塗布して保護してあげれば万全の状態になるでしょう。
残念ながらクロムメッキが傷んでしまった場合、DIYで補修することはできません。
どうしても補修が必要な場合は業者に依頼して再メッキ加工をしてもらうことになります。
再メッキ加工には費用もかかりますので、普段のケアでクロムメッキの補修が必要ない状態をキープすることが大切です。
そこでこまめな洗車に加え、コーティング剤を上手に活用しましょう。
コーティング剤を使うことで傷や錆びを防ぎ、クロムメッキの寿命を伸ばすことができます。
コーティング剤の塗布はDIYでの作業も可能で、自分でで購入することも可能です。
自分でできる範囲でしっかりケアしてあげることで愛車をいつまでも綺麗に保ちましょう。
愛車はどのKING?
クロムメッキの弱点克服でメッキの輝き持続力UP↑
クロムメッキには目にみえない無数のミクロン単位の穴があいており、そこから水や埃がはいり、クロムメッキが錆びるよりも前に、下地のメッキが錆びてきてしまいます。
ウオータースポットの発生→点錆び→メッキがめくれるくらいの錆びになってしまいます。
錆びてきていない初期の段階で、この穴を埋める事を強くお勧めいたします。
穴を埋める事で、クロムメッキの穴を埋める事で耐食性が上がます。
メッキング愛用者の声
「ディーラーの人にメッキがなんか違う気がするんですけど?」と言われました。
メッキング施工後ディーラーに用事があり乗って行くと ディーラーの人にメッキがなんか違う気がするんですけど?と言われました。それはメッキングをしたからです!と言いました!
新車から施工しましたがやっぱり見た目から違うんだなと感動しました!
メッキの一番のケミカル用品は間違いなくナカライさんの商品だと思います。
拭き取りクロス類も別発注して大事に使っています! ケミカル用品はワコーズとシュアラスターしか使わないと決めていましたがナカライさんも使わせて頂きますね!!
使用車種ヴェルファイアG's N様
車用のコーティング剤とメッキングの違い
車のガラスコーティング剤の多くは、ボディーを意識して作られておりますので、短期間で広い面積をコーティングしやすい組成になっているものが多く、イメージセロハンテープ状にコーティングされるが、メッキング被膜は、クロムメッキにあいている穴を埋める事を目的として作っておりますので、粒子の細かい被膜が手と手をとりあって穴を埋めながらコーティングするというイメージになります。
(車のコーティング剤の全てがそのような組成ではないです。あくまで一例です)
車用のガラスコーティングイメージ図
セロハンテープ状に被膜が形成されるものが多い。塗装の被膜に近く塗装被膜がめくれる時をイメージしていただけるとわかりやすいと思います。
メッキング被膜イメージ図
メッキング被膜は粒子の細かい被膜が手と手をとりあって穴を埋めながらコーティングするイメージで、はがれる時は、人間の垢みたいに、部分にボロボロとめくれる感じになります。
メッキング被膜の効果
※メッキングは1コートで半年もちますので、最初2~3回は1か月に一度くらいを目安に重ね塗布し。その後は半年に1度に塗布することをおすすめいたます。
メッキングが重ね塗布が有効な理由
メッキング被膜は薄い被膜を重ね塗布、重ね塗布することでメッキ面の鏡面度が改善されていきます。クロムメッキ用の光沢剤も配合していますで、薄く被膜を重ね塗布、重ね塗布することで光沢がUPしていきます
厚付けは不可、厚く塗布することで耐食性はあがりますが、鏡面度が改善できなくなるうえにムラムラになってしまいます。鏡面メッキでなく、見た目よりも耐食性をあげたいパーツは厚くたっぷり塗布していただいても問題ありません。
■見た目重視の場合は薄く
■見た目よりも耐食性重視の場合は厚く
メッキングが塗装NGの理由
メッキングは構造上、短期間に広い面積のコーティングを必要とする塗装面だと、メッキング被膜がよけいムラになりやすく、ムラを見逃した場合、とるのが大変なため、塗装面はメッキングNGとさせていただいております。
自分の車のボディー塗装面にメッキング被膜を大量塗布したところ、ムラムラ被膜が5年くらい残ってしまいました。
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クロムメッキの事についてもっと知りたい方は、
詳しくはこちら:クロムメッキの全てが解る。